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- 更新日:2022年12月09日
WiMAXの速度の実測を比較!地域別・キャリア別の平均速度や制限について解説
※当記事はPRを含みます。詳しくはこちら。
※カシモWiMAXは株式会社マーケットエンタープライズの関連会社、株式会社MEモバイルが運営しています。
インターネットを使うで、通信速度はとても重要です。しかし、公表されている最大速度はあくまでも理論値であり、実際にその速度がでるとは限りません。
今回は、通信速度が速いことで人気のWiMAXの速度について説明します。
理論値と実測値の違いや地域別の実測値を調査してまとめました。「実質無制限」に潜むの落とし穴も解説していますので、ぜひチェックしてみてください。
WiMAXを検討中の方には、おすすめなWiMAXプロバイダを徹底比較した記事もありますので、ぜひ合わせてご参考にしてください。
目次
WiMAXの通信速度
WiMAXの速度 | 下り速度 | 上り速度 | Ping値 |
---|---|---|---|
理論値 | 2.7Gbps | 183Mbps | – |
実測値 | 75.4Mbps | 13.0Mbps | 51.75ms |
※理論値は「Speed Wi-Fi 5G X11」の場合の速度です。
※実測値は「みんなのネット回線速度」で直近3ヶ月で計測された速度です。
速度について
- 下り速度→データ受信速度。写真や動画、書類をダウンロードする速度
- 上り速度→データ送信速度。メールの送信やネットにデータをアップロードする速度
- Ping値→応答速度。通信にかかる時間を表す数値(数値が低いほど良い環境)
WiMAXを利用するなら、そもそもどの程度の通信速度が出せるのかを知っておくことが大切です。
まず、通信速度には、「理論値」と「実測値」があることを知っておきましょう。
理論値とは、最良の条件が整った際に発揮できる理論上の最大値のことです。一方、実測値とは、通信速度を実際に測定した値のことをいいます。
基本的には理論値の速度が出ることはほぼありません。実際に利用している人のデータから割り出した実測値が自分が実際に利用する時の速度に近いと言えます。
そのため、速度が速いWiFiを選ぶなら実測値で比較してください。
ネット回線の多くはベストエフォート型
WiMAXに限らず、WiFiルーターの多くはベストエフォート型です。
ベストエフォート型とは、最大通信速度を上限として、回線業者が最大限努力した速度を提供するということを意味します。
簡単にどういうことかというと、最大通信速度が常に使えるわけではないということです。
例えばWiMAXでは、最新の端末の場合最大速度は2.7Gbpsと公表されています。しかし、実際の使用ではこれらの速度は保証されていません。
そのため、実際の使用においては最大値をはるかに下回る、遅いスピードしか出せない場合もあります。
もちろん、これは使用環境に影響されるため、正しく条件が整っている場所なら、理論値に近い値を出すことも可能です。
使用環境やエリアによって通信速度は大幅に違うため、利用時の通信の快適性を考える上では、最大値ではなく実測を参考にしなければなりません。
WiMAXはモバイルWiFi界で最速
モバイルWiFiの種類は数多くありますが、WiMAXはそれらの中でも最速級の通信速度を誇っています。以前の最大速度は558Mbpsでしたが、最新端末では2.7Gbpsまでに向上しています。
最高速度はモバイルWiFiの中では群を抜いて高く、固定回線にも匹敵する速度といえるでしょう。固定回線でも1Gbps程度のものが多く、最大値はそれほど大きく変わりせん。
持ち運びができるということで、様々な使用環境に対応できるため、WiMAXのほうが固定回線よりも便利に使えるとも言えます。
WiMAX・ポケットWiFiを検討している方は、おすすめのWiMAX・ポケットWiFi契約方法をまとめましたので、ぜひご参考にしてください。
WiMAXが速い理由
他のモバイルWiFiと比較して、WiMAXの速度が速いのは確かです。この理由は、独自の回線を利用している点が大きいでしょう。
WiMAX独自の回線によって、他の電波に通信を邪魔されることなく、より快適に利用できます。
