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海外出発前にデータローミングの設定を確認!|オフにする方法・料金などを解説


海外旅行を前にして気になるのが「現地でスマホを使う方法」という方も多いのではないでしょうか。
実は海外でもデータ通信そのものは可能です。なぜかというと、日本国内と同じように通信できるようにする「データローミング」という仕組みがあるからです。
しかし準備せずにデータローミングを行ってしまうと、数万円から数十万円もの通信費用を支払わなくてはならず「パケ死」をしてしまうケースもあります。
そこでこの記事ではデータローミングとはどんな仕組みで、どうして準備せずに使うと高額な通信料金が発生してしまうのか、オンオフはどう切り替えればいいのか解説します。
海外旅行におすすめの海外用モバイルWiFiルーターも合わせて紹介するので、海外旅行への事前準備中の方は、サービス選びの参考にしてみてください。
目次
データローミングとは

そもそもデータローミングの意味がよくわからない、という方のためにデータローミングの意味について解説します。
携帯会社の電波受信を可能にするもの
データローミングとは、簡単にいえば「圏外」に行ったとしても、データ通信が行えるようにする仕組みを指します。
私たちがスマホや携帯電話を使う際、契約しているキャリア(ソフトバンクやドコモなど)の電波を拾うことで通信を可能にしています。
しかし、このキャリアの電波は各社の基地局がある地域でしか拾えないため、その地域を外れると「圏外」になってしまいます。
そこでその地域で通信可能な他のキャリアの通信設備を使い、SNSのやり取りや地図アプリの閲覧など、データ通信を維持するのが「データローミング」です。
海外での通話やネットを可能にできる
通常、日本のキャリアの通信設備がない海外では「圏外」になってしまい、データ通信が行えません。
しかしデータローミングの仕組みにより、日本のキャリアと提携している現地キャリアの通信設備を使うことで、通信を可能にしてくれます。
データローミングの機能そのものは、スマホの設定からオンオフが可能なため、反対にデータローミングを使わずWiFiを利用することも可能です。
しかしWiFiもまた通信可能範囲が決まっているため、データローミングは日本国内と同様に、どこでも通話やインターネットが可能になる便利な機能といえるでしょう。
データローミングに関する注意点

便利なデータローミングですが、なぜ「海外旅行に行くときは注意が必要」なのでしょうか。
データローミングの注意点を見ていきましょう。
通信費が高額になってしまう|「パケ死」した実際の料金
データローミング機能を海外で使う場合、通信費が高額になる理由は2つあります。
通信費が高額になってしまう理由
- 契約料金プランではなく「従量制課金」によって計算される
- 提携していない現地キャリアの通信を使ってしまうことがある
従量制課金とは、1パケットごといくら、通話30秒につきいくら、と使った分だけ料金が加算される計算方法のことです。
通常契約している料金プランと異なるため、たとえばデータ通信に制限のない定額プランを契約していたとしても、そのプランのサービスは適応されません。
ただし日本のキャリアが提供する「海外パケット定額サービス」を利用すれば、比較的費用は抑えられます。
たとえば海外で使う場合、ドコモなら1日あたり最大2,980円でデータ量を気にせず使用できます。
しかし旅行日数にもよりますが、もし10日間なら最大で29,800円もかかってしまいます。
さらに問題となるのが「提携していない現地キャリアの通信設備を利用してしまった場合」です。この場合、たとえ海外定額サービスを利用していたとしてもその対象とはならず、使った分だけ費用が発生します。
実際にどのくらい「高額」なのか、アンケート調査結果を紹介します。



初期設定でデータローミングがオンになっている
通常、日本国内であればデータローミングがオンになっていても問題ないため、初期設定でオンになっていることがほとんどです。
しかし海外に行く際もオンになっていると、契約しているキャリアの圏外になった瞬間からデータローミングが行われる可能性があります。
ほんの数分の通信でも、高額な通信費を請求される恐れもあります。
そのため海外に行く前の用意として、データローミングの設定をオフにしたり、海外向けのデータ定額やポケットWiFiと契約したり準備をすることが大切です。
データローミングをオフにする方法

