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iPad用 Magic Keyboard使ってみたメリット・デメリットは?使い方と価格も紹介!

11インチiPad Pro(第2世代)、10.9インチiPad Air(第4世代)の実力をさらに発揮する存在、Magic Keyboard。iPadをパソコン代わりとして使いたいという方は気になっている方も多いでしょう。
今回は、Apple純正、トラックパッド付きのiPad用Magic Keyboardをレビューします。ちなみにMagic Keyboardは2019年発売のMacBook Pro16インチにも標準搭載されています。
従来のバタフライキーボードと比べ、使用感の違いについても紹介します。15インチと16インチのMacBook Proをキーボードの使用感で決めたいと考えていた方も参考にしてみてください。
目次
Apple純正Magic keyboardとは
そもそもiPad用のキーボード種についてご存知でしょうか。それぞれのキーボードごとに対応端末や特徴が異なりますので、比較して見ていきましょう。
Apple純正キーボードの種類
iPad用に発売されているApple純正キーボードは3つのタイプがあります。
- Magic Keyboard
- Smart Keyboard Folio
- Smart Keyboard
Magic keyboardの対応端末
それぞれの対応端末はご覧の通り。Magic keyboardは2020年4月に発売されたモデルですので、対応する端末も限られてしまう点が難点です。もし、中古のiPadや型落ちモデルで、できるだけ端末代金を抑えたいと考えていた方は、注意しましょう。

対応モデル | |
---|---|
Magic Keyboard |
|
Smart Keyboard Folio |
|
Smart Keyboard |
|
Magic keyboardの得意点
Smart Keyboard、Smart Keyboard Folioとの違いはどのような点にあるのでしょうか。
まず、名前も似ているSmart KeyboardですがFolioと付く方が世代的には新しく、価格も少しだけ高くなっています。ただし、Magic keyboardと異なり、トラックパッドがない点やキーボードの仕様やキーボードサイズに大きな違いはありません。
一方、Smart Keyboard型とMagic keyboard型とした場合には機能の有無、構造、素材など大きく異なります。
比較項目 | smart Keyboard Folio | Magic Keyboard |
---|---|---|
トラックパッド | 無 | 有 |
バックライト | 無 | 有 |
USB-Cポート | 無 | 有 |
角度 | 無段階 | 2段階 |
キーボード構造 | バタフライ構造 | シザー構造 |
カバーの開き方 | 360度 | 100度程度 |
素材 | ナイロン素材 | プラスチック |
重量 | 11インチ:295g 12.9インチ:408g | 11インチ:598g 12.9インチ:687g |
機能面で大きく進化を遂げ、キー構造も大きく変わりました。特にトラックパッドでは、PCライクのような使い方ができますので、作業効率も作業幅も格段に広がります。また、キーボードもシザー構造になり、打ち心地も抜群。従来のバタフライ構造に比べて打ちやすくなりました。
また、USB-Cケーブル付きですのでSmart Connector経由でiPadを受電することもできます。iPad端末のUSB-CケーブルにはiPhoneを接続させて同時充電も可能です。

一方で、Smart Keyboard型の場合は、ナイロン素材でキーとキーの間に溝がありません。水や埃が入りにくい点で、優位と言えます。また、薄型軽量のSmart Keyboard型に対してMagic keyboardは重いのも特徴。iPadは外出を前提に使用したいという方が多い中、デメリットの一つと言えるでしょう。
Magic keyboardの価格
多機能な分、価格も負けていません。
smart Keyboard Folio | Magic Keyboard | |
---|---|---|
価格 | 11インチ:21,780円(税込) 12.9インチ:25,080円(税込) | 11インチ:34,980円(税込) 12.9インチ:41,580円(税込) |
11インチと12.9インチとで価格は異なりますが、1万円以上の開きがあります。これだけ異なってくるとApple Pencilなどの付属品を買えてしまう価格になります。Magic keyboardにしかない機能を楽しめるか否か十分に検討しましょう。
Apple純正Magic keyboardのレビュー
実機をレビューしていきます。
外観
全体のデザインはグレー味のあるブラックで、統一されています。

