在宅勤務のWi-Fiはどれがいい?光・ホームルーター・ポケット型の選び方
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Zoomの画面共有が固まる。昼間は大丈夫なのに、夕方から怪しくなる。在宅勤務を始めてから、こんな経験をしたことはありませんか。
会議中に自分の声が途切れると、仕事の信用に関わります。いま使っている回線で足りるのか、新しく契約すべきなのか、迷っている方も多いでしょう。
- 「光回線とホームルーター、結局どっちがいい?」
- 「賃貸だから工事できるか分からない」
- 「今のスマホテザリングで本当に足りる?」
本記事では、在宅勤務のWi-Fi選びで見落としがちな「上り速度」と「ping」に注目し、光回線・ホームルーター・ポケット型Wi-Fiの違いを整理します。すでに回線があって遅さに困っている方は、リモートワークの通信速度目安の記事が参考になります。
この記事のポイント
- 在宅勤務では下りだけでなく上り・pingの安定性が会議品質を左右する
- 建物の工事可否×働き方で最適な回線タイプは変わる
- 今の回線で問題なく使えているなら、新規契約は不要
目次
在宅勤務で重視すべき3つの指標——下りだけでは足りない
在宅勤務のWi-Fi選びで多くの人が気にするのは「下り速度」です。しかし、ビデオ会議や画面共有をスムーズに行うためには、上り速度とpingの安定性も同じくらい重要です。この3つの指標を押さえておくと、自分の環境に何が足りないのか判断しやすくなります。
上り速度:画面共有・クラウド同期の鍵
上り速度とは、自分からインターネットにデータを送る速さのことです。ビデオ会議で自分の映像や音声を相手に送る、画面共有をする、クラウドストレージにファイルをアップロードする、といった操作に影響します。
速度テストで表示される数値は「下り」が大きく出ることが多いですが、在宅勤務では上りの安定性が会議の質を決めます。自分の声が相手に届かない、画面共有が止まる、といったトラブルは上り速度の不足が原因であることが少なくありません。
在宅勤務での上り速度の目安は以下のとおりです。
| 用途 | 上り速度の目安 |
|---|---|
| 音声のみの会議 | 1〜3Mbps |
| ビデオ会議(映像あり) | 3〜5Mbps |
| 画面共有 | 5〜10Mbps |
| 大容量ファイルの送信 | 10〜20Mbps |
画面共有を頻繁に行う仕事では、上り5Mbps以上を安定して確保できる回線を選ぶとストレスが減ります。
速度テストサイト(FAST.comなど)で測定する際は、「詳細を表示」をクリックして上り速度も確認してください。下りだけを見て「十分速い」と判断すると、画面共有のときに困ることがあります。詳しい速度の目安はリモートワークの通信速度目安で解説しています。
pingとジッター:音声・映像がカクつく原因
ping(ピン)とは、通信の応答にかかる時間のことです。単位はms(ミリ秒)で、数値が小さいほど反応が速くなります。ボールを投げてから相手が受け取り、投げ返して手元に戻るまでの時間をイメージしてください。
ジッターとは、pingの値が安定せずブレる状態のことです。ある瞬間は30ms、次の瞬間は100msというように揺れ動くと、映像がカクついたり音声が途切れたりします。
在宅勤務でのpingとジッターの目安は以下のとおりです。
| 指標 | 快適な目安 |
|---|---|
| ping | 50ms以下 |
| ジッター | 20ms以下 |
速度は十分出ているのに会議が途切れる場合、原因はpingやジッターにあることが多いです。光回線は一般的にpingが安定しやすく、ホームルーターやポケット型Wi-Fiは環境によってばらつきが出やすい傾向があります。
pingとジッターを測定するには、USEN GATE 02などの速度テストサイトを使います。下り・上り・ping・ジッターをまとめて確認でき、回線品質の判定も表示されます。会議が途切れやすい時間帯(夕方〜夜など)に測定すると、原因を特定しやすくなります。
今の回線で足りている人のチェックリスト
新しい回線を契約する前に、今の環境で問題がないかを確認しましょう。以下の3つすべてに当てはまるなら、新規契約は不要です。
- ビデオ会議で自分の声が途切れない
- 画面共有をしても固まらない
- 夕方〜夜でも遅くならない
すべてOKなら、今の回線をそのまま使い続けて問題ありません。通勤がなくなった分を通信費に回そうと考える方もいますが、現状で困っていないなら余計な出費を増やす必要はありません。
