2階の光回線を1階でも使うには?配線・中継器・メッシュで解決
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2階に光回線を引き込んでいても、1階のリビングや仕事部屋で快適にインターネットを使いたい場面は多いものです。
- 1階でWi-Fiが遅い・途切れる
- 有線で繋ぎたいがケーブルの取り回しが難しい
- 中継器とメッシュWi-Fiのどちらを選べばよいかわからない
本記事では、2階から1階へインターネットを届ける3つの方法と、それぞれの費用・メリット・デメリットを解説します。
この記事のポイント
- 2階から1階に繋ぐ方法は「LAN配線工事」「中継器」「メッシュWi-Fi」の3つ
- 有線LAN配線は速度・安定性が最も高いが、費用は1〜6万円程度かかる
- 工事なしで今すぐ改善するなら、まず中継器またはメッシュWi-Fiを検討する
目次
2階から1階へインターネットを届ける3つの方法
2階に光回線の機器を設置したまま、1階でも快適にインターネットを使う手段は大きく3つあります。費用・手間・通信品質がそれぞれ異なるため、自宅の状況に合わせて選びましょう。
| 方法 | 工事の有無 | 費用目安(税込) | 通信安定性 |
|---|---|---|---|
| 有線LAN配線工事 | あり | 1〜6万円 | 高い |
| 中継器 | なし | 3,000〜1万円 | 中程度 |
| メッシュWi-Fi | なし | 1.5〜4万円 | 高い |
※費用は2026年6月時点の一般的な相場(税込)です。業者・工事内容によって異なります。
有線LAN配線工事で1階まで延伸する
ONU(光回線終端装置)とは、光ファイバーの信号を電気信号に変換する機器のことで、光回線の工事で設置される電話機サイズの白い箱です。通常、このONUとWi-Fiルーターが2階に置かれています。
有線LAN配線工事は、2階のONUやルーターから1階までLANケーブルを物理的に延ばす方法です。工事方式は2種類あります。
- 宅内配線: 自宅内の既存配管(電話線用の管など)にLANケーブルを通す方式。配管がある場合に利用でき、仕上がりがきれいで費用も抑えられる
- 屋外配線: 外壁を伝って1階のエアコンダクトや壁の小穴を通す方式。配管がない場合に採用され、耐候性ケーブルと保護管を使用する
費用の目安は配管ありで1〜4万円(税込)、配管なしで3〜6万円(税込)程度です。有線接続は速度低下がほぼなく、3つの方法の中で最も安定した通信環境を構築できます。
中継器でWi-Fi電波を1階に届ける
中継器とは、Wi-Fiルーターの電波を受け取って再発信する機器のことです。2階のルーターと1階の部屋の中間地点(階段付近など)に置くことで、電波の届く範囲を広げられます。
メリットは3,000〜1万円(税込)程度と低コストで、機器をコンセントに挿すだけで使い始められる点です。一方、中継するたびに速度が低下するデメリットがあります。機器の仕様や距離によりますが、理論上は最大で半分程度まで落ちることもあります。
SNSやWebサイトの閲覧、標準画質の動画視聴といった軽い用途であれば十分に使えます。まず低コストで試してみたい方に向いている方法です。
メッシュWi-Fiで家全体をカバーする
メッシュWi-Fiとは、親機と複数のサテライト機器が互いに連携して、網目(メッシュ)状のWi-Fiネットワークを家中に広げる仕組みです。中継器と違い、部屋を移動してもWi-Fiが途切れにくく、速度低下も抑えられます。
2階にメインルーターを置き、1階にサテライト機器を1台置くだけで家全体をカバーできます。費用は1.5〜4万円(税込)程度で中継器より高いものの、安定性は格段に上がります。
さらに、サテライト機器と親機をLANケーブルで接続する「有線バックホール」という構成にすると、速度低下がほぼゼロになります。LAN配線工事とメッシュWi-Fiを組み合わせることで、有線の安定性と無線の利便性を両立できる構成です。
自分に合う方法の選び方
方法が3つあるとどれにすべきか迷いますが、「どこで、何のために使うか」から逆算すると判断しやすくなります。
有線LAN配線が向くケース
1階に据え置きのパソコンやゲーム機を置いている場合は、有線LAN配線が有力な選択肢になります。
| 用途 | 有線が向く理由 |
|---|---|
| オンラインゲーム | 低遅延(Ping値を低く保てる) |
| Web会議・テレワーク | 通信が途切れると仕事に支障が出る |
| 大容量データのやり取り | 安定した速度を維持できる |
Ping値とは、通信の応答速度のことで、数字が小さいほど反応が速くなります。オンラインゲームでは一般的に50ms以下が一つの目安ですが、FPSや格闘ゲームなど反応速度が重要なジャンルでは20ms以下が推奨されます。有線接続であれば、Wi-Fi接続よりPing値を低く安定させやすくなります。
中継器・メッシュWi-Fiが向くケース
スマートフォン・タブレット・スマートTVなど、LANポートがない機器がメインの場合は無線の改善が効果的です。
| 条件 | 中継器が向く | メッシュWi-Fiが向く |
|---|---|---|
| 予算 | 1万円以下で抑えたい | 1.5〜4万円を出せる |
| 用途 | SNS・動画視聴など軽い用途 | テレワーク・複数人の同時利用 |
