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機種変更時のApple Pay引き継ぎ方法|iPhoneのWalletにSuicaを追加する方法も

iPhoneを機種変更する際、iPhone同士ならバックアップからアプリやデータをそのまま復元することができます。
しかしいくらセキュリティが高くても、Apple Payのようなクレジットカードに関する重要な情報は、クラウドなどのネット上に常時保管されているものなのでしょうか。
バックアップされない場合、機種変更するとまた最初からApple Payの設定をやり直さなくてはならないのでしょうか。
Apple Payの仕組みと具体的な引き継ぎ方法について解説します。
目次
機種変更時にApple Payのクレジットカードを引き継ぐ方法

Apple Payに登録したほとんどのクレジットカードは、Apple IDを登録した時点で新iPhoneに反映されます。
登録しているSuica以外のクレジットカードが4枚まで自動で反映されます。
4枚を超える分のクレジットカードは再登録をしてください。
Apple Payのクレジットカードを引き継ぐ手順
- 新iPhoneでWalletアプリを起動する
- カードを追加する画面でカードを確認
- チェックを入れてセキュリティコードを入力
- 必要に応じ旧iPhoneのカードを削除
1.新iPhoneでWalletアプリを起動する
新iPhoneにApple IDを登録し、バックアップから復元できたらWalletアプリを起動します。
復元する前に、古いiPhoneのiCloudからWalletアプリのバックアップが設定されているか確認してください。
2.カードを追加する画面でカードを確認
Walletアプリの「カードの種類」選択画面で、「クレジット/プリペイドカード」を選択します。
旧iPhoneに登録していたカードが一覧で、最高4枚まで自動的に表示されます。
3.チェックを入れてセキュリティコードを入力
表示されたカードの内、新iPhoneに登録したいカードにチェックを入れて「続ける」をタップしましょう。
順番に、1枚ずつセキュリティコードの入力を求められるので、セキュリティコードを入力してください。これで新iPhoneでの登録は完了します。
クレジットカードのセキュリティコードが記載されている場所がわからない場合、カードの裏面を確認してください。
カードの裏面に印字されている3桁の数字がセキュリティーコードです。
カードによって場所や桁数が異なるため、わからない場合はカード会社ホームページなどで確認しましょう。
4.必要に応じ旧iPhoneのカードを削除
Suica以外のクレジットカードは、複数端末でも同様にApple Payが利用できます。そのため、新iPhoneで再登録した後でも、旧iPhoneでの利用が可能なままです。
今後新iPhoneしか使わないのであれば、万が一に備えて旧iPhoneのデータは削除しておきましょう。
削除の流れは以下の通りです。
- 旧iPhoneでWalletアプリを起動
- それぞれのカードが表示されている画面の「i」マークをタップ
- 「カードを削除」を選択
もしくは、旧iPhoneを初期化すればすべてのカードが使えなくなります。
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iPhone機種変更時にApple Payを簡単に引き継ぐ方法

