ゲームの回線落ち対策|原因の切り分けと費用順の改善方法
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APEXで撃ち合いの最中に固まる。フォートナイトのビクロイ目前で切断。ランクマッチで切断負け扱いになり、ペナルティを食らう。
パーティメンバーからの「また落ちた?」という一言が、何より堪えます。「回線弱者」のレッテルを貼られたくない気持ちは、よくわかります。
再起動も有線化も試したのに直らない。その試行は無駄ではありません。原因が自分の設定以外にある証拠です。同じ時間帯、同じ回線契約の人が、同じ症状を経験しています。
ポイント
この記事でわかること:
- 回線落ちの原因を「対処できるもの」と「対処できないもの」に分ける方法
- ping以外に確認すべき指標(パケロス・ジッター)
- 無料→低コスト→回線乗り換えの費用順の対策
目次
回線落ちの原因は2種類——対処できるものと、できないもの
「全部自分のせい」と思い込まないでください。回線落ちの原因には「今は待つしかないもの」と「自分で対処できるもの」があります。まずこの2つを分けることが、対策の第一歩です。
対処できない原因——サーバー障害・プロバイダ障害・建物の構造
サーバー障害 ゲームサーバー側の問題です。ゲーム公式のステータスページやSNS(X)で「サーバー障害発生中」と出ていれば、全員が同じ状況です。自分の環境は関係ないため、復旧を待つしかありません。
プロバイダ障害 インターネット接続を提供しているプロバイダ側の問題です。プロバイダの障害情報ページで確認できます。地域全体で障害が起きている場合、設定をいじっても改善しません。
建物のVDSL方式 NTT東日本・西日本のフレッツ光や光コラボを利用している場合、マンション・アパートの配線方式が「VDSL方式」だと、どれだけ高性能なルーターを使っても最大100Mbpsの上限があります(参考: NTT西日本 提供エリア・速度の違い)。独自回線(NURO光・auひかりなど)は配線方式の分類や名称が異なります。夜間に遅くなる・切断されやすくなるのは、建物の構造的な問題です。設定では根本的に直りません。
これらが原因なら、あなたの設定や機器は関係ありません。「自分の環境のせいではない」と確認できたら、それ自体が収穫です。
対処できる原因——自宅環境のチェックポイント
自宅環境に原因がある場合は、対策で改善できます。主なチェックポイントは以下の通りです。
| 原因候補 | 確認方法 | 対策 |
|---|---|---|
| Wi-Fi接続の不安定さ | 有線接続に切り替えて改善するか | → 有線接続を試す |
| 古いルーター | 5年以上使っているか | → ルーター買い替え |
| LANケーブルの劣化 | 7年以上使っているか、カテゴリが不明か | → CAT6Aに交換 |
| 夜間の回線混雑 | 夜だけ遅い・落ちるか | → IPv6 IPoE対応への切替 |
| NATタイプの制限 | ゲーム中だけ切れる(動画視聴は問題なし)か | → ルーター設定を確認 |
※表内の年数(5年以上・7年以上)は本記事での目安であり、メーカー・業界共通の基準ではありません。
特に「ゲーム中だけ切れる。YouTubeは問題なく見られる」というパターンは、NATタイプの制限が原因の可能性があります。PS5やSwitchの設定画面でNATタイプを確認してみてください。NATタイプ3(厳格)になっている場合、ルーターの設定変更で改善することがあります。
「pingは低いのにラグい」の正体——パケロスとジッター
ping値が10msでも、カクつく・ワープする場合があります。ping値だけでは回線の安定性は測れません。
パケロス(パケットロス)とは
パケロスとは、通信データの一部が途中で消失する現象です。100個のデータを送って97個しか届かなければ、3%のパケロスが発生しています。
FPSやバトロワでは、わずかなパケロスでも致命的です。撃った弾が消える、キャラがワープする、敵の位置がずれる——こうした症状は、pingが低くてもパケロスが発生していると起きます。0%が理想で、1%を超えると体感できる遅延やラグが発生しやすくなる傾向があります(※明確な業界共通基準はなく、本記事での目安です)。
ジッター(Jitter)とは
ジッターとは、通信の「揺らぎ」のことです。データは本来、一定の間隔で届くのが理想ですが、ジッターが高いと届く順番やタイミングがバラバラになります。
ジッター値は5ms以下であれば安定しているとされています(参考: BIGLOBE光 Jitterとは)。6〜10msは平均的な範囲ですが、11ms以上になるとやや不安定になりやすく、21ms以上ではFPSでの撃ち合いやアクションゲームで違和感を覚えやすくなります。
測定方法
パケロスとジッターは、Speedtest by Ooklaなどの速度測定サービスで確認できます。ジッターは多くのツールで表示されますが、パケロスは対応していないツールもあります。
重要なのは夜間に測定することです。昼は問題なく夜だけ数値が高い場合、回線混雑の可能性が高くなります。
対策を費用順に整理——無料→低コスト→回線乗り換え
試す順番が大事です。無料でできることから始め、効果がなければ次へ進みます。
無料でできる対策(即日・費用ゼロ)
有線接続への切り替え Wi-Fiから有線LANへの切り替えは、無料でできる対策の中でも効果を感じやすい方法です。Wi-Fiは電子レンジやBluetoothイヤホンと干渉しやすく、FPSのような高精度が求められるゲームには向きません。LANケーブルを直接つなぐだけで、回線落ちが改善することも少なくありません。
