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光回線の有線接続が遅い原因と対処法

6分で読めるかしこいネット編集部
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光回線を契約して有線接続にしたのに、思ったほど速度が出ない。Wi-Fiより安定するはずの有線接続が遅いと、原因がわからず困ってしまいます。

  • LANケーブルの規格が古く、回線の性能を引き出せていない
  • ルーターやONUの性能が速度のボトルネックになっている
  • 接続方式や建物の配線が速度の上限を決めている

本記事では、有線接続が遅くなる原因をLANケーブル、ルーター、接続方式の順に解説し、自分で原因を特定して改善する手順を紹介します。

この記事のポイント

  • 有線接続で「遅い」と感じる速度の目安と正しい測定方法がわかる
  • LANケーブルの規格・ルーターのポート・接続方式など原因を順番にチェックできる
  • マンションの配線方式やIPv6切り替えなど、見落としやすい原因もカバー
目次

光回線の有線接続が遅いとはどういう状態か

まず、有線接続で「遅い」とはどの程度の速度を指すのかを確認しましょう。体感だけで判断すると原因の切り分けが難しくなるため、数値で把握することが改善の出発点です。

有線接続で「遅い」と判断する速度の目安

有線接続の速度は、用途によって「十分」と感じるラインが異なります。以下の表を目安にしてください。

用途快適に使える下り速度の目安
Webサイト閲覧・メール10Mbps以上
動画視聴(HD、1080p)5Mbps以上
4K動画の視聴25Mbps以上
Web会議(Zoom・Teams)5Mbps以上
オンラインゲーム10Mbps以上(Ping値も重要)

※上記は本記事で用途別に整理した目安です。必要な速度は利用サービスや同時利用の状況によって異なります。

動画視聴の目安はNetflix公式ヘルプの推奨速度を参考にしています。4K動画はNetflix・YouTubeともに25Mbps前後を推奨しているため、その値を採用しています。Web会議はMicrosoft Teams公式の帯域幅要件(推奨2.5〜4Mbps)をもとに余裕を持たせた値です。オンラインゲームの目安はジャンルや同時接続台数で変わるため、複数端末の同時利用を考慮した値を目安としています。

1Gbpsプランを契約している場合、有線接続なら下り100〜500Mbps程度が一般的な実測値です。「最大1Gbps」はあくまで理論上の最大値であり、実測で1Gbps出ることはほぼありません。ただし、これを大きく下回って数十Mbps以下しか出ない場合は、何かがボトルネックになっている可能性があります。

特にスピードテストで下り25Mbps以下が続く場合は、本記事で紹介する原因を順番に確認してみてください。逆に50Mbps前後出ているなら、日常的な利用には十分な速度です。4K動画視聴やWeb会議にも支障が出にくい速度です。

スピードテストの正しい測り方とPing値の見方

速度を正しく測定するには、いくつかのポイントがあります。

まず、測定サイトは「Fast.com」や「Speedtest by Ookla」など信頼性の高いサービスを使いましょう。ブラウザで検索すればすぐにアクセスできます。

測定時に重要なのが接続経路です。ルーターを介して測定すると、ルーター自体の処理性能がボトルネックになり、回線本来の速度がわかりません。正確な回線速度を知りたい場合は、PCとONUをLANケーブルで直接つなぎ、ルーターを介さずに測定してください。

ONU(光回線終端装置)とは、光ファイバーの光信号をLANケーブルで扱える電気信号に変換する装置で、壁の光コンセント付近に設置されている白い箱です。

スピードテストの結果には「下り」「上り」「Ping」の3つの数値が表示されます。

項目意味重視する場面
下り(ダウンロード)データを受信する速度動画視聴、Webサイト閲覧
上り(アップロード)データを送信する速度動画のアップロード、クラウドへのファイル保存
Ping(レイテンシ)データの往復にかかる時間(ms)オンラインゲーム、Web会議

Pingは数値が小さいほど応答が速いことを示します。オンラインゲームでは50ms以下が快適の目安です。FPS(シューティング)など反応速度が重要なゲームでは20ms以下が望ましく、100msを超えると多くのジャンルでラグを感じやすくなります(数値はゲームタイトルや環境によって異なり、本記事での目安です)。

