Steamのダウンロードが遅い原因と対処法|回線の見極め方
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80GBのゲームをダウンロードしたら5時間以上。サーバー地域も変えた、帯域制限も切った、キャッシュもクリアした——それでも遅い。そんな経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。
ここまで試したのであれば、その対処は正しかったといえます。問題は、ボトルネックが別の場所にあるかもしれないということです。Steamのダウンロード速度が遅い原因は、Steam側の設定、ストレージの書き込み速度、宅内のネットワーク環境、そして回線そのものの速度に分かれます。
本記事では、よく見かける対処法の「本当の効果」と、どこにボトルネックがあるかを切り分ける方法を解説します。全部試しても改善しない場合に「回線を見直すべきか」の判断基準もお伝えします。
この記事のポイント
- Steam設定の対処法は「どこにボトルネックがあるか」で効く・効かないが分かれる
- 「Speedtestでは速いのにSteamだけ遅い」原因を切り分ける方法を解説
- 全部試しても改善しないなら、回線の実力不足を疑う判断基準を紹介
目次
Steamの設定を見直す——効果の実態を知っておく
ネットで検索するとよく出てくる対処法があります。ダウンロードサーバー地域の変更、帯域制限の解除、キャッシュのクリア。これらは確かに有効なケースがありますが、「どこにボトルネックがあるか」で効く・効かないが変わります。
試す前に、それぞれの対処法が何に効くのかを知っておきましょう。
ダウンロードサーバー地域の変更——混雑回避にはなるが万能ではない
Steamは地域ごとにダウンロードサーバーを持っています。日本のサーバーが混雑していると、ダウンロード速度が落ちることがあります。このとき、別の地域のサーバーに切り替えると改善する場合があります。
設定手順
- Steamを起動し、左上の「Steam」メニューから「設定」を開く
- 「ダウンロード」を選択
- 「ダウンロード地域」を別の地域(例:台湾、韓国、シンガポールなど)に変更
- Steamを再起動してダウンロードを再開
ただし、この対処法が効くのは「Steamのダウンロードサーバーが混雑している場合」に限られます。回線そのものの速度が足りていない場合や、ストレージの書き込みがボトルネックになっている場合は、地域を変えても改善しません。
「日本から海外に変えたら速くなった」という経験をお持ちの方は、日本サーバーが混雑していた証拠です。逆に変えても変わらなかった場合は、ボトルネックが別の場所にあると考えられます。
なお、地域を変更する際は、物理的に近い地域(台湾、韓国、シンガポール等)を選ぶのがおすすめです。アメリカやヨーロッパのサーバーは距離が遠く、通信の往復時間(レイテンシ)が大きくなるため、かえって遅くなることがあります。試す場合は、変更前後でダウンロード速度を比較してみてください。
帯域制限の解除とキャッシュクリア——知らずに制限がかかっている場合に効く
Steamには「ダウンロード速度を制限する」という設定があります。意図せずオンになっていると、回線速度に余裕があってもダウンロードが遅くなります。
帯域制限の確認と解除
- Steamの「設定」→「ダウンロード」を開く
- 「ダウンロード速度を制限する」のチェックを確認
- チェックが入っていたら外す
また、ダウンロードキャッシュが壊れていると、速度低下や0bpsで止まる原因になることがあります。
キャッシュのクリア
- Steamの「設定」→「ダウンロード」を開く
- 「ダウンロードキャッシュをクリア」をクリック
- Steamを再起動
これらの対処法が効くのは、「知らないうちに制限がオンになっていた人」「キャッシュが壊れていた人」です。すでに確認済みで設定に問題がなければ、効果は期待できません。
他アプリの停止・有線化——宅内の帯域を確保する
ダウンロード中に別のアプリが帯域を使っていると、Steamのダウンロード速度が落ちます。特に影響が大きいのは以下のようなアプリです。
- 動画配信サービス(Netflix、YouTube、Twitch等)
- クラウドストレージの同期(Dropbox、OneDrive、Google Drive等)
- 大容量ファイルのアップロード・ダウンロード
- 他のゲームのアップデート
また、Wi-Fi接続を使っている場合は、電波干渉や距離によって速度が不安定になることがあります。可能であれば有線LAN接続に切り替えると、速度が安定しやすくなります。有線化が難しい場合は、5GHz帯のWi-Fiに接続してみてください。2.4GHz帯より干渉が少なく、速度が安定しやすい特徴があります。
有線接続にする場合、LANケーブルの規格も確認しておきましょう。CAT6以上であれば問題ありません。古いCAT5のケーブルを使っていると、ケーブル自体がボトルネックになることがあります。
「Speedtestでは速いのにSteamだけ遅い」——原因を切り分ける
Speedtestで測ると100Mbps以上出ているのに、Steamのダウンロードは数Mbps。ブラウザやYouTubeは普通に使える。この「Steamだけ遅い」という現象には、いくつかの原因が考えられます。
ダウンロードサーバーの一時的な混雑