カバーにはおなじみのAppleのロゴがマークが入っており、スタイリッシュなデザインに。カバーケースの内側に磁力で吸着するタイプのコネクター端子があり、本体をこの部分だけで支えています。
肝心のキーボードは、1mmのシザー構造となっていてタイピング時には、「カチカチ」というよりは「パタパタ」とバタフライ構造に比べて打ち込む力がそこまで要らない印象です。長くタイピング作業をする方は、好みもあるかと思いますが、Magic keyboardはかなりおすすめ。

また、キーボードは、コマンドキー、オプションキー、シフトキーなど主要キーは取り揃えがあり、パソコンそのものといった感じです。
ペアリングの仕方・使い方
iPad本体とペアリングする際にh、iPad本体のBluetoothをオンにせずとも自動で接続してくれます。Bluetooth接続ではなく、コネクター端子から同期させているようです。Apple Pencilを使う際には、Bluetoothをオンにしておきましょう。

使ってわかったMagic keyboardのメリット
実際に数ヵ月使ってわかったよい点をまとめていきます。
バタフライキーボードに比べ打ち心地がよい
正直、好みにもよるかと思いますが、日頃バタフライキーボードを使っている筆者。かれこれ2年ほど使っていますが、今でも時々、疲れるなと感じます。音も「カタカタ」となりますし、その振動が自分にも跳ね返ってくる感じ。
一方、Magic keyboardは静音性に優れていると感じます。本格的な静音機能は備わっているというわけではありません。ただ、バタフライキーボードのような余計な雑音がないため、シンプルに打ち込みが可能です。また、振動も少ないので長く打ち続けても疲れません。
普段、頻繁に文章を作成する人にとっては最適なデバイスといえるでしょう。
iPad Pro用のMagic Keyboardがやっと届いたんですけれども、これは神じゃないですか。iPadはねえ、ラップトップよりも文章を書くのに適したデバイスなんですよ。それに普通のキーボードが付いたんだから、それは最強だよ。
— 松下哲也 (@pinetree1981) May 7, 2020
どうでもいいのですがiPad ProのMagic Keyboardを手に入れた。めちゃくちゃ打ちやすいやんこれ。Adobe以外はもうMacBook Proなくてもいけるな。値段以外は不満なし。 pic.twitter.com/5lDDHOc0as
— ㊂ | 三文字 昌也 | 合同会社 流動商店 (@twyoichi) May 4, 2020
トラックパッドのカバー領域がすごい
日頃、MacBookをお使いの方は、トラックパッドでの操作に慣れている方が大半かと思います。キーボードで操作をしながら他のアプリを起動したいときや、カーソルを大きく動かす必要があるとき、画面に手をあげる操作が必要になります。しかし、トラックパッドがあれば手を離さなくてもその場でカーソルを動かすことができます。また、カーソル移動だけではなく画面の拡大縮小も自由自在。

動画編集などクリエイティブな作業シーンで特に重宝しそうです。これまでiPad向きではなかった作業も十分こなせるでしょう。
折りたたむことで前面・背面をカバー
Magic Keyboardは、折りたたむことで、iPad Pro本体を守るカバーにもなります。
Magic KeyboardをiPad Proに取り付けた状態で折りたたむと、iPad Proの前面と背面を守るカバーになり、外出先でも、移動中に大切なiPad Proが傷つくこともありません。
ただ、ヒンジが動く角度の関係で、裏返しにたたむことはできない点に注意しましょう。
バックライト搭載で暗い場所でも快適
背面から液晶を照明するバックライトが搭載されているため、暗い場所でも文字入力が可能です。また、周辺の光量によってライトの調整を自動で行うので、バッテリーの節約にもつながります。
今朝届いたMagic Keyboardを早速iPad proに装着してみました。
— 辻ともあき☕️情報発信で思い通りの人生をつくる (@tsujitomoaki) May 7, 2020
打ち心地も良いしバックライトもついたので暗い場所でも快適です。トラックパッドは小さいかなーと思っていましたが実際に使ってみると全然不便なかったです😋
作業内容にもよりますが人によっては十分macbookに置き換わりますね。 pic.twitter.com/i9myrEbwPb
使ってわかったMagic keyboardのデメリット
対象的に使っていて悪かった点をまとめます。
重い
最初にiPadとMagic keyboardを組み合わせてみたときのファーストインプレッションは、”正直、軽くはない”。というのも、筆者の場合、10.9インチiPad Air(第4世代)との組み合わせで使っていますが、11インチ用のMagic keyboardが598g、iPad本体が458gです。つまり、合体させると、その重量は1.1Kgにもなります。MacBook Airが重量1.29 kgですので、ほぼ同等の重量となります。
iPadってそもそも持ち運びに便利だからMacBookとは別に購入するという方も多い中、「だったらMacBook Air買うよ」という声も聞こえてきそうです。
MacBook Airとの価格差は?
MacBook AirとiPadは異なる機能があり、それぞれを単純に価格だけで比較できるものでもありません。しかし、iPadをMacBookより安いからという理由で購入を検討している方もいるでしょう。実際に比較してみますと、
MacBook Air 13インチ | iPad Air 10.9インチ 第4世代 64GB WiFiモデル | |
---|---|---|
価格 | 115,280円(税込)〜 | 本体:69,080円(税込) カバー:34,980円(税込) 合計:104,060円(税込)〜 |
十分、MacBook Airに届く価格です。安さだけでiPadを購入する、というのは要検討といったところでしょう。もちろん、iPadならではの魅力もありますが。
Escキーがない
続いての欠点は、Escキーがない点。Escキーはエンジニアの方がよく使うイメージですが、その他にも画面にロックをかけたりする際のショートカットに使えたり、汎用性のあるキーです。このキーがないことで不便に思う方もいるでしょう。