加えて、auの4G・5G回線も利用できるため、独自回線のエリア外もカバーでき、幅広いエリアで繋がる点が魅力です。
さらに最新のWiMAX +5Gサービスからは「プラスエリアモード」が利用でき、auのプラチナバンドでの通信が可能です。
スタンダードモードでは繋がりにくい場所があっても、オプションの「プラスエリアモード」に切り替えることで繋がりやすくなります。
「プラスエリアモード」の使用量には制限がありますが、速度と繋がりやすさのどちらも必要な人には嬉しいポイントでしょう。
【地域別】WiMAXの実測速度
WiMAXの通信環境は、使用するエリアによっても大きく変わります。全く同じ条件で契約していても、エリアが違うと実測速度は変化すると考えましょう。
どの程度快適に使用できるかを考える上では、地域別での実測速度を参考にすることが大切です。
同地域内でも細かい違いがあることは頭に入れ、お住いの地域の実測速度を参考にして、契約の検討に役立ててみてください。
東京都内の実測速度
WiMAXの実測値 | 下り速度 | 上り速度 | Ping値 |
---|---|---|---|
東京都 | 77.43Mbps | 12.96Mbps | 44.1ms |
全国平均 | 75.4Mbps | 13.0Mbps | 51.75ms |
※「みんなのネット回線速度」で直近3ヶ月で計測された速度です。
電波環境が整備されている東京都内では、実測速度の平均は70Mbps超と非常に良好です。全国平均よりも高い速度がでています。
都内でも地域による差は大きく、中心から少し外れたところでは、速度がやや遅くなる傾向にあるでしょう。
また、比較的早いのは山手線の沿線であり、都市機能が充実しているところほど、速度は速いといえます。ばらつきの幅は大きいものの、70Mbpsもあれば、充分快適に利用できるでしょう。
首都圏近郊(神奈川・千葉・埼玉)の実測速度
WiMAXの実測値 | 下り速度 | 上り速度 | Ping値 |
---|---|---|---|
神奈川 | 54.43Mbps | 11.39Mbps | 47.71ms |
千葉 | 85.16Mbps | 11.08Mbps | 45.93ms |
埼玉 | 49.23Mbps | 9.64Mbps | 52.3ms |
全国平均 | 75.4Mbps | 13.0Mbps | 51.75ms |
※「みんなのネット回線速度」で直近3ヶ月で計測された速度です。
東京以外の首都圏近郊(神奈川・千葉・埼玉)でも十分な速さで利用できます。
これもエリアによって若干の違いはありますが、50Mbpsを大きく下回るということはないでしょう。
場所によっては、都内よりも快適に利用できることもあり、どこまで速度が出るかは、周辺環境の違いが大きいといえます。
名古屋近郊での実測速度
WiMAXの実測値 | 下り速度 | 上り速度 | Ping値 |
---|---|---|---|
名古屋駅周辺 | 86.0Mbps | 15.87Mbps | 58.08ms |
愛知県全体 | 167.93Mbps | 25.74Mbps | 53.58ms |
全国平均 | 75.4Mbps | 13.0Mbps | 51.75ms |
※「みんなのネット回線速度」で直近3ヶ月で計測された速度です。
中部地方の中核都市である愛知県の名古屋駅周辺では、都内と比べると速い速度が記録されています。愛知県全体で見ても、かなり速い速度が出ているようです。
都市部に近づくほど速度が速くなりやすい点は東京とも共通しており、名古屋や栄といった場所では、比較的速い速度が測定されています。
また、名古屋城やナゴヤドーム周辺といった人が集まりやすいエリアも、実測速度は速い傾向にあります。
しかし、イベントなどで利用者が増えると回線が混雑して遅くなるということも覚えておきましょう。
関西での実測速度
WiMAXの実測値 | 下り速度 | 上り速度 | Ping値 |
---|---|---|---|
大阪府 | 104.6Mbps | 22.25Mbps | 50.34ms |
兵庫県 | 59.83Mbps | 14.67Mbps | 52.03ms |
京都府 | 55.94Mbps | 8.86Mbps | 56.44ms |
滋賀県 | 40.68Mbps | 4.15Mbps | 79.08ms |