Steamの大型セール中、人気タイトルの発売日、大型アップデートの直後は、ダウンロードサーバーへのアクセスが集中します。このとき、回線に問題がなくてもダウンロード速度が大幅に低下することがあります。
Steamのダウンロード速度が「Mbps」ではなく「MB/s」で表示されている場合は注意が必要です。8Mbps = 1MB/sなので、表示が10MB/sであれば80Mbps相当の速度が出ています。単位を確認してから判断しましょう。
サーバー混雑が原因の場合、数時間後や翌日に再試行すると改善することがあります。特にセール開始直後や大型アップデートの配信直後は混雑しやすい傾向があります。
ストレージの書き込み速度がボトルネック
Steamのダウンロードは、「インターネットからデータを受け取る→圧縮されたデータを解凍する→ストレージに書き込む」という3つの工程で進みます。回線速度が十分に速くても、ストレージへの書き込みが追いつかなければダウンロード速度は上がりません。
特にHDD(ハードディスクドライブ)にゲームをインストールしている場合、書き込み速度がボトルネックになりやすいです。大型ゲームは圧縮率が高く、解凍と書き込みの負荷が大きくなります。
タスクマネージャーで「ディスク」の使用率を確認してみてください。ダウンロード中に100%で張り付いている場合は、ストレージの書き込みがボトルネックになっている可能性が高いです。
このケースでは、SSD(ソリッドステートドライブ)への換装やSSDへのインストール先変更が改善につながる場合があります。SSDはHDDより書き込み速度が高いため、ダウンロード全体の時間短縮が期待できます。
原因5パターンの判定チェック
ダウンロードが遅い原因を切り分けるためのチェックリストです。自分がどれに該当するかを確認してみてください。
| 原因パターン | 確認方法 | 対処法 |
|---|---|---|
| Steam設定(帯域制限) | 設定→ダウンロードで確認 | 制限を解除 |
| ストレージ書き込み | タスクマネージャーでディスク100% | SSDに換装・変更 |
| 宅内ネットワーク | Wi-Fi→有線で改善するか | 有線化・5GHz帯に変更 |
| 回線の実力不足 | 有線+深夜でも遅い | 回線の見直し |
| サーバー一時混雑 | 翌日再試行で改善するか | セール明けを待つ |
上から順に確認していくと、ボトルネックがどこにあるかを絞り込めます。Steam設定とストレージで解決するケースが多いですが、「有線接続でも、深夜でも、翌日でも遅い」という場合は回線そのものの問題を疑う必要があります。
ここまで試しても改善しないなら——回線の見直し
サーバー地域を変えた。帯域制限も解除した。有線接続にもした。ストレージはSSDを使っている。それでもダウンロードに何時間もかかる——この場合、回線そのものの速度が足りていない可能性があります。
回線の実力不足を見極める判断基準
次の3つの条件がすべて当てはまる場合、回線の問題の可能性が高いです。
- 有線LAN接続でも遅い:Wi-Fi電波の問題ではない
- 深夜(混雑時間帯を避けても)でも遅い:プロバイダの一時的な混雑ではない
- 他のサイト・アプリでも遅い:Steamサーバーだけの問題ではない
3条件すべてに該当するなら、契約している回線の実力そのものが足りていない可能性があります。マンションの共用回線や、VDSL方式の光回線(NTT東日本・西日本のフレッツ光・光コラボにおける配線方式の一つ。独自回線では該当しない場合があります)では、夜間に速度が大幅に落ちることがあります。
80GBのゲームをダウンロードする場合、下り速度ごとの目安時間は以下の通りです。
| 下り速度 | 80GBのダウンロード時間(目安) |
|---|---|
| 30Mbps | 約6時間 |
| 100Mbps | 約2時間 |
| 300Mbps | 約40分 |
※上記は理論値をもとにした本記事での目安です。実際の速度は回線の混雑状況や時間帯により変動します。
実際の速度が30Mbps未満で安定しない状態が続くなら、回線の見直しを検討する価値があります。
同じように「夜になるとゲームの反応が遅れる」という悩みで診断を受けた方の中には、独自回線系の光回線(NTT東西の光コラボ以外の回線)に乗り換えて改善した例があります。また、「動画やゲーム中にWi-Fiが切れる」という症状から、混雑に強い回線に切り替えた例もあります。
サーバー地域も帯域制限も試した。有線にもした。それでも夜は遅い——その場合、回線そのものの速度が足りていない可能性があります。あなたの住まいで夜間も安定する回線を、かしこいネット診断なら約3分で絞り込めます。
まとめ
Steamのダウンロードが遅いとき、ネットでよく見かける「サーバー地域を変える」「帯域制限を解除する」といった対処法は、ボトルネックがそこにある場合には効きます。ただし、ストレージの書き込み速度や回線そのものの問題が原因なら、設定を変えても改善しません。
まずはどこにボトルネックがあるかを切り分けることが大切です。タスクマネージャーでディスク使用率を確認し、有線接続でも深夜でも遅いかどうかを試してみてください。ストレージがHDDならSSDへの換装で改善が見込めますし、回線の実力不足なら乗り換えを検討する価値があります。
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