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デュアルSIMとは?おすすめの使い方・組み合わせ・デメリットも紹介

1台のスマホで2つのSIMカードを使い分ける「デュアルSIM」。2つの電話番号や料金プランを利用できる機能で、そのメリットを活かした使い方をする方も少なくありません。
しかし、デュアルSIMがよくわからない、どうやって使うのか知りたいと思っている方もいるでしょう。この記事では、デュアルSIMとは何か、メリット・デメリット、使い方などを解説します。
おすすめの活用方法や端末も紹介しますので、デュアルSIMを利用するかどうか検討してみてください。
目次
デュアルSIMとは?

デュアルSIMとは、1台のスマホに対して2枚のSIMカードを挿して使える機能のことです。
一般的なスマホの場合は、1台あたりにSIMカードを1枚しか挿入できません。2回線を使おうとする場合は端末を2台用意し、複数契約する必要があります。
一方、デュアルSIMに対応したスマホの場合、SIMカードを挿入できる場所が2つ用意されています。そのため、各回線のSIMカードを挿入し、1台の端末で2つの回線を切り替えて使用が可能です。
デュアルSIMの利用に必要なもの
- デュアルSIMに対応した端末
- SIMカード2枚
- リスト
デュアルSIMに対応した端末は、iPhone 11以降のシリーズやAndroid製品でも用意されています。
SIMカードは端末で利用できるサイズを2枚用意しましょう。SIMカードには「標準SIM」「micro SIM」「nano SIM」の3種類があり、端末によって使える種類が異なります。
また、SIMの片方はeSIMになっているタイプのデュアルSIMもあります。eSIMとはSIMカードがスマホ本体に内蔵されている本体一体型のSIMです。
eSIMとはなにか詳細はこちらをご一読ください。デュアルSIMは4つの種類がある
デュアルSIMには以下の4種類あり、それぞれ機能や特徴が異なります。
種類 | 特徴 |
---|---|
DSSS (デュアルSIMシングルスタンバイ) |
・2回線を切り替えて使う ・常にどちらか片方のみが有効になる |
DSDS (デュアルSIMデュアルスタンバイ) |
・2回線を同時に利用できる ・同時使用する場合は片方は4G通信、もう片方は3G通信になる |
DSDV (デュアルSIMデュアルVoLTE) |
・2回線を同時に利用できる ・同時使用する場合にどちらも4G通信が使える |
DSDA (デュアルSIMデュアルアクティブ) |
・2回線を同時に利用できる (片方で通話、もう片方でデータ通信が可能) ・両方で4G通信が使える |
DSDAに対応している機種は少ないのが現状です。
デュアルSIMの使い方・おすすめ活用方法
デュアルSIMのメリットを生かした4つの活用方法を見ていきましょう。
- 利用料金の節約
- 2つの電話番号を使い分ける
- 国内用と海外用で使い分け
- つながりにくい場所や障害などの備えにする
デュアルSIMのお得な使い方を知っておくことで、使用料金を安く済ませられたり、利便性を高められたりするなどのメリットがあります。
利用料金の節約
デュアルSIMは、組み合わせによって利用料金を節約できるのが大きなメリットです。
例えば、通話料金が安いSIM、データ通信量が安いSIM、回線が安定しているSIMなど、それぞれの特徴を考慮して自分の利用パターンに合うものを選ぶと節約効果が高まります。
2つの電話番号を使い分ける
デュアルSIMにすると電話番号が2つ使えます。この点を利用し、仕事用とプライベート用など分けて使うのも、おすすめの活用方法です。
スマホを2台持つのは嫌だけど、仕事でもスマホを使う機会のある方は、電話番号を使い分けるのがおすすめです。
国内用と海外用で使い分け
片方は国内で使うために好きなSIMカードにし、もう片方は海外にも対応したSIMカードにすることで実現できます。
海外に行く機会の多い方にも、デュアルSIMはおすすめです。