実際にデータローミングをオフにする方法をiPhoneとAndroidそれぞれ見ていきましょう。
[iPhone]データローミングをオフにする方法
簡単に3ステップで、データローミングをオフにできます。
- 設定を開き、モバイル通信をタップ
- 通信オプションをタップ
- データローミングをオフ



機能のオンオフを示すマークが、緑色から白色になっていればオフであると確認できます。
またモバイルデータ通信をオフにすると、自動的にデータローミングもオフになるため、出発前でも簡単にオフにできます。
[Android]データローミングをオフにする方法
Androidのデータローミングをオフにする際は、次の3ステップです。
- 設定をタップし、接続をタップ
- モバイルネットワークをタップ
- ローミング設定の「データ通信を有効にする」と「データローミング」を両方オフにする



もし場所がわからない場合は、設定の検索機能に「ローミング」と入力すると、すぐにローミング設定まで移動できます。
また「設定がよくわからない」場合には、海外に行く前に「機内モード」をオンにすればiPhoneでもAndroidでも問題なくローミングがオフになります。
この機能はWiFiとBluetoothを個別にオンにできるため「機内モード」と「WiFi」をオンにしておけば、海外ではWiFiのみ利用可能となり、簡単にローミングによるパケ死を回避できるのです。
海外旅行でお得にスマホを使うには
- 海外用モバイルWiFiルーターをレンタル
- 現地のフリーWiFiを活用
パケ死を防ぎ、海外旅行でお得にスマホを使うには「WiFi」の活用がポイントです。
海外用モバイルWiFiルーターをレンタル
海外用のモバイルWiFiルーターをレンタルするのが、もっともおすすめです。
まず、1台あたり1,000円程度から借りられるサービスも多いため、データローミングや海外定額サービスよりはるかに安く済みます。
複数人でも使えるため、たとえば4人家族で1日1,000円の海外用モバイルWiFiルーターを1台借りたとすると、1人あたりの1日の料金は250円で済みます。
設定面でも、旅行に行く前に申し込めるため、国内のサービスセンターで設定方法やわからないことを確かめられるというメリットがあります。
また利用時に格安で翻訳機器を借りられたり、保険を併用して万が一の事故に備えたり、サービスごとに様々な使い方ができるため、旅行のニーズに合わせた使い方が可能です。
現地のフリーWiFiを活用
もっと費用を抑えたい方には、駅などにある無料のWiFiスポットだけを利用するのも1つの方法です。
しかし、デメリットが2つあります。
- セキュリティの問題
- 利用できる範囲が限られる
まずフリーWiFiはパスワードなしに利用できるものも多く、とても便利です。
しかし、場合によっては個人データの抜き取りやウイルス感染によるスマホの損傷が起きる可能性があります。
もちろんパスワード付きのフリーWiFiスポットもありますが、セキュリティソフトを用意し、自分でも不正アクセスやウイルスに備えておくことが大切です。
またフリーWiFiは対応している範囲でしか使えないため、たとえばホテルのロビーでは利用可能でも、部屋では使えない場合があります。
そのため「日本国内と同じように、かつ、安くスマホを使いたい」「海外でも仕事のやり取りをしたい」と考えているのであれば、海外用モバイルルーターのレンタルをおすすめします。
海外WiFiレンタルサービスの特徴