5GHz帯への切り替え Wi-Fiで接続している場合、接続先のSSID名を確認してください。「○○-A」や「5G」と付いているものが5GHz帯です。2.4GHz帯は電子レンジやBluetooth機器と干渉しやすいため、5GHz帯に切り替えることで安定することがあります。
バックグラウンド通信の停止 ゲーム中にOSのアップデートやクラウドストレージの同期が動いていると、回線を圧迫します。Windowsの更新を一時停止する、Google DriveやiCloudの同期を止めるなど、不要な通信を減らしてみてください。
ルーターの再起動 まだ試していない場合は、ルーターの電源を抜いて30秒待ち、再度接続してみてください。長時間稼働しているルーターはメモリが圧迫され、動作が不安定になることがあります。
低コスト対策(1,000〜15,000円)
LANケーブルの交換(1,000〜2,000円) LANケーブルを長期間使っている場合、内部の劣化でジッター値が上がることがあります(7年以上が一つの目安ですが、業界共通の基準ではなく本記事での目安です)。CAT6A規格は10Gbps・100m伝送に対応し、ノイズ耐性も高いとされています。CAT5やCAT5eを使っている場合は、CAT6A以上への交換を検討してください。
ルーターの買い替え(5,000〜15,000円) 長期間同じルーターを使っている場合、性能的に限界を迎えている可能性があります(5年程度が一つの目安ですが、メーカー・機種により異なり、本記事での目安です)。買い替えの際は、Wi-Fi 6以降に対応したモデルを選ぶと、夜間の安定性が向上しやすい傾向があります。
IPv6 IPoE対応サービスへの切り替え(多くのプロバイダで無料) IPv6 IPoEとは、従来のPPPoE方式とは異なり、プロバイダとの接続点にある「ネットワーク終端装置」を経由せずにインターネットに接続する方式です(NTT東日本・西日本のフレッツ光・光コラボが前提。参考: NTT西日本 IPoEとは)。PPPoE方式では夜間にこの終端装置の付近が混雑しやすいため、IPv6 IPoEに切り替えることで夜の回線落ちの改善につながる場合があります。多くのプロバイダで無料オプションとして提供されており、契約しているサービスに対応したルーター(v6プラス・transixなど、契約方式に対応した機種)があれば、設定変更だけで切り替えられることが多いです。プロバイダのマイページや問い合わせで有効化を確認してください。
これらを試しても改善しない場合、回線そのものの問題の可能性が高くなります。
回線そのものを変える選択肢——光回線とホームルーター
機器の対策で限界なら、回線の乗り換えを検討するタイミングです。費用と工事期間はかかりますが、根本的な解決につながります。
光回線の乗り換え
夜間の混雑に強い回線を選ぶことがポイントです。NTTのフレッツ光や、フレッツ光の設備を使う光コラボは、多くのユーザーが同じ回線を共有しています。一方、独自の回線網を持つ事業者(NURO光、auひかり、電力系など)や、IPv6 IPoE方式・帯域確保などの技術で夜間の混雑対策をしている光コラボ事業者(GameWith光など)は、混雑しにくい傾向があります。
乗り換えの現実的なハードル:
- 工事期間: 申し込みから開通まで1〜2ヶ月かかることが多い
- 違約金: 現在の回線の契約期間によっては違約金が発生する
- 許可: 賃貸の場合は大家の許可、実家暮らしの場合は親の同意が必要
同様の悩みで診断を受けた方の例では、夜間にApex Legendsでラグが頻発していた方が独自回線系の光回線に乗り換えた結果、夜の撃ち合い中のラグが改善しています。また、PS5でゲーム中に頻繁に切断されていた方がauひかりに変えたところ、回線が安定したケースもあります(※いずれも個別の環境による事例であり、効果を保証するものではありません)。
ホームルーター(工事不可の場合の選択肢)
工事なしで即日使い始められるため、賃貸で工事許可が下りない場合や、実家で回線契約を変えられない場合の選択肢になります。
ただし注意点があります。ホームルーターは無線接続のため、ping値の安定性は光回線より劣る可能性があります。FPSのランク戦をガチでやりたい場合は、光回線のほうが向いています。一方、カジュアルにゲームを楽しむ程度であれば、ホームルーターでも十分なケースも多いです。
夜間の動画視聴とゲームが遅かった方が、地域の電力系回線に変えて改善した例もあります(※個別の環境による事例であり、効果を保証するものではありません)。
自分の環境で何が選べるかを診断する
どの回線に変えられるかは、建物の設備とエリアで変わります。マンションの場合、その建物に引き込まれている回線以外は選べないこともあります。
約3分の診断で、あなたの環境で実際に選べる回線に絞り込めます。乗り換えるかどうかは、その後に決めて大丈夫です。
まとめ
ゲームの回線落ちを解消するには、まず原因を「対処できるもの」と「対処できないもの」に分けることが先決です。サーバー障害やプロバイダ障害、建物のVDSL方式の場合は、設定では直りません。
自宅環境に原因がある場合は、ping値だけでなくパケロスやジッターも確認してください。速度測定サービスで夜間に測定すると、混雑の影響が見えやすくなります。
対策は無料のものから試していきます。有線接続、5GHz帯への切り替え、バックグラウンド通信の停止。それでも改善しなければ、LANケーブル交換やルーター買い替え、IPv6 IPoEへの切り替え。最後に、回線そのものの乗り換えです。
「回線弱者」のレッテルは、正しい順番で対策すれば終わらせられます。自分の環境で選べる回線を知りたい場合は、かしこいネット診断で絞り込んでみてください。