光回線の工事手順を解説|費用・立会い・期間まとめ
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光回線は、自宅のネット回線のなかで最も速く安定した選択肢です。ただし、使い始めるまでに気になることも多いのではないでしょうか。
- 工事って具体的に何をするの?
- 費用はいくらかかる?
- 申し込んでからどれくらいで使える?
本記事では、光回線の開通工事について、手順・費用・立会い・期間を初めての方でも迷わないようにまとめました。
この記事のポイント
- 工事は「電柱から光ファイバーを引き込み、室内に光コンセントとONUを設置する」だけ
- 費用相場は18,000〜48,000円(税込)程度だが、実質無料になるケースも多い
- 申込から開通まで通常2〜4週間(繁忙期は1〜2か月以上)。早めの手続きが大切
目次
光回線の工事とは?なぜ必要なのか
光回線は、電柱から自宅まで「光ファイバー」という細いケーブルを物理的に引き込んで使います。無線ではなく有線の回線なので、最初に引き込みの工事が必要です。
ここでは、工事が必要な理由と、工事なしで使えるケースを整理します。
光ファイバーは有線なので引き込み工事が必要
光ファイバーとは、ガラスやプラスチックでできた髪の毛ほどの細いケーブルで、光の信号でデータをやり取りします。電波ではなくケーブルを使うため、速度が速く安定している反面、自宅まで物理的に引き込む作業が欠かせません。
工事では、電柱から自宅へケーブルを引き込み、室内に「光コンセント」という差込口を取り付けます。そこにONU(光回線終端装置)という、光の信号を電気信号に変換する機器(白色の小型タイプが多い)を接続すれば準備完了です。
つまり、「ケーブルを引く」「差込口を付ける」「変換する箱を置く」の3つが工事の中身です。大がかりなイメージがあるかもしれませんが、作業自体は1〜2時間で終わります。
工事が不要になる3つのケース
すべての人に工事が必要なわけではありません。以下の3つに当てはまる場合は、工事なし(無派遣工事)で光回線を使い始められます。
前の住人が光回線を使っていて光コンセントが残っている場合、部屋の壁に「光」や「光コンセントSC」と書かれた差込口があれば、光ファイバーはすでに引き込み済みです。NTTの局内設定だけで開通するため、作業員の訪問は不要です。
転用とは、フレッツ光の回線をそのまま使い、契約先だけをドコモ光やソフトバンク光などに切り替える手続きです。回線自体は変わらないため、原則として工事は発生しません。
事業者変更とは、光コラボ同士で契約先を乗り換える手続きです。たとえばドコモ光からソフトバンク光へ変更する場合、回線はNTTのフレッツ網をそのまま使うため、原則として工事なしで切り替えできます。
すでにフレッツ光や光コラボを使っている方は、乗り換えても工事が不要なケースがほとんどです。費用や手間を大幅に抑えられるので、乗り換えを検討中の方はまず転用・事業者変更に該当するか確認しましょう。
光回線工事の流れ(戸建て・マンション別)
工事の内容は、戸建てとマンションで異なります。それぞれの手順と、工事当日に何をすればよいかを解説します。なお、ここで紹介するのは主にNTT東日本・西日本のフレッツ光と光コラボにおける工事の流れです。NURO光やauひかりなどの独自回線では、手順や回数が異なる場合があります。
戸建ての工事手順(3ステップ)

戸建ての工事は、大きく3つのステップで進みます。
| ステップ | 作業内容 | 所要時間の目安 |
|---|---|---|
| 1. 屋外工事 | 電柱から自宅外壁まで光ファイバーを引き込む | 30分〜1時間 |
| 2. 宅内工事 | 外壁から室内へケーブルを通し、光コンセントを設置 | 30分〜1時間 |
| 3. 機器設置 | 光コンセントにONUを接続し、動作確認 | 10〜15分 |
屋外工事では、最寄りの電柱から自宅の外壁まで光ファイバーを架け渡します。宅内工事では、外壁から室内にケーブルを通します。通常はエアコンのダクト(配管)や、電話線の既存配管を利用し、どちらも使えない場合に限り外壁に直径約10mmの穴をあけます。
機器設置では、室内に取り付けた光コンセントにONUを接続し、信号が正常に届いているかを確認して完了です。
全体で1〜2時間程度が目安です。工事の内容や所要時間は、建物の状況や事業者によって異なる場合があります。
マンション・集合住宅の工事手順
マンションでは、すでに建物の共用部まで光ファイバーが引き込まれていることが多く、工事は共用部から自分の部屋までの配線がメインです。
工事当日は、おおむね次の流れで進みます。
- 作業員が共用部(MDF室などの配線盤)で建物側の設備を確認
- 共用部から自分の部屋まで、建物の配線方式に応じてケーブルを接続