ここでは海外WiFiレンタルサービスの特徴と、借りる際の注意点を紹介します。
おすすめのWiFiレンタルサービスが知りたいという方は、こちらの記事をご覧ください。
[受け取り]宅配か発着空港で受け取り可能
モバイルWiFiルーターを使うには、まずサービスの申し込みを行う必要があります。
サービスによって異なりますが、基本はネットで予約できるため好きなときに申し込み可能です。
受取先は「空港の専用カウンター」や「宅配便」が選べるため、カウンターが開いていない時間の出国や仕事で飛行機に乗るまでの時間があまりない場合でも問題ありません。
帰国時の空港が出発時と異なる場合も、自宅から郵送して返品することも可能なため、自分の旅行プランに合わせて利用できます。
[料金]定額制のため料金が安い
海外用モバイルWiFiルーターは1日ごとのレンタルにも対応しており、定額制のため料金が非常にお得です。
一定のレンタル料金のみで通信できるため、パケ死が起きる可能性はありません。
ただし「向かう国によってレンタル費用が異なる」点に注意しましょう。
たとえば1日から利用できる海外用モバイルWiFiルーターの「イモトのWiFi」では、2019年12月の時点で中国に行く場合は1日あたり680円ですが、アメリカだと1日あたり980円です。
これは申し込んだ国の通信設備を使うことを前提に、海外用モバイルWiFiルーターが定額制で使えるためです。
もし申し込んでいない国でWiFiを使用すると、提携していない通信設備を利用することになり、高額な料金を請求される恐れがあります。
特に複数の国を移動する予定がある方は、2か国以上の移動に対応したプランや移動中の利用も問題ないプランを選ぶように注意しましょう。
[注意]紛失、盗難に気をつける
海外用モバイルWiFiルーターは、あくまでレンタル品です。
- 破損や紛失に注意する
- 期日内に返却する
この2点は、最低限守るようにしましょう。
心配な方は、事前に紛失時に備えた補償付きのプランや盗難に備えた保険も申し込んでおくと安心です。
おすすめの海外用モバイルWiFiルーターレンタル

ここでは海外用モバイルWiFiルーターの中でも、おすすめのレンタルサービスを3つ紹介します。
イモトのWiFi

イモトのWiFiは、短期間の旅行を予定している方におすすめの海外用モバイルWiFiルーターです。
- 定額で無制限のプランも選べる
- 1日単位でレンタル可能
- 24時間365日無料のサポート付き
- 離陸前に端末を受け取ることも可能
定額プランも、利用するデータ量に応じて1日500MBのプランも用意されており、利用データ量が少ない人でもお得に使えます。
また通信速度も4GとLTEだけでなく、やや遅めで費用がお得な3Gも選択可能です。
グローバルWiFi

グローバルWiFiは、様々な国を移動して旅行する予定の方や、コンビニ支払いを利用したい方におすすめの海外用モバイルWiFiルーターです。
- 200ヶ国以上に対応した豊富なプラン数
- 早期割引予約などサービスも充実
- コンビニ払い対応だから現金もOK
対応している国の数が非常に多いため、複数の国を移動して旅行する方におすすめの海外用モバイルWiFiルーターサービスです。
1カ月単位の出張やワーキングホリデー、留学にも活用できる長期割引プランなど旅行の形に合わせたプランが多数そろっています
またコンビニ払いに対応しているため、クレジットカードを持っていない学生の卒業旅行にもおすすめです。
jetfi

出典:jetfi公式サイト
通常のスマホのプランを選ぶ際も「高速」にこだわっている方におすすめの、海外用モバイルWiFiルーターサービスです。
- 全プランで4G高速データ通信が可能
- 複数国利用でも同一料金
- モバイルバッテリー内臓のWiFiルーターが使える
全てのプランで優先的に4Gへ接続してくれるため、海外でも安定した通信速度が期待できるのが特徴です。
また国内なら無料で利用できるため、事前にスマホやPCとの接続設定が可能です。
特に海外で利用する人も多い地図アプリは、通信速度が遅いと表示まで時間がかかりがちなため、通信速度が速い海外用モバイルWiFiルーターの方が使いやすいでしょう。
通信速度にこだわりたい方や、普段から通信量が多い方におすすめです。
キャリアによっては海外パケットサービスもある