つながりにくい場所や障害などの備えにする
障害などの緊急時や回線混雑時の保険、メインで利用している回線がつながりにくい場所対策として、デュアルSIMを活用する例もあります。活用できる機会は少ないかもしれませんが、いざという時に安心でしょう。
デュアルSIM最強組み合わせ

デュアルSIMの使い方を知って「デュアルSIMっていいな」「興味がある」と感じた方もいるでしょう。
実際にデュアルSIMを使うのであれば、おすすめの組み合わせを知っておいて損はありません。
- 楽天モバイル+格安データ通信SIM
- 楽天モバイル+圏外対策用SIM
- povo+メインにするSIM
楽天モバイル+格安データ通信SIM
楽天モバイルは、専用アプリ利用を使えば0円で通話し放題です。楽天モバイルで通話手段を確保しつつ、自分の利用状況に合う格安データSIMを組み合わせるパターンは非常におすすめできます。
おすすめ格安データ通信SIM
- IIJmio
- mineo
「LINEMO(LINEギガフリー)」「BIGLOBEモバイル(エンタメフリーオプション)」など、オプションによって料金を安くできる場合もあります。ご自身の利用状況に合わせて、最適なSIMを選びましょう。
楽天モバイル+圏外対策用SIM
楽天モバイルは楽天回線エリアであれば、データ無制限で月額料金は3,278円(税込)。データ使用量に応じて料金が変動するため無駄がなく、通話し放題も付いているのでメイン回線として十分なスペックです。
ただし、ネックとなる回線のつながりにくさをカバーするために、データ通信量の少ないプランを選びましょう。
おすすめ圏外対策用SIM
- nuroモバイル
- OCNモバイルONE
povo+メインにするSIM
povoはトッピングを利用しなければ0円になるため、自由度の高さをうまく活用してデュアルSIMで使うパターンもあります。また、povoはauの回線を使用しているため、つながりにくさ対策としても使いやすいでしょう。
povoをサブ回線として利用し、もう片方をメイン回線としてSIMを選ぶのがおすすめです。
デュアルSIMのデメリット
デュアルSIMには2つのデメリットが存在します。
- SDカードスロットが利用できなくなることも
- バッテリーの消費が早い場合もある
SDカードスロットが利用できなくなることも
多くのデュアルSIM対応スマホでは、片方が「nano SIMカード専用」、もう片方は「nano SIMカード」もしくは「microSDカード」に対応したスロットになっています。
一方でスマホの機種によっては、スロットのひとつがmicroSDカードと共用になっているケースもあります。microSDカードと共用の場合はmicroSDカードを利用できなくなるため、スマホにデータを大量に保存できないません。
スマホに写真や動画など多くのデータを保存するには、microSDカードも使用できる機種を選びましょう。また、eSIM対応スマホであれば、デュアルSIMのままmicroSDカードも利用可能です。
バッテリーの消費が早い場合がある
デュアルSIMは一般的なSIMカード1枚の場合と比較して、バッテリーの消費が激しいケースが多いです。そのため、デュアルSIMはこまめな充電が必要になることは覚えておく必要があります。
Android OSには、通信状況で回線の再接続を行うセルスタンバイ機能があります。セルスタンバイが常に稼働していることによって、バッテリーを消費しやすいのが原因の1つです。
デュアルSIM選びの6つのチェックポイント

デュアルSIMを選ぶときにどのような基準で選べばいいのか、6つのチェックポイントを解説します。
- 通信の切り替え方法
- 同時に待ち受けできるか
- 3G対応スマホが必要か
- 通話時の通信は可能か
- SIMカードの同時通信は可能か
- 機種と回線の組み合わせ
チェックポイントによってかかる費用が異なってきます。ニーズに合わせて、デュアルSIMを選んでください。
1.通信の切り替え方法
