光回線の乗り換えで工事不要になるケースと確認方法を解説
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光回線の乗り換えを考えたとき、「また工事が必要なのでは」と不安に感じる方は多いでしょう。実は、条件さえ合えば工事なしで乗り換えられるケースは少なくありません。
- 工事不要で乗り換えられる条件が分からない
- 転用や事業者変更の違いが分かりにくい
- 手続きの流れや注意点を事前に把握しておきたい
本記事では、光回線の乗り換えで工事が不要になるケースと必要になるケースを整理し、具体的な手続き手順や確認すべきポイントまで解説します。
この記事のポイント
- 転用・事業者変更なら原則工事不要で乗り換えできる
- 光コンセントが設置済みの物件は新規契約でも工事不要の可能性がある
- 独自回線への乗り換えや光回線未導入の物件では工事が必要
目次
光回線の乗り換えで工事が不要になるケースとは

光回線の乗り換えでは「必ず工事が発生する」と思われがちです。しかし、NTT系の回線設備をそのまま使える場合は工事なしで切り替えが可能です。工事不要になる代表的な3つのケースを確認しましょう。
フレッツ光から光コラボへの乗り換え(転用)
転用とは、NTTのフレッツ光から光コラボレーション(以下、光コラボ)の事業者へ乗り換える手続きのことです。ドコモ光やソフトバンク光などの光コラボは、NTTの光ファイバー設備をそのまま利用します。そのため、回線工事は原則として不要になります。
転用を行うには、NTT東日本またはNTT西日本から「転用承諾番号」を取得する必要があります。転用承諾番号とは、フレッツ光から光コラボへ移行する手続きに使う番号のことです。
取得は電話またはNTTの公式サイトから申し込みでき、手数料はかかりません。ただし、有効期限は発行日を含めて15日間です。期限を過ぎると再取得が必要になるため、番号を取得したら早めに乗り換え先へ申し込みましょう。
光コラボ間での乗り換え(事業者変更)
事業者変更とは、現在利用中の光コラボから別の光コラボへ乗り換える手続きです。たとえばドコモ光からソフトバンク光への乗り換えがこれにあたります。
事業者変更も転用と同様に、NTTの光ファイバー設備を共有する仕組みのため、原則として回線工事は発生しません。
手続きには「事業者変更承諾番号」が必要です。現在契約中の光コラボ事業者に電話やWebで申請して取得します。こちらも有効期限は15日間です。
なお、乗り換えにあわせて回線品目や回線タイプ、最大通信速度などを変更する場合は、例外的に工事が発生することがあります。最終的に工事の有無を判断するのは回線事業者側なので、申し込み後の連絡を確認してください。
光コンセントが設置済みの物件への新規契約
引っ越し先など新しい物件で光回線を契約する場合でも、室内に光コンセントがあれば工事不要で利用を開始できる可能性があります。
光コンセントとは、光ファイバーケーブルの差し込み口のことです。壁の電話用モジュラージャックの横や、エアコンダクト付近、テレビのアンテナ端子の近くに設置されていることが多いです。「光」や「HIKARI」と印字された小さなカバーが目印になります。
光コンセントがあるということは、室内まで光ファイバーが引き込み済みである可能性が高く、宅内の配線工事が不要になるケースがあります。
ただし注意点があります。前の入居者が退去時に回線の撤去工事を行っていた場合、光コンセントが残っていても光ファイバー自体は撤去されていることがあります。申し込み時に事業者へ工事の要否を確認することが大切です。
工事が必要になるケースを確認しよう
工事が不要になるケースがある一方で、回線設備の違いや物件の状況によって工事が必要になるケースもあります。事前に把握しておくことで、開通までのスケジュールを立てやすくなります。
独自回線(NURO光・auひかり)への乗り換え
NURO光やauひかりなどの「独自回線」は、フレッツ光・光コラボとは別の回線網を使用しています。なお、NURO光はNTT設備のうち未使用の光ファイバー(ダークファイバー)を利用しています。