| 将来性 | 当面は今の機器だけ | IoT機器やスマートホーム化を検討中 |
まず中継器で試してみて、効果が不十分であればメッシュWi-Fiや有線LAN配線に切り替えるという段階的な進め方も現実的です。
有線LAN配線工事の流れと費用
有線LAN配線を選ぶ場合、工事前の確認と賃貸特有の注意点を把握しておくと、スムーズに進められます。
工事前に確認する2つのポイント
業者に見積もりを依頼する前に、以下の2点を調べておきましょう。
1つ目は宅内に配管があるかどうかです。1階または2階の壁に電話線やLANケーブルの差込口(コネクタ)があれば、配管がある可能性が高いです。配管があれば宅内配線で対応でき、費用が抑えられます。
2つ目はエアコンダクトの位置です。配管がない場合、エアコンダクトを経由する屋外配線になります。1階と2階のエアコンの設置場所を把握しておくと、業者への説明がスムーズです。
| 条件 | 推奨工事方式 | 費用目安 |
|---|---|---|
| 配管あり | 宅内配線 | 1〜4万円(税込) |
| 配管なし・エアコンダクトあり | 屋外配線 | 3〜6万円(税込) |
| 配管なし・ダクトなし | 屋外配線(壁穴あけ) | 3〜6万円以上(税込) |
複数の業者に見積もりを取ると、施工方法や費用に差が出やすい工事です。最低2社以上の見積もり比較をおすすめします。
賃貸住宅で工事する場合の注意点
賃貸住宅では、壁への穴あけや外壁へのビス留めが原状回復義務の対象になる場合があります。工事前に必ず大家さんまたは管理会社に許可を取りましょう。
配管を使う宅内配線であれば壁への加工が不要なため、賃貸でも許可が得られやすい傾向にあります。一方、壁に穴をあける工事は事前許可が必須です。
工事業者に「賃貸での作業経験があるか」を確認しておくと、原状回復に配慮した施工をしてもらいやすくなります。許可が下りない場合は、工事不要の中継器やメッシュWi-Fiを検討しましょう。
中継器・メッシュWi-Fiの設置のコツ
工事なしの方法を選んだ場合でも、機器の置き場所ひとつで効果が大きく変わります。設置前に押さえておきたいポイントを紹介します。
ルーターと中継器の置き場所が成否を分ける

2階のルーターから1階まで電波を届けるうえで、機器の設置場所は非常に重要です。
ルーターは家の中心付近に置くのが基本です。Wi-Fiの電波は360度に広がるため、家の端に置くと逆方向への電波が無駄になります。2階でも廊下や吹き抜けの近くに移動させると、1階に届きやすくなります。
中継器は電波が「まだ届いている」場所に置きましょう。電波がまったく届かない場所に中継器を置いても機能しません。2階の電波がギリギリ届く場所、たとえば階段の途中や1階と2階の間の廊下が理想的な設置点です。
電子レンジはWi-Fiと同じ2.4GHz帯の電波を使うため、近くに置くと干渉が起きます。水も電波を吸収するため、キッチンやバスルームの近くも避けましょう。床から50cm以上の棚やテーブルの上に置くと、人や家具による電波の遮断を減らせます。
| 設置のポイント | 理由 |
|---|---|
| 家の中心付近に置く | 電波が全方向に均等に届く |
| 中継器は電波が届くギリギリの場所に | 電波が届かない場所では中継できない |
| 電子レンジ・水回りから離す | 2.4GHz帯の干渉・電波吸収を避ける |
| 床から50cm以上の高さに置く | 人や家具の遮断を減らせる |
よくある疑問:光コンセント・LANケーブル・速度低下
1つの光回線契約では、光コンセントを1か所しか設置できません。光コンセントとは、光ファイバーケーブルの接続口のことで、ONUを繋ぐために壁に取り付けられる部品です。1階に設けるには別途もう1回線の契約が必要なため、LANケーブルの延伸か無線の改善で対応するのが現実的です。
配管が見える場所にあれば、DIYでLANケーブルを通せる場合もあります。ただし、壁内の配管や外壁を経由する作業には専用の工具と技術が必要です。うまくいかず結局業者に依頼するケースも多いため、最初から専門業者に相談するほうが確実です。
LANケーブルはCAT5eでも1Gbpsに対応しています。壁内に通す場合は後から交換しにくいため、将来的な10Gbps対応も見据えてCAT6A以上を選ぶのが無難です。
中継器を介すと、機器や距離によって理論上の速度が最大で半分程度になることがあります。特に2.4GHz帯を使う中継器では速度低下が顕著です。速度低下を抑えたい場合は5GHz帯対応の中継器か、メッシュWi-Fiを検討してください。
多くのメッシュWi-Fiシステムは、サテライト機器を有線LANで親機に接続する「有線バックホール」に対応しています。有線バックホールにすると無線区間の速度低下がほぼゼロになります。
まとめ
2階に光回線があっても、1階で快適にインターネットを使う方法は確立されています。3つの方法のどれが合うかは、使う機器・用途・予算によって変わります。
テレワークやオンラインゲームなど通信品質が直結する場合は、有線LAN配線を軸に検討するとよいでしょう。すぐに改善したい場合は中継器から試し、効果が足りなければメッシュWi-Fiへステップアップする進め方が現実的です。
賃貸の方は、工事前に管理会社への確認を忘れずに。許可が下りない場合は、工事不要の中継器やメッシュWi-Fiで対応できます。