iPhoneの機種変更時に「クイックスタート」を使うと、Apple Payは簡単に引き継ぐことができます。
クイックスタートとは、新旧のiPhoneがiOS12.4以降を搭載であれば、直接データ転送ができる機能です。
- iCloudでWalletアプリを同期しておく
- 旧iPhoneカメラで新iPhoneのイメージ模様を読み取る
- セキュリティコード入力のみで使用可能
1.iCloudでWalletアプリを同期しておく
機種変更する場合、あらかじめiCloudでWalletアプリを同期しているとApple Payの引き継ぎはとても簡単です。
初期登録の際、新iPhoneに表示されているイメージ模様を旧iPhoneで読み取れば、Apple IDやパスコードなどの設定が自動で移行されます。
2.旧iPhoneカメラで新iPhoneのイメージ模様を読み取る
新iPhoneの電源を入れて、設定アシスタント画面が表示させましょう。
言語設定とキーボード設定をした後、クイックスタートを使うと、WiFi設定や認証・パスコード設定を一度に済ませられます。
- 新iPhoneに旧iPhoneを近づけておく
- 新iPhoneでクイックスタートの「続ける」をタップ
- 「Apple IDを使用します」と表示されるので次の画面に進む
- 旧iPhoneが新iPhoneを認識する
- 旧iPhoneに「新しいiPhoneをカメラに向けてください」と出る
- 旧iPhoneで新iPhoneのイメージ画像を読み取る
- 「旧iPhoneのパスコード」と「Apple IDパスワード」を入力
- アクティベートを始める
3.セキュリティコード入力のみで使用可能
新iPhoneに設定が移り、Apple Payにクレジットカード登録画面に行くと、これまでに登録したカードが最大4枚まで自動で表示されます。
しかし、これらはまだ決済に使える状態ではありません。
4枚のカードのうち、これから使うものすべてにチェックを入れて「続ける」をタップすると、セキュリティコードの入力が求められます。
1枚ずつ入力することで新iPhoneのApple Payに正式に登録できます。この時点で決済の利用もできるようになります。
これは手続き上、新しいiPhoneのApple Payに登録したことになるため、カード会社からそれぞれ「Apple Payへのカード追加完了メール」が送られてきます。
これはあくまで、新iPhoneに登録完了したという確認だと考えるといいでしょう。
注意:表示されなかったカードは再登録する
旧iPhoneで5枚以上のカードを登録していたら、新iPhoneには登録されていないカードがあります。
登録されていないカードは新規登録と同様、カメラで画像を読み取り再登録が必要です。
SMS認証の場合は、メッセージを受信したときに自動的でWalletアプリへ認証コードが入力されます。
新iPhoneにApple Payを移行後も、旧iPhoneでは引き続きApple Payを使うことができます。必要に応じて旧iPhoneのカード情報を削除しておきましょう。
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機種変更時にApple PayのSuicaを引き継ぐ方法