通信の切り替えは、手動または自動で切り替えることになります。手動切り替えで問題ないのか、自動切り替えでないと困るのかを確認してください。
2.同時に待ち受けできるか
同時待ち受けとは、どちらのSIMでも通信を待ち受け状態にしておける端末やサービスのことです。デュアルSIMの中でも「DSSS」は同時待ち受けに対応していません。
ただし、常に片方の回線のみしか使わないのであれば、DSSSでも問題ありません。そのため、利用状況に合わせてDSSSでも問題ないのか、同時待ち受けできないと困るのか決めておきましょう。
3.3G対応スマホが必要か
DSDSの場合、片方の通信は3Gになるため、3G対応スマホであるかどうかがチェックポイントです。
4.通話時の通信は可能か
通話時にデータ通信も利用できるのは「DSDA」のみです。それ以外のデュアルSIMでは通話時の通信が利用できませんので、注意してください。
5.SIMカードの同時通信は可能か
DSSSでは同時通信に対応していません。同時通信をしたい場合は、DSDS・DSDV・DSDAの中から選びましょう。
6.機種と回線の組み合わせ
デュアルSIMの機種と回線によっては、周波数帯が違うとつながらない、もしくはつながりにくいケースもあります。
特に、キャリアスマホでは自社の周波数にしか対応していない場合が多いので注意してください。
デュアルSIM対応おすすめ端末
デュアルSIM対応のおすすめ端末をiPhone・Androidに分けて紹介します。
【iPhone】デュアルSIM対応おすすめ機種
iPhoneの場合、iPhone 13シリーズがデュアルSIM(nano‑SIMとeSIM)に対応しています。DSDSであるため、2回線を同時に待ち受けにできます。
iPhone13ではeSIMを2つ同時に有効にすることも可能です。そのため、物理的なSIMカードなしでデュアルSIMの利用ができます。
バッテリーの持ちやカメラ機能・ディスプレイの進化など、スペックに申し分はありません。iPhoneでデュアルSIMを使うのであれば、iPhone13シリーズをおすすめします。
製品名 | iPhone13 |
---|---|
サイズ | 幅:71.5mm 高さ:146.7mm 厚さ:7.65mm |
重量 | 173g |
RAM | – |
ROM | 128GB 256GB 512GB |
SIM方式 | DSDS |
SIMサイズ | nano‑SIM |
eSIM | ◯ |
【Android】デュアルSIM対応おすすめ機種
Android製品でデュアルSIM対応のおすすめ機種を紹介します。
OPPO Reno5 A
中国のスマホメーカーOPPOが発売している「OPPO Reno5 A」はDSDVに対応しており、どちらのSIMでも4Gで通信が利用できます。
6,400万画素4眼カメラ搭載で、カメラにこだわりたい人にもおすすめです。
ディスプレイは、動画試聴やゲームなどでも見やすい6.5インチの大画面。高性能CPUで5G対応、高パフォーマンスでスマホでのマルチタスクもスピーディーにこなせます。
サイズ | 幅: 約74.6mm 高さ: 約162.0mm 厚さ: 約8.2mm |
---|---|
重量 | 182g |
RAM | 6GB |
ROM | 128GB |
SIM方式 | DSDV |
SIMサイズ | nano‑SIM |
eSIM | ◯ |
AQUOS sense6
シャープから発売されている「AQUOS sense6」はDSDVに対応しており、どちらのSIMでも4G通信が利用できます。片方がなかなかつながらない、接続が安定しないといった心配がなく、使い勝手の良さが利点です。
また4,570mAhの大容量バッテリーを搭載しているため、バッテリーの持ちも期待できるでしょう。前モデルと比較して画面サイズを大きくしつつ、薄型・軽量化を実現している点でも使い勝手に磨きがかかっています。
サイズ | 幅: 約70mm 高さ: 約152mm 厚さ: 約7.9mm |
---|---|
重量 | 156g |
RAM | 4GB |
ROM | 64GB |