旅行先や旅行期間によっては、海外用モバイルWiFiルーターを借りるよりキャリアの海外向けサービスを利用した方が「楽」と感じる方もいるかもしれません。
そこで2019年12月時点で大手3キャリアから提供されている海外パケットサービスについて、1日あたりの料金をまとめました。
ドコモを海外で使う場合の料金
ドコモのスマートフォンを海外で使用する場合、次のようにサービスによって1日あたりの費用が異なります。
プラン名 | 1日あたりの料金 |
---|---|
パケットパック海外オプション(1時間) | 200円 |
パケットパック海外オプション(24時間) | 980円 |
パケットパック海外オプション(3日間) | 約827円(合計2,480円) |
パケットパック海外オプション(5日間) | 796円(合計3,980円) |
パケットパック海外オプション(7日間) | 約754円(合計5,280円) |
海外パケ・ホーダイ(約24.4MBまで) | 1,980円 |
海外パケ・ホーダイ(約24.4MB以上) | 2,980円 |
※消費税当額は加算されません
日数が決まっている場合は、パケットパック海外オプションの方が便利です。
1日あたりの通信量が多い方や、テザリングを利用して他の機器も使いたい方は海外パケ・ホーダイがおすすめです。
auを海外で使う場合の料金
auを海外で使う場合は、まず国内で専用のアプリ「世界データ定額(Android/iPhone」をダウンロードします。
そしてアプリの「利用開始」をタップした段階から24時間ごと計算されます。
プラン名 | 1日あたりの料金 |
---|---|
世界データ定額(24時間) | 980円 |
海外データ eSIM(30日間) | 5,800円から |
auの特徴として「au STAR」会員に登録していれば、毎月1回だけなら24時間分無料で世界データ定額が利用できます。
たとえば2泊3日の旅行なら、次のような計算になります。
経過時間 | 費用 |
---|---|
1日目(午前9時現地に到着) | 「au STAR」会員の特典で0円 |
2日目(午前9時) | 世界データ定額をオン |
3日目(午前9時出国) | 24時間経過したため980円かかる |
合計 | 980円 |
※消費税当額は加算されません
滞在期間によっては、海外用モバイルWiFiルーターを借りる手間がない分、世界データ定額を利用した方がお得になる場合もあります。
ソフトバンクを海外で使う場合の料金
ソフトバンクを海外で使う場合、まず「世界対応ケータイ」への申し込みが必要です。
プランは、渡航先と使用機種によって異なります。
プラン名 | 1日あたりの料金 |
---|---|
海外パケットし放題(25MBまで) | 0~1,980円 |
海外パケットし放題(25MB以上) | 2,980円 |
アメリカ放題 | 0円(通常980円) |
※消費税当額は加算されません
2019年12月現在、ソフトバンクを海外で使う際に「アメリカ国内」であり、かつ「iPhoneシリーズ」であれば、アメリカのキャリアであるスプリントの通信設備を無料で利用できます。
注意したいのは、あくまでもスプリントの通信設備のみであるためそれ以外のキャリアの設備に接続した場合は通話料や通信料が発生してしまうことです。
またソフトバンクに加入していてもAndroidの場合は利用できないため、事前に海外パケットし放題を申し込んでおきましょう。
ワイモバイルを海外で使う場合
ワイモバイルを海外で使う場合は「海外パケットし放題」という通信量に応じた2段階制のプランのみ利用可能です。
利用バイト数 | 1日あたりの料金 |
---|---|
25MBまで | 1,980円 |
25MB以上 | 2,980円 |
※消費税当額は加算されません
海外旅行ではデータローミングよりレンタルWiFiを

海外旅行に行く際に、現地でも地図アプリを使ったり、翻訳アプリを使ったり、スマホを利用するタイミングはたくさんあります。
しかしデータローミングを使うと、人によっては非常に高額な通信費がかかってしまう可能性も否めません。
また自分1人しか使えないため、家族みんなで利用するとよりお金がかかってしまいます。
事前の準備も簡単な海外用モバイルWiFiルーターを活用して、海外旅行でも安心してスマホを便利に活用できるよう用意するのがおすすめです。
まずは旅行期間と旅行先を元に、行き先をカバーした海外用モバイルWiFiルーターを探してみてはいかがでしょうか。
公開日時 : 2020年01月16日

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