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  • 更新日:2023年04月27日

2023年1~3月中古スマホ取引数ランキング

2023年1~3月中古スマホ取引数ランキング

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iPhone格安SIM通信独自の調査の結果、中古スマホ全体の取引数は、2022年10月~12月と比べて16.7%減少しました。 新古品は29.0%減少、中古品は14.9%減少という結果になっています。

iPhone・Android・iPadの各市場の取引数の変化にくわえ、中古スマホ市場で取引数の多かった端末をランキング形式でご紹介しています。

中古スマホで端末費用を抑えたい方、比較的新しい機種を安く使いたいという方は、「賢い消費」の実現に役立ててください。

※フリーマーケットアプリやインターネットオークション等主要4サイトの取引実績により抽出した価格情報を元に、2022年10月~12月と2023年月1月~3月を比較しています。

2機種が上位をキープ

iPhone全体の取引数は、2022年10月~12月と比べ13.7%減少しました。商品状態の内訳は新古品が32.8%減少、中古品が11.5%減少しています。

ランキングは、前四半期に続いてiPhone 8とiPhone SE(第2世代)がトップ10を大きく占める結果となりました。

この背景として、円安の影響によるiPhone価格の値上がりや新作モデルのマイナーチェンジが尾を引いていると推測でき、ユーザーが最新モデルの買い替えに消極的になっていることが考えられます。

価格の安さと十分な性能を兼ね備えているiPhone 8とiPhone SE(第2世代)の人気はしばらく続くと予想できますが、iPhone 8に関しては取引数が減少傾向にあります。

発売から5年が経過し、数年以内にサポートが終了するとの見立てもあるため、より高性能かつ安価で購入できるようになった型落ちモデルのiPhone SE(第2世代)が大きく取引数を伸ばしていくと考えられるでしょう。

iPhone XRの取引数に関しては、ドコモの出張店舗で中古端末が1円で販売されており、「無印iPhoneをとにかく安く購入したい」というユーザーが流れたと推測できます。

新たに7機種がランクイン

Android全体の取引数は、2022年10月~12月と比べ22.1%減少しました。 商品状態の内訳は新古品が25.0%減少、中古品が21.5%減少しています。

ランキングはPixel 6aが前四半期から順位を上げ、1位という結果になりました。

Google Pixelの廉価モデルであるPixel 6aは、「aシリーズ」の最新機種で、前四半期から引き続きau版の新品未使用品が多く取引されている状況です。

この背景として、キャリア最安値でPixel 6aが購入できるauの「端末購入プログラム」を利用するユーザーが継続的に流入していることが推測できます。

全体を見ると新たに7機種がランクインしており、なかでもSIMフリー版のOPPO Reno7 Aが取引数を伸ばし、順位を大きく上げています。

OPPO Reno7 Aは、2022年6月に発売されたミドルレンジのスマホで、低価格ながらも充実した機能をあわせ持っています。

「スマホを長く使いたい」というユーザーのニーズに応えた人気モデルで、買い替え需要時期に開催されていたキャリアの端末セールにより取引数を伸ばしたと考えられるでしょう。

iPad mini 4の取引数が増加

iPad全体の取引数は、2022年10月~12月と比べ3.2%減少しました。商品状態の内訳は新古品が31.7%減少、中古品が2.9%減少しています。

前四半期に続いてiPad(第6世代)がランキング1位を維持しているものの、取引数自体は微減しました。

一方で取引数が好調だったiPad mini 4は、2015年に発売されたモデルで15,000円~20,000円前後で手に入る価格の安さが取引数の増加につながったと予想できます。

持ち運びがしやすいコンパクトなサイズと軽さが特徴で、ネットサーフィンや動画視聴、電子書籍などが十分に楽しめるスペックを持っています。

ただし、2022年時点でサポートが終了しているため、今後の取引数にどう影響してくるのか注目です。

ランキング全体を通して見ると、iPadもiPhoneやAndroidのトレンドと同様、性能と価格のバランスが取れた機種の人気が継続している状況と言えます。

総評

2023年1月~3月は、前四半期の2022年10月~12月と比較するとiPhone、Android、iPadのいずれも取引数が減少する結果となりました。

iPhoneのランキングに関しては前四半期の顔ぶれとほとんど変わらず、iPhone SE(第4世代)の販売延期により買い替え需要が低下したと考えられます。

全体のランキングを見ると、前四半期と同様にリーズナブルかつ最低限のスペックを持ち合わせているモデルがランキングの上位を獲得していることがわかります。

この結果は、「最新技術や高い機能性」を求めるユーザーよりも、「利用目的にかなう実用性」を求めるユーザーが増加しているということを示しているのではないでしょうか。

また、エントリーモデルの需要が高まっている要因として、食品や日用品、電気代などをはじめとする「値上げラッシュ」が考えられ、通信領域にも節約志向が広がってきていると推測できます。

今後もこのトレンドが継続し、エントリーモデルの人気がますます大きくなっていくことが予想されます。

アナリスト 菅野 辰則 ― ライター
アナリスト 菅野 辰則 ― ライター

1983年生まれ。株式会社マーケットエンタープライズ  中古モバイル市場アナリスト
ソフトウェア開発会社にて、開発業務からスタートし、新会社設立時のWebマーケティング全般の業務を担った後、2010年にマーケットエンタープライズに入社。 当社でWebマーケティングの責任者や経営企画を担当後、現在は、メディア・プラットフォーム事業の責任者に従事する。膨大なデータの分析・管理能力を活かして、中古モバイル市場の動向を分析するアナリストも兼任する。

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