SuicaはApple Payに登録できるカードの中でも、特殊な使い方が求められるカードです。
Apple IDで利用するApple Payに登録できるSuicaは1枚だけになっています。
旧iPhoneと新iPhoneの両方に登録することは、一時的であってもできません。
- Walletアプリを使う
- iCloudを使う
Walletアプリを使う
iPhoneのWalletアプリを使って、Apple PayのSuicaを引き継ぐ方法です。
1.旧iPhoneのSuicaを削除する
- 旧iPhoneのWalletアプリを起動しSuicaを選択
- 画面右下の「i」マークをタップして、Suicaの登録内容詳細画面に移動
- 表示された画面の1番下の「カード削除」をタップ
- 「カードに残高があります」「このカードは削除されても、いつでも”Wallet”からこの残高ごと際追加することが可能です」と表示される
- その下の「削除」をタップ
この時点で、Suicaのデータは一旦サーバーに退避しました。
2.新iPhoneにSuicaを移行
今度はサーバーに退避しているSuicaのデータを受け取るため、新iPhoneでの操作に移ります。
- 新iPhoneのWalletアプリを起動
- Walletアプリ画面の右上の「+」アイコンか「カードを追加」をタップして、追加手続きを始める
- 追加するカードの種類「Suica」をタップ
- uicaの詳細が表示されるので間違いなければ「次へ」をタップ
- 引き継いだSuicaが残高と一緒に表示される
これでSuicaの引き継ぎは完了です。
iCloudを使う
WebのiCloudから旧iPhoneにあるSuicaのデータを削除し、引き継ぐ方法もあります。
- パソコンやiPad等、Webブラウザでネットに接続できるものでiCloud.comに接続する
- Apple IDとパスワードを入力してログインして設定画面に移動
- Apple PayメニューのSuicaを選択し「削除したいiPhone」を選択
- 画面の「Apple Pay」の欄にある「すべてを削除」をタップ
- 新iPhoneで「+」をタップ
- 「Suica」をタップ
- 登録したいSuicaをタップ
Apple PayメニューのSuicaを選択した際、「削除したいiPhone」では旧iPhoneを選択しましょう。
人によっては、以前使っていたiPhoneのバックアップが残っていて、どちらを選べばいいか戸惑うかもしれません。その場合は「バックアップ日時」で見分けられます。
旧iPhoneのSuicaを削除すれば、以降の新iPhoneへの登録は他と全く同じです。
旧iPhoneでSuicaの削除が行えない場合
旧iPhoneが手元にない、または手元にあるが操作できない場合も、引き継ぎは自体は可能です。
ここからは、旧iPhoneでSuicaの削除が行えないときの引き継ぎ方法を見ていきましょう。
Suicaアプリケーション窓口へ連絡
iPhoneのSuica利用ユーザー向け専用コールセンターに電話します。
Suicaアプリケーション専用窓口
- 電話:050-2016-5077
- 受付時間:10時~19時(年中無休)
コールセンターに電話がつながるには時間がかかる場合もあるので、ある程度時間に余裕を持って手続きしましょう。
電話がつながったら、旧iPhoneが手元になくSuicaを削除できない状態であることを伝えます。
すると、Suica登録時に入力した電話番号や名前などで本当の登録者かどうかを確認されます。
本人確認が終わると、コールセンターがデータを強制的に移行し、翌日のサーバーメンテナンス終了後の朝5時以降に新iPhoneで再登録できる状態になると案内されます。
iCloudからカード情報を削除しておく
手元に旧iPhoneがないため、パソコンやiPadなどを使ってiCloud.comにApple IDでログインします。設定画面を開き、アカウントからSuicaのカード情報を削除しておきましょう。
アカウントの画面で移行元となるiPhoneを選択し、続く「デバイス情報」の1番下Apple Pay欄の「全てのカードを削除」を選択してデータを削除します。
これで旧iPhoneに紐づけられたSuicaカード情報はクリアされます。
Suicaを完全削除したい場合
機種変更とは関係なく、Suicaを完全に削除したい場合にも決まった手順があります。
その場合は、ウォレットアプリとは別の「Suicaアプリ」を使いましょう。
Suicaを引き継がない場合は払い戻し手続きをする
iPhoneを機種変更してもSuicaは引き継ぎしない、もう利用することがないなど、完全にSuicaを削除するなら払い戻し手続きをしましょう。
- 「Suicaアプリ」にログイン
- 「チケット購入・Suica管理」を選択
- 「このSuicaを払い戻す」で残高を払い戻す
- 払い戻し手続き案内に同意し、払い戻し金額を確認
- 金融機関名・支店名を検索して口座種別・口座番号と名義を入力
- 画面下の「Suicaを払い戻す」をタップすれば手続き完了
払い戻し手続きをすると、その時点での残高から払い戻し手数料220円(税込)を差し引いた金額が銀行口座へ振り込まれます。
使わなくなったら、一旦払い戻しでSuicaを抹消するとよいでしょう。
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Apple WatchにSuicaを引き継ぐ方法

2016年に発売されたApple Watchの便利さを1番感じるのは、駅の改札口でしょう。
定期やiPhoneさえ取り出すことなく、どんな操作も必要としないこの手軽さのためにApple Watchにしたという人もいるかもしれません。
Apple Watchは、iPhoneだけでなくそのペアリングにも引き継ぎ手続きが必要です。ペアリングとSuica登録の手順を見てみましょう。
1.旧iPhoneとのペアリング解除前に引き継ぎをする
Apple Watchがペアリングするのは、あくまでiPhoneです。
つまり、機種変更した場合は旧iPhoneとのペアリングを解除し、新iPhoneとペアリングしましょう。
ここで注意しなくてはならないのが、旧iPhoneとのペアリング解除は旧iPhoneのSuicaを削除する前でなくてはならないということです。
- 旧iPhoneのiPhoneからWatchアプリを起動
- 「WalletとApple Pay」を開く
- 「MySuica」から該当するSuicaを選ぶ
- カード情報の一番下にある「カード削除」をタップ
これでApple WatchからSuicaは削除されます。
2.新iPhoneのWalletにSuicaを追加する
新iPhoneのApple PayにSuicaを登録する前に、Apple Watchと旧iPhoneのペアリングを解除して新iPhoneとペアリングします。
次に、新iPhoneに退避していたSuicaを登録します。
手順は機種変更の場合と同じで、新規に登録するように「Suica」を選ぶと退避させたSuicaが自動的に現れるようになります。
「カードの追加」からSuicaの横にある「追加」ボタンを押せば、Apple Watchへの引き継ぎは完了です。
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機種変更でApple Payを引き継ぐ時の注意点