フレッツ光や光コラボから独自回線へ乗り換える場合は、原則として新たに回線を引き込む工事が必要です。ただし、既存の光ケーブル引込線や宅内の光コンセントなどの回線設備を再利用できる場合があり、既存回線の撤去や新規回線の設置が不要になることもあります。
逆に、独自回線から光コラボへ乗り換える場合も、既存の回線設備を流用できるため、工事が不要になるケースが多くあります。撤去工事が必要になるのは、主に賃貸物件の管理会社・所有者から原状回復を求められた場合や、利用者が撤去を希望した場合です。
設備を再利用できる回線や条件は事業者によって異なるため、利用にあたっては各事業者へ確認が必要です。
光コンセントがない・光回線未導入の物件
光コンセントが見当たらない物件では、建物までは光ファイバーが来ていても、室内までの宅内配線工事が必要になる場合があります。建物自体に光回線の設備が導入されていない場合は、電柱から建物への引き込み工事と宅内配線工事の両方が必要です。
賃貸物件では、工事にあたって管理会社や大家の許可が必要になります。許可が下りない場合や、建物の構造上工事が難しい場合は、光回線の契約自体ができないこともあります。
マンションの配線方式にも注意が必要です。VDSLとは、建物の共用部まで光ファイバーで引き込み、そこから各部屋までは電話線(メタル回線)で接続する方式です。フレッツ光や光コラボのマンションで一般的に使われている方式で、VDSLの場合は最大速度が100Mbpsに制限されます。プロバイダを変えても速度改善が見込めない場合があります。事前に建物の配線方式を管理会社や事業者へ確認しましょう。
工事不要で乗り換える手順(転用・事業者変更)
工事不要で乗り換えられると分かったら、次は具体的な手続きを進めます。転用と事業者変更のそれぞれについて、手順を確認しましょう。
転用の手続き手順(フレッツ光→光コラボ)
フレッツ光から光コラボへ転用する手順は以下のとおりです。
| 手順 | やること | 補足 |
|---|---|---|
| 1 | NTT東日本/西日本から転用承諾番号を取得 | 電話または公式サイトから申し込み。手数料無料 |
| 2 | 乗り換え先の光コラボに申し込み | 転用承諾番号を伝えて申し込む |
| 3 | 切り替え日に自動で回線が切り替わる | 機器の設定変更が必要な場合あり |
| 4 | 現在のプロバイダ契約を確認 | 旧プロバイダが継続・変更・解約のどれになるか確認する |
転用承諾番号の有効期限は15日間のため、番号取得後は速やかに乗り換え先へ申し込みましょう。
フレッツ光の回線契約は転用と同時に終了しますが、プロバイダ(OCN・plalaなど)の契約は自動では整理されません。現在のプロバイダを転用先でも継続する場合は、解約ではなく契約変更になることがあります。別のプロバイダへ変更する場合は、旧プロバイダの解約が必要になることがあります。手続きを忘れると料金の二重払いにつながる可能性があるため、旧プロバイダの契約が継続・変更・解約のどれになるかを必ず確認しましょう。
事業者変更の手続き手順(光コラボ→光コラボ)
光コラボ間で事業者変更する手順は以下のとおりです。
| 手順 | やること | 補足 |
|---|---|---|
| 1 | 現在の光コラボから事業者変更承諾番号を取得 | 電話またはWebで申請 |
| 2 | 乗り換え先の光コラボに申し込み | 事業者変更承諾番号を伝える |
| 3 | 切り替え日に自動で回線が切り替わる | 旧事業者は自動解約になる |
| 4 | レンタル機器の返却 | 独自のルーターなど、返却対象の機器がある場合 |
事業者変更の場合、回線の切り替えと同時に旧事業者との契約は終了します。回線設備を継続利用するため、NTTロゴ入りのONUやホームゲートウェイは原則として返却せず、そのまま乗り換え先でも使います。一方、旧事業者が独自にレンタルしていたWi-Fiルーターなどは返却が必要な場合があり、返却期限を過ぎると違約金が発生することもあります。切り替え後に返却対象と返却方法を確認しておきましょう。
ONUとは、光ファイバーの信号をインターネットで使える電気信号に変換する装置です。白い箱のような形で、光コンセントの近くに設置されていることが多いです。
