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  • 更新日:2021年08月04日

2021年4月〜6月中古スマホ取引数ランキング

2021年4月〜6月中古スマホ取引数ランキング

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本記事では、中古スマホ市場で取引量の多かった端末をランキング形式でご紹介しています。

中古スマホを使って賢い消費をしたい方は、ぜひ参考にしてください。

※フリーマーケットアプリやインターネットオークション等主要4サイトの取引実績により抽出した価格情報を元に、2021年1月~3月と2021年4月~7月を比較しています。

中古スマホ全体の取引量は、前四半期比で19.4%減少しました。 新古品は14.4%、中古品は20.3%減少しました。

iPhone/Android/iPadの各市場の取引量には、どのように変化があったのでしょうか。

iPhone 8/iPhone 7の人気は継続

iPhone全体の取引量は、2021年1月~3月と比べ22.8%減少しました。

商品状態の内訳は新古品が22.1%、中古品が22.9%減少しました。

iPhone 8、次いでiPhone 7という形は前四半期から継続。

2021年第1Qに初めてiPhone 8の取引量がiPhone 7の取引量を上回りました。 中古iPhone市場での取引の中心機種がiPhone 7からiPhone 8に切り替わったと言えるでしょう。

iPhone 8/iPhone 7両端末減少していますが、iPhone 7の方が下げ幅が大きい着地となっています。 2021年1月~3月と比べるとiPhone7が-19.5%、iPhone8が-12.8%となりました。

iPhone 8は17,000円弱まで平均価格が下がっており、前四半期と比較すると1,300円~2,000円ほど価格が下落しました。 iPhone 7は商品状態が比較的良くない端末の出品が増えてきており、人気が落ちたと推測できます。

1年前の2020年2Qも3キャリアのiPhone 8(64GB)がTOP3でしたが、平均価格は24,000円〜26,000円ほどでした。 約1年で約8,000円〜10,000円ほど価格の下落したことが確認できます。

さらに、iPhone SE(第2世代)やiPhone Xが3~4万円に対して、iPhone 8は2万円以下で購入できることもiPhone 8が人気の理由の一つとして考えられます。

発売から3年以上のAndroidは取引量大幅減少

Android全体の取引量は、2021年1月~3月と比べ11.8%減少しました。

商品状態の内訳は新古品が4.1%、中古品が13.7%減少しました。

au版Xperia XZ1(64GB)とau版AQUOS R compact(32GB)の取引量が特に減少しました。 au版Xperia XZ1(64GB)前四半期2位から-38.1%取引量減少し4位に後退。 au版AQUOS R compact(32GB)前四半期7位から-57.5%減少し33位に後退という着地です。

Xperia XZ1は、iPhone8と同時期の2017年に発売されたモデルです。 発売から3年半以上経過しており、2020年3Qをピークに取引数は減少しています。 このまま減少トレンドが続き世代交代になると推測できます。

au版AQUOS R compactも2017年12月発売と同時期発売のモデルでしたが、2020年4Qをピークに減少しています。 Xperia XZ1同様世代交代の流れにあると推測します。

ワイモバイル版AQUOS sense4 basic(64GB)が3位にランクインしました。

AQUOS sense4 basicは2020年11月に発売された機種です。 新品発売価格は当初36,000円でしたが2021年2月に大きく値下げされ、ワイモバイルの定価としては22,968円で発売されています。 ここに対しGWのキャンペーンなど含め割引キャンペーンが多くかかった機種であったため、この新古品が中古市場で多く取引された推測します。

AndroidはiPhoneに比べて、ランクインから減少トレンドに入るのが早い傾向にあります。 機種数が多く、ランキングの入れ替わりが早いのでAndroidの中古端末を検討している方は、月ごとのランキングも参考にしてみて下さい。

新型iPad Pro発売後も減少トレンド

iPhone全体の取引量は、2021年1月~3月と比べ14.4%減少しました。

商品状態の内訳は新古品が26.5%、中古品が14.0%減少しました。

iPadの取引量は2020年4月~7月に大きく増加。 2020年4月に緊急事態宣言が発令され、おうち時間が増えたことでiPadの需要が増加したと考えられます。 それから1年が経ち、iPadの需要は落ち着いて取引量も徐々に減少しています。

前回の四半期レポートでは、新型iPad Pro発売による中古の型落ち端末の需要が増加すると予想していました。 しかし、新型iPad Pro発売による取引量増加は見られませんでした。

au版iPad (第6世代) cellular 32GBは前四半期対比で5位から1位に浮上。 また、ドコモ版iPad (第6世代) cellular 32GBも前四半期対比6位から2位に浮上しました。

iPad (第6世代)は2018年3月発売のモデルで約3年ほど経ち、中古市場で流通量が増えてきている。 平均価格は3万円を切る手頃な価格で取引されているのも人気の理由と推測します。

ドコモ版iPad Air2 cellular 16GBは前四半期対比10位から3位に浮上しており、取引量40.2%増加しました。 iPad Air2は各キャリア品のSIMロック未解除品/やや傷や汚れなしの端末が取引増加しています。 また、平均価格17,000円台と、2014年発売にも関わらず高い値段で取引されており、人気の商品と言えるでしょう。

総評

2021年4~5月は、iPhone/Android共に2021年1月~3月比べて取引量が減少しました。

全体の取り引き量減少は、前四半期の新生活の乗り換え需要高騰から落ち着いたことが要因として考えられます。 また、前四半期はキャリアからの新プラン発表で、サービス開始前の囲い込みから乗り換えが多く発生したと推測できます。 これにより、SIMフリー端末・SIMロック端末の取引が活発化しており、それと比較し今四半期は取引が比較的少なかったのではないでしょうか。

昨今では、コロナウイルスの影響でマスクの着用機会が増え、Face IDより指紋認証が重宝されています。 具体的には、5月に登場した新型iPad Proには指紋認証が搭載されました。 また、iPhoneではiOS 14.7でApple Watch着用でマスクの上からでもロック解除が可能になりました。

2021年9月に発売を噂されるiPhone 13には指紋認証が搭載されるのでしょうか。

iPadは現在、Appleストアにてお届け予定日に遅れが発生しています。 要因は、半導体やミニLEDバックライトディスプレイなどの供給不足です。

これにより、Appleストアでの新品購入を検討中のユーザーが価格も安く、すぐ手に入る中古端末購入に流れる可能性もあるでしょう。

また、コロナ禍でのオンライン授業にてiPadを導入する学校もあります。 iPadの中古端末の需要は落ち着いてきたものの、新品の需要はあると考えられます。 そのため、AppleストアでのiPadの欠品状態は今後も続く可能性あるでしょう。

アナリスト 菅野 辰則 ― ライター
アナリスト 菅野 辰則 ― ライター

1983年生まれ。株式会社マーケットエンタープライズ  中古モバイル市場アナリスト
ソフトウェア開発会社にて、開発業務からスタートし、新会社設立時のWebマーケティング全般の業務を担った後、2010年にマーケットエンタープライズに入社。 当社でWebマーケティングの責任者や経営企画を担当後、現在は、メディア・プラットフォーム事業の責任者に従事する。膨大なデータの分析・管理能力を活かして、中古モバイル市場の動向を分析するアナリストも兼任する。

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