SIM方式 | DSDV |
SIMサイズ | nano‑SIM |
eSIM | ◯ |
Xperia 5 III
ソニーから発売されている「Xperia 5 III」はDSDS・DSDVに対応しており、nano‑SIM2枚の使用が可能です。軽量かつコンパクトな上、高性能な点で魅力的な端末になっています。
ソニーの360立体音響技術を利用しており、対応コンテンツであればまるでライブで演奏している場にいるような、臨場感のある音場の実現が可能です。
すばやい動きもくっきり映せる「120Hz駆動ディスプレイ」と最大240Hzの「高速タッチ検出」が搭載されているので、ゲームを存分に楽しみたい方にもおすすめできます。
サイズ | 幅: 約68mm 高さ: 約157mm 厚さ: 約8.2mm |
---|---|
重量 | 168g |
RAM | 8GB |
ROM | 256GB |
SIM方式 | DSDS/DSDV |
SIMサイズ | nano‑SIM |
eSIM | ✕ |
デュアルSIMに関するよくある質問
デュアルSIMに関するよくある質問とその答えをまとめました。
デュアルSIMで着信するとどうなる?
DSSSの場合は、有効にしているSIMに紐づいた電話番号で着信を受けられます。
DSSS以外の場合は同時待ち受けに対応しているので、どちらの電話番号に着信があっても着信音が鳴る仕組みです。画面上には、どちらのSIMに着信が来ているのか表示されます。
LINEアカウントは2つ持てる?
LINEアカウントを2つ取得すること自体は可能です。ただし、端末にLINEアプリ1つしかダウンロードできません。
2つのLINEアカウントを1台で同時に使いたい場合は、「ツインアプリ」に対応した機種を使用する必要があります。ツインアプリとは特定のアプリを2つに複製できる機能で、OPPO Reno5 Aなど一部のAndroid製品で搭載されています。
iPhone製品ではツインアプリに対応していないため、同時に2アカウントの利用はできません。
iPhoneでデュアルSIMを使う方法は?
デュアルSIMに対応した「iPhone XS」以降のシリーズを購入することで使えます。iPhone13シリーズは両方eSIMに対応しており、物理的なSIMカードの用意が不要なのでおすすめです。
iPhoneを購入する際は海外版ではなく国内版を購入しましょう。海外版の場合、技適マークがないことから国内での使用が法律上できないケースもあります。
デュアルSIMがおすすめな人は?
- スマホを2台持ちしている
- 仕事とプライベートで電話番号を使い分けたい
- スマホ料金を節約したい
デュアルSIMであれば、充電やアドレス登録などの端末管理の手間が減り、データが端末間で分散しません。
スマホを2台持ちしている人の中には、仕事用とプライベート用に分ける目的で使っている方もいるでしょう。デュアルSIMは電話番号を2つ持てるので、仕事とプライベートで電話を使い分けられます。
また、通話専用とデータ通信など、各SIMで料金の安いプランを契約することで、スマホ代を節約できます。スマホをお得に使い方にもデュアルSIMはぴったりです。
一方でSIMカードを2枚持つ必要が特にない方は、あえてデュアルSIMを利用するメリットはありません。また、何かしらの理由で2台の端末が必要な場合も、デュアルSIMは向いていません。
デュアルSIMとは?まとめ
デュアルSIM対応端末であれば、1台のスマホに2枚のSIMカードを挿して回線を使い分けられます。
電話番号を使い分けたい場合や、利用料金を節約したい場合などに大きなメリットがあるのが特徴です。
デュアルSIMを使う場合は、4つの種類があることを踏まえて、DSDSもしくはDSDVの製品の利用を検討してみてください。
今回紹介した端末はどれもDSDS・DSDVの製品です。製品選びに迷ったら候補に入れてみてはいかがでしょうか。
公開日時 : 2018年07月26日

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