- 部屋に光コンセントを設置(すでにある場合はそのまま利用)
- ONUを接続し、通信テストで正常につながることを確認して完了
共用部までの引き込みが済んでいるぶん、戸建てより作業が少なく、所要時間は1時間前後が目安です。建物の状況によっては共用部の作業のみ、あるいは無派遣工事で済む場合もあります。
ただし、マンションの配線方式によって速度の上限が変わる点は知っておきましょう。
| 配線方式 | 部屋までの接続 | 最大速度 |
|---|---|---|
| 光配線方式 | 光ファイバー | 1Gbps〜10Gbps(ベストエフォート) |
| LAN配線方式 | LANケーブル | 100Mbps |
| VDSL方式 | 電話線 | 100Mbps |
光配線方式は、共用部から部屋まで光ファイバーが届く理想的な方式で、最大1Gbps以上の速度が出ます。VDSL方式は築年数が古いマンションに多く、共用部までは光ファイバーが来ていても部屋までは電話線を使うため、最大100Mbpsが上限です。LAN配線方式も、NTT東日本・西日本の提供仕様では最大100Mbpsです。動画視聴やWeb会議には問題ありませんが、大容量ファイルのやり取りやオンラインゲームでは物足りなく感じることがあるでしょう。
自分のマンションがどの配線方式かは、管理会社か光回線事業者への問い合わせで確認できます。NTT東日本・西日本の提供エリア検索でも調べられますが、エリア検索だけでは配線方式までわからないことがあります。工事前に把握しておくと、期待していた速度が出ないという後悔を防げます。
工事当日の流れと立会いのポイント
派遣工事の場合、契約者本人または代理人の立会いが必要です。当日の流れは次のとおりです。
- 作業員が到着し、工事内容と作業場所を説明
- 屋外工事(電柱からの引き込み)を実施
- 宅内工事(光コンセント設置・ONU接続)を実施
- 通信テストで正常に接続できることを確認
- 立会い者が完了を確認し、作業終了
工事の所要時間は1〜2時間が一般的です。ただし、立会いは待つだけとは限らず、穴あけの可否や機器の設置場所、家具の移動などの判断を求められることがあります。ドコモ光は「設置場所などを決定できる方」、ソフトバンク光は「配線や家具の移動に関して判断できる方」の立会いを求めています。代理立会いが可能な事業者もありますが、基本的には契約者本人が対応するのが望ましいでしょう。
なお、工事完了後のWi-Fiルーターの接続やパソコン・スマホの設定は、利用者自身で行います。ONUにWi-Fiルーターを接続し、ルーターの底面や側面に書いてあるSSID(Wi-Fiの名前)とパスワードをスマホやパソコンに入力するとWi-Fiに接続できます。契約する回線事業者やプロバイダ、使用するルーターによっては、別途接続ID・パスワードの入力やルーターの設定が必要な場合があります。
工事費用と期間の目安
工事にかかる費用と、申込から開通までにどれくらい待つかを見ていきましょう。
工事費の相場と実質無料の仕組み
光回線の工事費は事業者や住宅タイプによって異なりますが、18,000〜48,000円(税込)程度が相場です。
| 事業者 | 戸建て工事費(税込) | マンション工事費(税込) | 備考 |
|---|---|---|---|
| 楽天ひかり | 22,000円 | 22,000円 | — |
| ドコモ光 | 28,600円 | 18,260円 | — |
| auひかり | 41,250円 | 33,000円 | — |
| NURO光 | 44,000円 | 44,000円 | 工事が2回(屋外・屋内)に分かれる |
| ソフトバンク光 | 47,520円 | 47,520円 | — |
(2026年6月時点、各事業者公式サイトより。戸建て工事費の安い順に並べています)
無派遣工事の場合は3,300〜4,620円(税込)程度で済むことが多く、費用は大幅に抑えられます。事業者によって金額が異なるため、申込時に確認しましょう。
また、土日・祝日に工事を依頼すると、3,300円(税込)前後の追加料金がかかる事業者もあります。費用を抑えたい場合は、平日の工事日を選ぶとよいでしょう。
多くの事業者が「工事費実質無料」の仕組みを用意しています。これは、工事費を分割で支払いながら、同じ金額が毎月の利用料から割引される方式です。たとえば工事費22,000円(税込)を24回の分割にした場合(楽天ひかりの例)、毎月約916円(税込)を支払うことになりますが、同額の割引が入るため実際の負担はゼロになります。
ただし注意点があります。分割払いが終わる前に解約すると、残りの工事費が一括で請求されます。「実質無料」は「分割期間中に解約しなければ無料」という意味なので、短期間での解約を考えている場合は、残債がいくらになるかを事前に確認しておきましょう。