測定は1回だけでなく、時間帯を変えて2〜3回行うと傾向がつかめます。昼と夜で大きく差がある場合は、回線の混雑や接続方式の問題が疑われます。

なお、ONU直結で測定して十分な速度が出ているなら、回線自体には問題がありません。その場合はルーターや端末側に原因を絞れるため、効率よく対処できます。

有線なのに遅い:LANケーブルが原因のケース

有線接続なのに遅い場合、最初に確認すべきはLANケーブルです。ケーブルの規格が古い、または劣化していると、光回線の速度を活かしきれません。

LANケーブルの規格(カテゴリ)と速度の上限

LANケーブルにはカテゴリ(CAT)という規格があり、カテゴリによって対応できる最大速度が異なります。

カテゴリ最大速度光回線1Gbpsプランで使えるか
CAT5100Mbps速度が出ない(買い替え推奨)
CAT5e1Gbps使える
CAT61Gbps使える
CAT6A10Gbps使える(10Gbpsプランにも対応)
CAT710Gbps使える(ただし家庭用途ではCAT6Aで十分)

CAT5のケーブルは最大100Mbpsまでしか対応していません。1Gbpsの光回線を契約していても、CAT5のケーブルを使っている限り100Mbps以上の速度は出ない仕組みです。

ケーブルのカテゴリは、ケーブルの外側に印字されています。「CAT5e」「CAT6」「CATEGORY 6」などの文字を探してみてください。印字が見つからない場合や、購入時期が10年以上前のケーブルはCAT5の可能性が高いです。

1GbpsプランならCAT5e以上、将来的に10Gbpsプランへの乗り換えも考えるならCAT6Aを選んでおけば間違いありません。価格差もほとんどないため、買い替えるならCAT6Aがおすすめです。

なお、CAT7以上のケーブルはシールド処理がされており、家庭用のルーターやPCとは接地の仕様が合わないことがあります。家庭で使うならCAT6Aで十分な性能を発揮できます。

ケーブルの劣化・断線を確認する方法

LANケーブルの規格が問題なくても、ケーブル自体が劣化していると速度低下の原因になります。

以下に当てはまる場合は、ケーブルの劣化や断線を疑ってください。

  • ケーブルを強く折り曲げている、家具の下敷きになっている
  • コネクタ(差し込み口)のツメが折れて、接触が不安定になっている
  • ケーブルの被覆が破れたり、ひび割れたりしている
  • 5年以上同じケーブルを使い続けている

確認する方法はシンプルです。別のLANケーブルに交換して速度を測り直すのが最も確実です。新しいケーブルに交換して速度が改善すれば、元のケーブルが原因だったとわかります。

LANケーブルは家電量販店やネット通販で1,000円前後から購入できます。長さは必要最小限を選ぶのがポイントです。余分な長さのケーブルが束ねてあると信号が劣化しやすくなります。

ケーブルを交換しても速度が変わらない場合は、次のルーター・ONU側の原因を確認しましょう。

有線なのに遅い:ルーター・ONU側が原因のケース

LANケーブルに問題がなければ、次に確認するのはルーターやONUです。機器の性能が速度のボトルネックになっているケースは意外と多くあります。

ルーターのLANポートが100Mbps対応か確認する

見落とされやすい原因の一つが、ルーターのLANポートの対応速度です。

ルーターの背面にあるLANポート(LANケーブルの差し込み口)には、対応する最大速度があります。古いルーターでは、LANポートが100Mbps(100BASE-TX)までしか対応していないことがあります。

この場合、CAT6AのLANケーブルに交換しても、ルーターを経由する時点で100Mbpsが上限になってしまいます。

確認方法は次のとおりです。

  • ルーターの底面や背面に貼られたラベルで型番を調べる
  • 型番でメーカーの公式サイトを検索し、仕様欄で「LANポート: 1000BASE-T」と記載があるか確認する
  • 「100BASE-TX」のみの記載であれば、そのルーターのLANポートは100Mbpsが上限

