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  • 更新日:2023年08月02日

2023年4~6月中古スマホ取引数ランキング

2023年4~6月中古スマホ取引数ランキング

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iPhone格安SIM通信独自の調査の結果、中古スマホ全体の取引数は、2023年1月~3月と比べて13.1%減少しました。 新古品は26.6%減少、中古品は11.4%減少という結果です。

この記事では、 iPhone・Android・iPadの各市場の取引数の変化にくわえ、中古スマホ市場で取引数の多かった端末をランキング形式でご紹介しています。

中古スマホで端末費用を抑えたい方、比較的新しい機種を安く使いたいという方は、「賢い消費」の実現に役立ててください。

※フリーマーケットアプリやインターネットオークション等主要4サイトの取引実績により抽出した価格情報を元に、2023年1月~3月と4月~6月を比較しています。

iPhone 8・SE(第2世代)が取引数をキープ

iPhone全体の取引数は、2023年1月~3月と比べ14.7%減少しました。商品状態の内訳は新古品が24.2%減少、中古品が13.9%減少しています。

トップ10までを見てみると、前四半期はランク外だったiPhone 11が10位にランクインしていますが、前四半期と同様、iPhone 8とiPhone SE(第2世代)の存在感が目立ちます。

特に1位〜4位は、前回と全く同じ順位という結果に。iPhone 8(64GB)は変わらず人気機種ということがわかります。

iPhone 8とiPhone SE(第2世代)に共通しているのが、iPhoneシリーズの中でも比較的安価ながら、必要十分な性能を兼ね備えている点です。iPhone X以降の機種には基本的にない、Touch ID(指紋認証)機能が搭載されているのも支持されている要因と推測できます。

ただし、2023年秋頃に配信予定とされているiOS17では、iPhone 8はサポート対象外となることが発表されました。これにより、堅調だったiPhone 8の中古市場での人気に影響が出るのか注目です。

OPPO Reno7 Aの取引数が増加

Android全体の取引数は、2023年1月~3月と比べ9.9%減少しました。 商品状態の内訳は、新古品が28.9%減少、中古品が6.0%減少しています。

取引数のランキングは、前四半期でも順位を大きく上げていたSIMフリー版OPPO Reno7 Aが第1位に。前回1位だったau版Pixel 6aは、順位を下げて今回は4位という結果になりました。

2022年6月に発売されたOPPO Reno7 Aは、Androidスマートフォンの中でもリーズナブルながら、高精細の有機ELディスプレイや大容量バッテリーなど、必要な機能が揃った機種として人気を集めています。

2023年6月にはOPPOシリーズの最新モデルとして、OPPO Reno9 Aが各キャリアで発売され、旧モデルであるOPPO Reno7 Aの安売りセールや端末キャンペーンが開催されたことが、取引数を大きく伸ばした要因だと予測できます。

主にキャリア・格安SIMで安売りキャンペーンが開催されており、中には半額以下で購入できるキャリアもあったことから取引数の増加につながったと考えられるでしょう。

iPad Air2が人気急上昇

iPad全体の取引数は、2023年1月~3月と比べ2.7%増加しました。商品状態の内訳としては、新古品が33.3%減少した一方で、中古品は2.9%増加しています。

トップ10にランクインしている機種は大きく変わらず、iPad Air2、iPad (第6世代)、iPad (第5世代)、iPad mini4の4機種の取引数が目立ちます。

中でも第1位になったau版のiPad Air2は、前四半期の取引数ランキング9位から大きく順位が上がりました。取引数も、前回の48件に対して今回は559件と急上昇しています。

iPad Air2は、8年前に発売されたモデルではあるものの、高画質なディスプレイと高性能なカメラを備えており、現在でも十分に使えるスペックを兼ね備えているモデルです。

2023年4月〜6月に取引数が上昇した一因として、auで実施されていた「iPadおトクに購入キャンペーン」の影響が考えられます。4月28日〜6月30日に行われていたこのキャンペーンでは、auで対象のiPadを新規または機種変更(12か月目以上利用)で購入すると、機種代金から最大5,500円割引されていました。

これを利用して新しいiPadを購入した人が、不要になったiPad Air2を売ったことで中古市場の取引数増加につながったことが推測されます。

総評

2023年4月~6月は、前四半期の2023年1月~3月と比較するとiPhone、Androidは取引数が減少した一方で、iPadは取引数が微増しました。

日常生活に欠かせないスマートフォンのいずれも取引数が減少していることから、買い替えを控えるユーザーが増えていると考えられます。

さらに、前四半期はランキング全体として、最新技術などのハイスペックさよりも必要十分な機能がありつつ、手軽に購入できるエントリーモデルの人気が目立ちましたが、今回もその傾向に変化はないようです。

iPhoneの取引数ランキング上位4機種の顔ぶれは変わっていません。Androidで前回2位から今回1位となったOPPO Reno7 Aは、各キャリアの安売りキャンペーンが取引数を助長したと言えるでしょう。

また、iPadの取引数ランキングで第1位に躍進したiPad Air2も、2014年発売と比較的古い機種ながらも普段使いには十分な高機能を備えています。

発売からの年月や最新機能にこだわらず、自分にとって本当に必要な機能を重視してリーズナブルに人気機種を手に入れるのが、「賢い消費」と言えそうです。

アナリスト 菅野 辰則 ― ライター
アナリスト 菅野 辰則 ― ライター

1983年生まれ。株式会社マーケットエンタープライズ  中古モバイル市場アナリスト
ソフトウェア開発会社にて、開発業務からスタートし、新会社設立時のWebマーケティング全般の業務を担った後、2010年にマーケットエンタープライズに入社。 当社でWebマーケティングの責任者や経営企画を担当後、現在は、メディア・プラットフォーム事業の責任者に従事する。膨大なデータの分析・管理能力を活かして、中古モバイル市場の動向を分析するアナリストも兼任する。

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