1つでも当てはまらない場合は、回線タイプの見直しを検討する価値があります。ただし、Wi-Fiルーターの置き場所を変える、有線接続にする、といった対策で改善することもあります。回線を変える前に試してみてください。次のセクションで、それぞれの回線タイプの特性を整理します。
光・ホームルーター・ポケット型——在宅勤務に合うのはどれか
在宅勤務で使えるインターネット回線は、大きく分けて4種類あります。光回線、ホームルーター、ポケット型Wi-Fi、スマホのテザリングです。それぞれ上り速度・pingの安定性・工事の有無が異なり、在宅勤務への適性も変わります。
回線タイプ別の特性(上り・ping・安定性軸)
以下の表で、在宅勤務に重要な指標を比較します。
| 回線タイプ | 上り速度 | pingの安定性 | 夜間の安定性 | 工事 | 即日開通 |
|---|---|---|---|---|---|
| 光回線 | 100〜500Mbps以上 | 安定(10〜30ms級) | サービスによる | 必要(2週間〜1か月) | 不可 |
| ホームルーター | 10〜50Mbps | やや安定(20〜60ms) | エリアによる | 不要 | 可能 |
| ポケット型Wi-Fi | 5〜10Mbps | 不安定(30〜100ms) | エリアによる | 不要 | 可能 |
| スマホテザリング | 5〜20Mbps | 不安定 | キャリアによる | 不要 | 不要 |
光回線は上り速度とpingの安定性で他を圧倒します。在宅勤務がメインで、毎日のようにビデオ会議や画面共有がある場合は最も適しています。
ホームルーターは工事不要で即日開通できる点がメリットです。上りやpingは光回線に劣りますが、許容範囲に収まるケースも多く、在宅メインの現実的な選択肢になります。
ポケット型Wi-Fiは上り速度が10Mbps未満になることもあり、画面共有が止まるリスクがあります。在宅勤務をメイン回線として使うには不安が残ります。持ち運べる点を活かし、カフェや出張先で使うサブ回線としては有効です。
スマホテザリングはデータ容量の上限があるため、毎日のビデオ会議には向きません。ビデオ会議は1時間あたり0.5〜1GB程度のデータを消費します。会議がほぼない軽い作業であれば足りる場合もありますが、メールやチャット中心の業務に限られます。
建物×働き方で絞り込む
回線タイプを選ぶときは、「工事可否」「働き方」「会議頻度」の3つの軸で考えると絞り込みやすくなります。以下のパターンを参考にしてください。
完全在宅×工事OK×会議毎日
光回線一択です。上り・pingの安定性が仕事の質を左右します。工事に2週間〜1か月かかる点を考慮し、早めに申し込むのがおすすめです。
完全在宅×工事NG×会議毎日
ホームルーターが現実的な選択肢です。エリアや機種によって安定性が変わるため、契約前に実測レビューを確認しましょう。
ハイブリッド勤務×外出多め
ポケット型Wi-Fiも検討圏に入ります。出張やカフェでの作業が多く、自宅での会議が週に数回程度であれば、持ち運びできる利便性が活きます。
会議ほぼなし×テザリングで足りている
新規契約は不要です。メールやチャット中心の作業であれば、スマホのテザリングで十分なケースもあります。契約前に「本当にビデオ会議で困っているか」を振り返ってみてください。
なお、家族も同時にネットを使う環境では、同時接続による混雑も考慮が必要です。夫婦で在宅勤務が重なる場合や、子どものオンライン授業と同時になる場合は、上り速度に余裕のある光回線を選ぶと安心です。
光回線を選ぶときのポイント
光回線は在宅勤務に最も適した回線タイプです。上り速度とpingの安定性では他を圧倒し、毎日のビデオ会議や画面共有もストレスなく行えます。一方で工事が必要な点と、賃貸では許可が要る点がハードルになります。
工事は必要だが上り速度とping値に優れる
光回線のメリットは、上り速度が100Mbps以上出ることが多く、pingも10〜30ms程度で安定する点です。画面共有をしながら会話しても固まりにくく、大容量ファイルの送信もスムーズです。
デメリットは工事が必要なことです。申し込みから開通まで一般的に2週間〜1か月程度かかります。引っ越しシーズン(3〜4月)はさらに長くなることもあります。賃貸物件では管理会社や大家の許可が必要で、建物によっては工事ができない場合もあります。
賃貸で工事許可が出るか不安な場合は、まず管理会社に確認してみてください。「インターネット回線の工事をしたい」と伝えれば、許可が出るケースは少なくありません。既存の配管を使う工事であれば、壁に穴を開ける必要がないことも多いです。