1000BASE-T(ギガビット対応)のルーターであれば、LANポートが原因ではありません。100BASE-TXのみ対応のルーターを使っている場合は、ギガビット対応のルーターへの買い替えを検討しましょう。

なお、ONUのLANポートも同様に確認してください。回線事業者からレンタルしているONUがギガビット非対応の場合は、事業者に問い合わせて交換を依頼できます。

ルーターのスペック確認が面倒な場合は、前述の「ONU直結でスピードテスト」を試すのが手っ取り早い方法です。ONU直結で速度が出るのにルーター経由では遅い場合は、ルーターがボトルネックだと断定できます。

再起動で改善するかどうか確認する手順

ルーターやONUは、長時間稼働し続けると内部に熱がこもったり、一時的なエラーが蓄積したりして動作が不安定になることがあります。

再起動は簡単にできる対処法なので、速度が遅いと感じたらまず試してみてください。正しい手順は以下のとおりです。

  1. ルーターの電源を切る(コンセントを抜く)
  2. ONUの電源を切る(コンセントを抜く)
  3. そのまま30秒〜1分ほど待つ(内部の熱を放出し、メモリをクリアするため)
  4. ONUの電源を先に入れる
  5. ONUのランプが安定してから(1〜2分後)、ルーターの電源を入れる

ポイントはONUを先に起動し、ルーターを後から起動することです。逆の順番だと接続がうまく確立されないことがあります。

再起動後にスピードテストを行い、速度が改善していれば一時的な不調が原因です。再起動しても改善しない場合は、次の接続方式や環境の確認に進みましょう。

なお、ルーターを4〜5年以上使い続けている場合は、機器自体の経年劣化も考えられます。Wi-Fi規格が古い(Wi-Fi 4以前など)ルーターは、有線ポートの処理能力も全体的に低いことが多いため、買い替えを検討する時期かもしれません。

有線なのに遅い:接続方式・環境が原因のケース

機器やケーブルに問題がない場合、インターネットへの接続方式や建物の配線が速度のボトルネックになっている可能性があります。この2つは自分では気づきにくい原因です。

IPv4 PPPoEのままだと夜間に遅くなる理由

昼間は速いのに夜になると極端に遅くなる場合、接続方式が原因かもしれません。

インターネットへの接続方式には、大きく分けて「IPv4 PPPoE」と「IPv6 IPoE」の2種類があります。

IPv4 PPPoEとは、従来の接続方式で、プロバイダの網終端装置(NTE)を経由してインターネットに接続します。夜20時〜22時頃の利用者が集中する時間帯は、この網終端装置に負荷が集中して混雑が発生します。道路に例えると、料金所に車が集中して渋滞しているような状態です。

IPv6 IPoEとは、新しい接続方式で、PPPoEで混雑する網終端装置を経由せずにインターネットに接続できます。混雑する料金所を通らない新しい道路を使うイメージです。

IPv6 IPoEに切り替えることで、夜間の速度低下を改善できる場合があります。切り替えにあたっては、以下の3つの条件を満たす必要があります。

条件確認方法
プロバイダがIPv6 IPoEに対応しているプロバイダの公式サイトまたはマイページで確認
ルーターがIPv6 IPoEに対応しているルーターの型番で仕様を確認。「IPoE対応」「MAP-E対応」「DS-Lite対応」等の記載があれば対応。「v6プラス」「transix」はプロバイダのサービス名
プロバイダ側でIPv6 IPoEが有効になっているマイページで申し込みが必要な場合がある

3つの条件がそろっていないと、IPv6 IPoEは機能しません。ルーターを買い替えただけではIPv6にならないケースもあるため、まずはプロバイダのマイページやサポートに確認するのが確実です。

自分の接続方式がIPv4かIPv6かを簡単に調べるには、「あなたのIPv6をテストしましょう」などの無料チェックサイトを利用する方法があります。IPv6で接続されていなければ、プロバイダへの切り替え申し込みを検討してみてください。

IPv6 IPoEへの切り替えは多くのプロバイダで無料で対応しています。申し込みから切り替え完了まで数日かかる場合もあるため、早めに手続きしておくとよいでしょう。