機種変更時にApple Payを引き継ぐ時の注意点をまとめたので、それぞれ確認していきましょう。
同じIDで新旧iPhoneにサインインが必要
旧iPhoneと新iPhoneで使うApple IDが同じでなくては、Apple Payを引き継ぐことはできません。
Apple IDは使用許可証に近いもので、Apple IDが違えば全くの別人と認識されるためです。
Apple IDを変える必要があり、同時に旧iPhoneで利用していたApple Payを同じように新iPhoneで使いたいなら、新たに1枚ずつ登録しなおししましょう。
スマートEXでIDの登録変更が必要
スマートEXは、JR東海が提供する東海道・山陽新幹線のネット予約サービスです。Apple Payに登録したSuicaと連携して使うことができるため、利用する人が増えています。
Suicaを新iPhoneに引き継ぐと、Suicaそのものは問題なく使えます、ただし、SuicaIDが変わってしまいます。
そうすると、連携しているスマートEXの登録情報が違うため、新しいIDに更新するまでスマートEXでの予約分をSuicaで支払えなくなります。
スマートEXでIDの登録を変更する方法を紹介します。
スマートEXでIDの登録を変更する方法
- スマートEXにログイン
- 「お客様情報の変更・退会」メニューを選択
- ワンタイムパスワードが必要なので「メール送信」を選択
- 登録しているメールアドレスに送られてきた数字を入力して設定画面に入る
- 「交通系ICカード情報変更」を選択
- iPhoneで確認できるSuicaID番号を交通系ICカード情報に入力して登録
- リスト3
登録してある情報を削除しない
ここで気をつけたいのが、最後の「OK」の上にある「登録済みの交通系ICカード情報を削除する」のチェックボックスにチェックを入れてはいけないということです。
チェックを入れてOKを押すと、登録してある情報が削除されてしまいます。
手続きする時間に注意する
他にもSuicaならではの制限があります。それは、Suicaが提供するサービスには細かに利用可能時間が設定されていることです。
例えば、携帯端末の機種変更手続きは午前4時から翌午前2時までとなっています。毎日午前2時から4時までは手続きできないことになっています。
機種変更後は利用可能時間内に手続きするよう気をつけましょう。
ネット決済は24時間可能ですが、Suicaの再発行手続きなら午前5時から翌0時50分までです。なお、退会手続きは午前5時から23時45分までとなっています。
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機種変更時はApple Payも正しく引き継ごう

Apple Payは、Appleが提供する画期的な新しい決済方法です。
電子マネーやクレジットカードのようにキャッシュレスで簡単に決済できます。
iPhoneを取り出すだけで、あるいはiPhoneを取り出すこともなくApple Watchだけで支払いを済ませることもできます。
この記事でわかったこと
- Apple Payのクレジットカード情報の引き継ぎ方
- Apple Payはクイックスタートで簡単に引き継ぎ可能
- Suicaの引き継ぎは要注意
また、iPhoneを機種変更しても、ほとんどのクレジットカードは簡単に新iPhoneで使えるようになります。
機種変更時はApple Payを正しく移行し、これからもApple Payを賢く使いこなしましょう。
公開日時 : 2023年03月30日
