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  • 更新日:2020年08月14日

新型コロナウイルス第2波到来、中古スマホ市場に与えた影響とは

新型コロナウイルス第2波到来、中古スマホ市場に与えた影響とは

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2020年7月は、AppleのCFOルカ・マエストリ氏が新型iPhone 12シリーズは例年より発売が遅れることを公式に認めました。

マエストリ氏は「ご存知のように、昨年は9月下旬に新型iPhoneの販売を開始しました。今年は、数週間後に供給が利用可能になる」と述べました。

Android新作モデルの国内発売も10月に控えておりますが、新型コロナウイルス第2波の影響によって遅延する可能性も出てくるかもしれません。

7月はキャリア各社も目立ったキャンペーンや割引を行う傾向はありませんが、ランキングはどのように変化したでしょうか。

本記事では、中古スマホ市場で取引量の多かった端末をランキング形式でご紹介しています。

中古スマホを使って賢い消費をしたい方は、ぜひ参考にしてください。

※フリーマーケットアプリやインターネットオークション等主要4サイトの取引実績により抽出した価格情報を元に、2020年7月と7月を比較しています。

4か月連続でランキングトップ3はiPhone 8が独占

iPhoneランキング

2020年7月のiPhone全体の取引数は、7月と比べて4.2%減少しました。

iPhone全体の取引数は減少したものの、新古品は3.7%増加しています。

新古品の取引数増加に寄与した端末はiPhone X 256GB(ソフトバンク)で、前月比404.1%増加となっています。

ソフトバンクは、3G機種利用者向けの「3G買い替えキャンペーン」を7月15日に開始しました。

ソフトバンク版iPhone Xは同キャンペーンの対象端末で、121,680円引きと大幅な値下げが行われました。

しかし、3G端末からの買い替えニーズのボリュームは限定的となっているため、ランキングには入っていません。

中古ランキングの1~3位は4ヵ月連続で、iPhone 8 64GB(au、ドコモ、ソフトバンク)でした。

中古市場で取引されたiPhone 8の平均価格は23,800円と、7月の平均取引価格から1.3%増加しています。

▼iPhone 8 64GB 目立った傷汚れなし品 相場価格 月別推移(2019年7月-2020年7月)

iPhone8_07

中古iPhone 8は、新型iPhone SE(第2世代)発売の影響で4月から価格下落継続していました。

中古iPhone 8の平均取引価格が1.3%増加したのは、4月から取引価格が減少傾向にありましたが、相場価格より値段を上げても売れるようになった傾向があります。

新型コロナウイルスの第2波の影響によって、Web上で取引を行うフリマサイトの需要が高まり、主に個人からの出品が中心となっています。

Android市場全体の取引数は減少したものの新古品の取引数増加

Androidランキング

2020年7月のAndroid全体の取引数は、7月と比べて11.1%減少しました。

1位のGalaxy A20は、新古品の取引数が前月と比べて153%増加しています。

Galaxy A20は、家電量販店の最大一括0円キャンペーンの対象端末でした。

同キャンペーンによって、乗り換えや換金目的で取引数が増加したと考えられます。

3位のXperia XZ1は、やや傷汚れのある端末を中心に取引数を伸ばしました。

やや傷汚れのあるXperia XZ1の平均価格は6,578円と、前月比20.1%増加しました。

▼Xperia XZ1 やや傷汚れあり品 相場価格 月別推移(2019年7月-2020年7月)

Xperia

Xperia XZ1の取引価格の増加要因は、ヤフオクにて1業者が大量に出品したためだと考えられます。

その業者は、前月時点で相場価格より2,000円以上安く出品していましたが、”もう少し高くしても売れる”と考えたのか7月出品分を高く値付けしたため、相場価格が増加しています。

中古iPad市場全体のiPad miniの比率が約4割上昇

iPadランキング

中古iPadランキングのトップ2は前月同様、iPad mini4とiPad Air2の2機種です。

iPad mini、iPad mini2、iPad mini3も大幅に取引数を伸ばし、圏外からランクインしました。

▼中古iPad市場全体でのiPad mini比率

iPad mini

7月はiPad miniの取引数が、中古iPad市場全体に占める割合が4割近くまで上昇しており、miniシリーズの人気が高まっています。

総評

iPhone 8の取引価格の増減幅は落ち着き、新型iPhone 12が発売されるまではランキングトップの顔ぶれは変わらないと考えられます。

キャリア各社の3G買い替えキャンペーンは、新古品の取引数の増加に寄与するものの、ランキングに直接影響することはないでしょう。

スマホ販売サイトgooSimSellerでは、中古スマホのセール「真夏のスマホ大特価セール」を実施しています。

中でも注目したいのが、最大1円~販売しているiPhone SE(第1世代)、Galaxy A20、HTC U11の3機種です。

同セールによって、流通在庫の中古スマホ市場への流入が進み、7月の市場全体の取引数がやや増加すると考えられます。

【iPhone格安SIM通信について】

アナリスト 菅野 辰則 ― ライター
アナリスト 菅野 辰則 ― ライター

1983年生まれ。株式会社マーケットエンタープライズ  中古モバイル市場アナリスト
ソフトウェア開発会社にて、開発業務からスタートし、新会社設立時のWebマーケティング全般の業務を担った後、2010年にマーケットエンタープライズに入社。 当社でWebマーケティングの責任者や経営企画を担当後、現在は、メディア・プラットフォーム事業の責任者に従事する。膨大なデータの分析・管理能力を活かして、中古モバイル市場の動向を分析するアナリストも兼任する。