奈良県 | 24.46Mbps | 6.7Mbps | 45.57ms |
和歌山県 | 57.06Mbps | 9.7Mbps | 49.93ms |
全国平均 | 75.4Mbps | 13.0Mbps | 51.75ms |
※「みんなのネット回線速度」で直近3ヶ月で計測された速度です。
関西エリアでは20~100Mbps程度と地域によるばらつきが大きいです。
大阪、京都、兵庫・和歌山では比較的速度が速いですが、奈良や滋賀では若干速度が落ちます。
基本的には都市部のほうが快適に利用できますが、人が密集する場所では回線が混み合って遅くなりやすいです。
また、中心部よりは、閑静な地域のほうが快適に使える傾向にありますが、中心を外れ過ぎると今度は速度が落ちる点に注意しましょう。
福岡近郊での実測速度
WiMAXの実測値 | 下り速度 | 上り速度 | Ping値 |
---|---|---|---|
博多駅エリア | 49.63Mbps | 9.02Mbps | 67.02ms |
小倉駅エリア | 36.86Mbps | 6.24Mbps | 67.55ms |
福岡県 | 48.83Mbps | 11.61Mbps | 52.03ms |
全国平均 | 75.4Mbps | 13.0Mbps | 51.75ms |
※「みんなのネット回線速度」で直近3ヶ月で計測された速度です。
福岡では、県全体・博多駅周辺のどちらも全国平均よりは速度が落ちるようです。
比較的快適に利用できるのが、博多駅や天神地区、ヤフードーム周辺といった、人が集まりやすいエリアでしょう。
観光客の多い地域だと、比較的実測速度が速いとも言えます。反対に実測速度が遅いのは西鉄沿線で、生活エリアのほうがスピードは落ちる傾向があります。
しかし、遅いといっても30Mbps以上であれば、ネットサーフィンや動画視聴程度なら十分快適に利用できます。
北海道・東北での実測速度
WiMAXの実測値 | 下り速度 | 上り速度 | Ping値 |
---|---|---|---|
札幌駅エリア | 56.2Mbps | 11.33Mbps | 69.23ms |
北海道 | 67.08Mbps | 12.4Mbps | 61.37ms |
青森県 | 41.72Mbps | 6.92Mbps | 54.42ms |
岩手県 | 55.52Mbps | 10.59Mbps | 47.91ms |
宮城県 | 59.79Mbps | 10.73Mbps | 46.46ms |
秋田県 | 34.77Mbps | 7.88Mbps | 51.33ms |
山形県 | 63.95Mbps | 10.22Mbps | 47.51ms |
福島県 | 51.81Mbps | 9.32Mbps | 52.01ms |
全国平均 | 75.4Mbps | 13.0Mbps | 51.75ms |
※「みんなのネット回線速度」で直近3ヶ月で計測された速度です。
北海道・東北は他地域に比べると平均速度はそれほど速くありません。しかし、最低限快適に利用できる速度はでているため、日常的な利用なら十分でしょう。
ただし、山間部ではそもそも電波が届かないことも多いため注意しなければなりません。
特に北海道は範囲が広いため、利用する地域によって速度が大きく異なる場合があります。対応エリアは拡大しつつあるものの、全く電波が入らない場所もあるため注意が必要です。
WiMAXと他社の実測速度を比較
WiMAXの利便性を考える上では、他社との速度比較をすることも大切です。WiFiを利用するなら、WiMAX以外の選択肢も当然考えられ、別回線を使ったほうが便利に使えることもあるでしょう。
通信会社ごとの最高速度の違いもチェックしながら、WiMAXがどれくらい優れているかを知ることが大切です。
こちらの記事は、WiMAX回線を含めたおすすめポケットWiFiを徹底比較しましたので、ぜひ合わせてご参考ください。
5社の実測速度を比較
実測値 | 下り速度 | 上り速度 | Ping値 |
---|---|---|---|
WiMAX | 75.4Mbps | 13.0Mbps | 51.75ms |
ドコモ | 56.16Mbps | 53.33Mbps | 37.14ms |
ソフトバンク | 48.08Mbps | 14.78Mbps | 41.19ms |