光回線を選ぶ際は、IPv6 IPoE対応のサービスを選ぶと夜間の混雑時にも速度が落ちにくくなります。IPv6 IPoEとは、従来の接続方式(PPPoE)で混雑しやすいポイントを回避できる仕組みです。多くの光コラボサービスで無料または低額で対応しています。
なお、工事手順はNTT東西のフレッツ光や光コラボを前提としています。auひかりやNURO光など独自回線の場合は、工事の流れや期間が異なることがあります。
夜遅くて困っている人の改善導線
すでに光回線を使っていて、夜になると遅くなる場合は、回線を変えなくても改善できる可能性があります。以下の順番で試してみてください。
- IPv6 IPoEへの切り替え:プロバイダによっては無料オプションで申し込めます。現在の契約内容を確認してみましょう
- 有線接続にする:Wi-Fiの電波干渉が原因でpingが不安定になっていることがあります。ビデオ会議に使うパソコンだけでも有線にすると改善することがあります
- プロバイダの変更:IPv6化しても改善しない場合、混雑しにくいプロバイダへの変更を検討します
これらを試しても改善しない場合は、マンションの配線方式(VDSL等)が原因の可能性があります。詳しくはリモートワークの通信速度目安で対処法を解説しています。
工事不要の選択肢——ホームルーターとポケット型
賃貸で工事ができない、すぐに使い始めたい、という方には工事不要の選択肢があります。ホームルーターとポケット型Wi-Fiはどちらも即日開通が可能で、コンセントに挿すだけで使えます。ただし、在宅勤務への適性には差があります。
ホームルーター:在宅メインなら現実解
ホームルーターは自宅に据え置いて使う機器で、コンセントに挿すだけでWi-Fi環境を構築できます。光回線のような工事は不要で、申し込みから数日で届き、届いた日から使えます。
上り速度は10〜50Mbps程度、pingは20〜60ms程度が一般的な目安です。光回線には劣りますが、ビデオ会議や画面共有に支障が出ないレベルを確保できるケースが多いです。
ただし、エリアや建物の構造によって安定性が大きく変わります。5Gエリアでは高速で安定しやすい一方、4Gのみのエリアや電波の入りにくい建物では不安定になることがあります。契約前に、自分の住所がサービスエリア内かどうかを確認し、可能であれば実測レビューを調べておくと安心です。
ホームルーターは自宅専用です。登録した住所以外では利用できないサービスが多いため、持ち運んで使いたい場合はポケット型Wi-Fiを検討しましょう。
ポケット型Wi-Fi:ハイブリッド勤務・外出多め向け
ポケット型Wi-Fiは持ち運べる点が最大のメリットです。カフェや出張先、帰省中でも同じ回線を使えます。週の半分以上を外出先で働くハイブリッド勤務の方には、利便性が高い選択肢です。
一方で、上り速度が弱い点には注意が必要です。実測で10Mbpsを下回ることも多く、画面共有中に固まるリスクがあります。また、電波状況によってpingが不安定になりやすく、音声の遅延が発生することもあります。
在宅勤務がメインの方がポケット型Wi-Fiをメイン回線にするのはリスクが高いです。会議が少ない場合や、外出先での利用がメインの場合に検討するのが現実的です。
会社支給のテザリングではデータ容量が足りない、という方には、サブ回線としてポケット型Wi-Fiを追加する方法もあります。メイン回線は自宅のホームルーターや光回線を使い、外出時だけポケット型を使う組み合わせです。
まとめ——自分の条件で選ぶ
在宅勤務のWi-Fi選びでは、下り速度だけでなく上り速度とpingの安定性が会議品質を左右します。画面共有が止まる、声が途切れる、といったトラブルの多くは、上りの不足やpingの不安定さが原因です。
光回線・ホームルーター・ポケット型Wi-Fiの選び方は、工事可否×働き方×会議頻度の3軸で考えると絞り込めます。毎日の会議がある完全在宅なら光回線、工事ができない賃貸ならホームルーター、外出が多いハイブリッド勤務ならポケット型も検討圏です。
今の回線でビデオ会議も画面共有も問題なくできているなら、新規契約は不要です。無理に乗り換える必要はありません。
どの回線タイプが合うかは、建物の状況と働き方で変わります。同じく在宅勤務で回線を見直した方の中には、夫婦で在宅勤務が重なりZoomが固まるようになったことをきっかけに、夜間の混雑に強い光回線へ乗り換えた例もあります。
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速度の目安や、速度は足りているのに不安定な場合の対処法については、リモートワークの通信速度目安で詳しく解説しています。