一部キーが小さいので打ち間違える
こちらの写真にもあるように、Magic keyboardは一部キーボードが小さくなっています。より使用頻度の高いキーボードを大きくということでしょうが。普段、MacBookでの入力に慣れている人からすると、どうしても小さいと感じてしまいます。

実際に何度か打ち間違いをしてしまいます。また、入力する際に一度目線を落とす必要があり、タイピング性能としては、今ひとつといったところ。あくまで場所をとらない、省スペースでの簡易的な作業向けに留まるでしょう。
筆者も長く作業する場合は、パソコンに手が伸びてしまいます。シーンごとに使い分けて行きましょう。
隙間が空いているので水濡れが心配
また、1mmの少し浮き出たシザー構造は、打ちやすい反面、隙間がある点が厄介です。キーボードは水濡れに弱いので、近くに飲み物を置いて作業をする方は注意しましょう。

Magic keyboard+iPadでできること
ただし、トラックパッド付きのMagic keyboardとiPadを組み合わせることで、iPad本来の性能を十分に発揮することができます。場合によっては、パソコンとほぼ同等の環境を整えることができるでしょう。

執筆活動
まずは執筆などのライティング、また事務的な作業です。あくまで個人的な主観ですが、入力疲れがありません。また、カーソル移動も自由自在のため、ライティングを専門としている方や、その他事務的な入力作業の効率が上がるでしょう。
プログラミング
iPadのプログラミング学習専用アプリには、例えばApple製の「Swift Playgrounds」などがあります。このアプリの場合、iPadOS 13.4以降に対応しているモデルであれば使うことができます。また、ショートカットキーも思うがままですので、作業効率もアップするでしょう。さらに、カーソル移動をコマンドキーや画面タッチすることなくできる点で、コードを書く際も楽チンですね。
動画編集・画像編集
動画編集や画像編集の際には、ピンチアウト、ピンチイン、スワイプの動作がほぼマストです。これらの動作をマウスで代用することもできますが、作業効率が圧倒的に異なります。トラックパッドがあれば、素材の拡大、縮小、スワイプをしてシーケンスにカーソルを合わせるといったことも自由自在に行えます。
OSの進化やiPad対応の動画編集アプリや画像加工アプリが増えている中、ハード面の環境も整えたいですよね。
Magic Keyboardに対応している新型iPad Proの発売日やスペックをまとめた記事も合わせてご覧ください。
Magic keyboard+iPadがおすすめな人
Magic keyboardは、重さや価格がで課題が残るものの、疲れにくい快適なタイピングが可能な点で十分魅力的なカバーキーボードです。
ただし、すでにパソコンを持っている方やパソコンとどちらにしようかと迷っている人は、場合によってはMacBookを持ち歩いた方がいい場合もあります。MacBookの購入を検討していた方は、歴代MacBookの性能・価格を比較した記事も参考にしてみてください。
公開日時 : 2021年03月04日