ワイモバイル | 58.73Mbps | 6.9Mbps | 40.24ms |
楽天モバイル | 22.8Mbps | 22.56Mbps | 53.17ms |
※ソフトバンクは「Pocket WiFi 802ZT」、ワイモバイルは「Pocket WiFi 603HW」の場合の速度です。
※「みんなのネット回線速度」で直近3ヶ月で計測された速度です。
大手キャリアの通信回線では、ドコモやソフトバンク、ワイモバイル、楽天モバイルとの比較になります。WiMAXはauの4Gや5G、LTE回線を利用するため、今回の比較対象には含めません。
各社の端末の最大速度は以下の通りです。
- WiMAX:2.7Gbps
- ドコモ:4.2Gbps
- ソフトバンク:3.0Gbps
- ワイモバイル:2.4Gbps
- 楽天モバイル:150Mbps
それぞれ機種による違いはありますが、これもあくまで理論値であり、必ずしも通信速度が速くなることを裏付けるわけではありません。
実測値を比較すると、ネット閲覧などに影響する下り平均速度はWiMAXに軍配が上がります。
なお、写真のアップロードやSNS投稿に影響する上り速度や通信のラグに影響するPing値はドコモが速いです。利用する目的にあわせて自分にぴったりなキャリアを選びましょう。
また、ポケットWiFi10社の速度を比較した記事もありますので、ご自身に合った回線を選ぶ際の参考にしてくださいね。
WiMAXの速度制限で注意するポイント
エリアによって実測速度が違うため、実際にどの程度の速度で通信できるかは、周辺環境次第です。しかし、速度変化の要因はそれだけではありません。
WiMAXは大容量で高速通信を楽しめるのが魅力ですが、使いすぎると通信制限がかかります。制限時は理論値や実測速度もさらに下がるため、この時の速度を知っておくことも大切です。
WiMAXは「完全無制限」ではない
WiMAXは以前は3日で15GBまでの制限がありましたが、2022年2月1日よりWiMAX+5Gの速度制限の条件が緩和されました。
これにより、WiMAXは実質無制限で使えるようになったものの、完全無制限というわけではありません。
「一定の期間内に大量のデータ通信を利用すると、混雑する時間帯の通信速度が制限される場合がある」という点には注意しましょう。
速度が制限される条件や制限時の速度については記載されていないため、不安になる方もいるかもしれません。
しかし、基本的に動画やSNSを見る程度であれば、データ消費量を気にする必要はないでしょう。
プラスエリアモードには上限がある
サービス | 通信モード | 利用回線 | 月間データ容量 | 容量超過時の制限速度 |
---|---|---|---|---|
WiMAX +5G | スタンダードモード | WiMAX 2+ au 4G LTE au 5G |
無制限 | – |
プラスエリアモード | WiMAX 2+ au 4G LTE (プラチナバンド) au 5G |
15GB | 128kbps |
WiMAX +5Gサービスでは、利用可能な範囲を拡張できる有料オプション「プラスエリアモード」があります。
このモードを利用する場合は、月に15GBまでの制限があるため、使いすぎには注意しましょう。
制限時の最大通信速度は128kbpsで、スマホの速度制限並みの速度です。動画や容量の大きいゲームの作動は難しいかもしれませんが、ネットの閲覧やメッセージの送信程度なら可能でしょう。
実測値を見て快適なプランを選ぼう
WiMAXは固定回線に匹敵するほどの通信速度を誇りますが、これはあくまで理論値に過ぎません。
実際の利用では、必ずしもそのスピードが出るとは限らず、実測では大抵基準を下回ります。
WiMAXの速度で比較するなら理論値よりも実測値が重要です。また、実際に使う地域でどれくらいの速度がでているのか、事前にチェックしておきましょう。
なお、WiMAXを選ぶ際は、速度だけではなく料金やキャンペーンなどもあわせて総合的に比較するのがおすすめです。
「WiMAXプロバイダの比較」や「ポケットWiFiのおすすめランキング」などの特集記事もありますので、気になる方はぜひ確認してみてください。
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