乗り換え前に確認すべき3つのポイント
手続きを進める前に、費用面や付随サービスへの影響を確認しておくことで、予想外の出費やトラブルを防げます。
違約金と工事費残債の確認
光回線の乗り換えで最も見落としやすいのが、現在の契約に対する違約金と工事費の残債です。
違約金については、2022年7月の電気通信事業法改正により、月額料金1か月分相当が上限と定められました(総務省 電気通信事業法における消費者保護ルール)。それ以前に契約した回線では旧ルールが適用される場合もあります。現在の契約内容を確認してください。
もう一つ注意したいのが「工事費実質無料」の仕組みです。多くの光回線では、工事費を分割払いにして同額を月額から割り引くことで「実質無料」としています。分割払いの途中で解約すると、残りの工事費が一括で請求されます。
たとえば工事費を36回払いで分割している場合、24か月で解約すると残り12か月分が残債として発生します。乗り換え前に、工事費の支払い状況と残回数を確認しましょう。乗り換え先のキャッシュバックや違約金負担キャンペーンで補填できるケースもあります。特典内容もあわせて確認しておくと安心です。
メールアドレス・光電話など付随サービスへの影響
光回線の乗り換えでは、回線そのものだけでなく付随サービスにも影響が出る場合があります。
プロバイダが提供するメールアドレス(例: ○○@△△.ne.jp)は、プロバイダを変更すると使えなくなります。メールアドレスだけを残すプランを用意している事業者もあります。長期的にはGmailなどのフリーメールへ移行しておくと、今後の乗り換え時にも困りません。
光電話の番号は、もともとNTTの加入電話で取得した番号であれば乗り換え先でも引き継げる場合が多いです。また、「双方向番号ポータビリティ」により、光電話の契約時に新たに発行された市外局番付きの電話番号(0AB-J番号)も、対応する事業者間であれば引き継げるようになりました。ただし、事業者・サービス・エリアなどによっては引き継げない場合もあります。番号を維持したい場合は、乗り換え前に事業者へ確認してください。
そのほか、旧事業者のオプションサービス(セキュリティソフト・Wi-Fiルーターのレンタルなど)は、自動で解約される場合のほか、乗り換え先へ移行する場合、NTTとの直接契約に切り替わる場合、別契約として継続して料金が発生し続ける場合があります。必要なオプションは乗り換え先に同等のサービスがあるか、不要なオプションは契約がどうなるかを事前に調べておきましょう。
光回線の工事ができない場合の代替手段
賃貸物件で管理会社の許可が得られない場合や、提供エリア外で光回線の工事ができない場合でも、インターネット環境を整える方法はあります。
ホームルーターは、コンセントに挿すだけでWi-Fi環境を構築できる据え置き型の通信機器です。工事も管理会社への確認も不要で、届いたその日から使えます。光回線と比べると速度や安定性はやや劣りますが、動画視聴やWeb会議など日常的な用途であれば対応できるケースが多いでしょう。自宅中心で利用する方に向いています。
ポケット型WiFiは、持ち運びができる小型の通信端末です。自宅だけでなく外出先でもインターネットを利用できます。ただし、月間のデータ容量に上限があるプランが多く、大容量のデータ通信には向きません。外出先での利用が多い方や、一時的にインターネット環境が必要な方に向いています。
どちらも光回線の代替として検討できますが、それぞれに向き不向きがあります。自分の利用スタイルに合った方法を選ぶことが大切です。
まとめ
光回線の乗り換えは、現在の回線種別を確認するところから始まります。フレッツ光や光コラボを使っていて、転用・事業者変更で乗り換えるなら、工事なしで切り替えられる可能性が高いです。
まず現在の契約が転用・事業者変更のどちらに該当するかを確認しましょう。転用・事業者変更であれば、承諾番号を取得して手続きを進めます。工事が必要な場合も、スケジュールと費用を事前に把握しておけばスムーズに対応できます。
違約金・工事費残債・メールアドレスの引き継ぎは、切り替え後に気づいても間に合わないことがあります。乗り換え申し込みの前に、これらを一通り確認しておくと安心です。