工事前に確認・準備しておくこと
工事をスムーズに進めるために、事前に確認・決めておくべきことを解説します。
光コンセントの有無と設置場所の決め方
まず、自宅に光コンセントがすでにあるかを確認します。光コンセントとは、壁に設置された光ファイバー用の差込口で、「光」「光コンセントSC」と表記されています。リビングや居室の壁面、または電話線の差込口と一体型になっていることもあります。
光コンセントが見つかれば、派遣工事が不要になる可能性が高く、費用も3,300〜4,620円(税込)程度に抑えられます(事業者によって異なります)。見つからない場合でも心配は不要です。通常の派遣工事を申し込めば、作業員が設置してくれます。
光コンセントとONUは、工事で設置されると基本的に移動できません。後から場所を変えるには再工事が必要になるため、事前に「どの部屋のどの位置に置くか」を決めておきましょう。
ONUとWi-Fiルーターはケーブルで接続するため、ルーターを置きたい場所の近くが便利です。Wi-Fiの電波は設置場所を中心に広がるため家の端より中央寄りが有利で、テレビや電話線の近くを選ぶと既存の配管を利用でき穴あけを避けやすくなります。
賃貸・マンションは管理会社に許可を取る
賃貸やマンションで光回線の工事を行う場合、事前に管理会社またはオーナーに許可を取る必要があります。
工事で壁にビス留めや穴あけが発生する可能性があるためです。無断で工事を行うと、退去時に原状回復費用を請求されるリスクがあります。
管理会社には、「光回線の引き込み工事をしたい。エアコンダクトや既存配管を使う方法が基本」と伝えたうえで、穴あけやビス留めが発生する場合に工事してよいかどうかまで、事前に確認しておきましょう。工事当日に連絡しても、その場で承諾を得られるとは限りません。
なお、管理会社の許可が不要になりやすいのは、自室まで対象回線が配線済みで、工事担当者が訪問しない(無派遣工事で開通できる)場合です。「マンションタイプ」として申し込める建物でも、自室まで配線済みか、光コンセントがあるかまではわかりません。派遣工事が必要になる場合もあるため、申し込み前に管理会社と事業者の両方に確認しておくと安心です。
工事が難しい・予約が取れない場合の対処法
光回線の工事は、2〜4月の引っ越しシーズンに集中します。この時期は申込から工事まで2か月以上かかることも珍しくありません。新居の住所や部屋番号が確定したら早めに申し込む、平日を指定する、5月以降なら比較的スムーズに予約が取れるといった点を押さえておきましょう。
工事を待っている間のネット環境が必要な場合は、ポケット型WiFiの短期レンタルやスマホのテザリングで代用できます。事業者によっては、開通までの期間に限りモバイルルーターを無料で貸し出すサービスを提供していることもあるので、申込時に確認してみましょう。
光ファイバーの引き込みでは、エアコンのダクトや電話線の既存配管を優先的に使うため、穴あけが必要になるケースは限られています。ただし、NURO光やauひかりなどの独自回線の開通工事では、引き留め金具の取り付けなどでビス穴が必要になることがあります。申込時に「壁への穴あけはしたくない」と伝えておけば、作業員が代替ルートを優先的に検討してくれます。
それでも穴あけが必要と判断された場合にキャンセルできるかどうか、キャンセル料がかかるかどうかは事業者によって異なります。たとえばNURO光は、工事当日に建物の状態を確認して施工方法を決定し、意に添わない工事内容となる場合は無料でキャンセルできます。ただし、屋外工事当日のキャンセルにはキャンセル料が発生する可能性があります。ドコモ光では、工事のキャンセル・工事日変更は工事7日前の午後8時までにドコモ光サービスセンターへ連絡する必要があります。心配な場合は、申込時にキャンセルや日程変更の条件を確認しておきましょう。
賃貸で光回線の導入が難しい場合は、工事不要で使えるホームルーターやポケット型WiFiも選択肢に入ります。
まとめ
光回線の開通工事は、「電柱から光ファイバーを引き込み、室内に光コンセントとONUを設置する」というシンプルな作業です。
工事は戸建て・マンションとも1〜2時間で完了します。立会いでは、穴あけの可否や家具の移動などの判断を求められる場合があるため、基本的には契約者本人が対応するのが望ましいでしょう。費用は18,000〜48,000円(税込)程度が相場ですが、多くの事業者で分割相殺による実質無料の仕組みが用意されています。
解約時の残債には注意が必要です。すでに光コンセントがある場合や、転用・事業者変更での乗り換えなら工事自体が不要になるため、まず自宅に光コンセントがあるかを確認するのが最初のステップです。
申込から開通まで通常2〜4週間(繁忙期は1〜2か月以上)かかります。引っ越しが決まったら、早めに動くのが得策です。