マンションのVDSL・LAN配線方式が上限になるケース

マンションで光回線を使っている場合、建物内の配線方式が速度の上限を決めていることがあります。

マンション向けの光回線は、建物の共用部まで光ファイバーが引き込まれ、そこから各部屋まで配線されます。この各部屋への配線方式が3種類あり、それぞれ速度の上限が異なります。

配線方式各部屋への配線速度の上限
光配線方式光ファイバー最大1Gbps
VDSL方式電話線(メタル線)最大100Mbps
LAN配線方式LANケーブル最大100Mbps

VDSL方式とは、共用部から各部屋まで電話線を使ってデータを送る配線方式です。電話線の特性上、最大速度は100Mbpsが上限になります。

つまり、VDSL方式のマンションでは1Gbpsプランを契約しても、部屋に届く速度は最大100Mbpsです。LAN配線方式も、NTT東日本・西日本の提供仕様では最大100Mbpsです。LANケーブルをCAT6Aに交換しても、ルーターを最新にしても、建物設備が上限になっていれば速度は変わりません。

自分のマンションの配線方式を確認するには、以下の方法があります。

  • 壁の差し込み口の形状を確認する(光コンセントがあれば光配線方式、電話用のモジュラージャックならVDSLの可能性が高い)
  • マンションの管理会社に問い合わせる
  • 契約中の回線事業者に確認する

VDSL方式で速度に不満がある場合の選択肢は限られます。

  • 管理組合や管理会社に光配線方式への切り替え工事を相談する
  • 管理規約で許可されている場合、戸建てタイプの光回線を自室に直接引き込む
  • ホームルーター(5G対応のものなら下り数百Mbps出る場合もある)を検討する

いずれの方法も建物のルールや立地条件に左右されるため、まずは管理会社への確認から始めるのが現実的です。

改善しないときに試すこと

ここまでの確認で改善しない場合は、端末側の問題やプロバイダ側の障害が原因かもしれません。最後にこの2つを確認しましょう。

端末とプロバイダを確認する

回線やケーブル、ルーターに問題がなくても、PCやゲーム機側がボトルネックになっていることがあります。OSとブラウザを最新バージョンにアップデートし、バックグラウンドで動くクラウド同期やアップデートを止めてから再測定してみてください。

また、CPUが常に高負荷(使用率90%以上)やメモリ不足の場合は、通信処理が追いつかずに速度が低下します。古いPCではLANポートが100Mbps対応のみのこともあるため、別のPCで同じケーブル・ルーターを使って速度を測るとすぐに判別できます。

急に遅くなった場合は、プロバイダ側の通信障害も疑いましょう。プロバイダの公式サイトで障害情報を確認するか、X(旧Twitter)でプロバイダ名と「障害」で検索すると、リアルタイムの報告が見つかります。スマートフォンのモバイル回線で速度が出るなら、光回線側の問題と判断できます。

慢性的に速度が遅い場合は、プロバイダの乗り換えも選択肢の一つです。特にフレッツ光は、光回線はそのままでプロバイダだけを変更できます。ただし、乗り換え前に本記事で紹介した原因を全て確認してください。プロバイダが原因でなければ、乗り換えても速度は変わりません。

まとめ

光回線の有線接続が遅い原因は、LANケーブル、ルーター、接続方式、建物の配線、端末と多岐にわたります。ただし、確認する順番を決めて一つずつチェックすれば、原因を自分で特定できます。

確認の優先順位をまとめると次のとおりです。

  1. LANケーブルの規格を確認する。CAT5なら買い替えるだけで大幅に改善する可能性がある
  2. ルーターのLANポートがギガビット対応か確認する。100BASE-TXのみなら買い替えを検討する
  3. ルーターとONUを正しい順序で再起動する。一時的な不調はこれで解消されることが多い
  4. 接続方式がIPv4 PPPoEかどうか確認する。夜間だけ遅い場合はIPv6 IPoEへの切り替えが有効
  5. マンションの配線方式を確認する。VDSL方式・LAN配線方式は上限が100Mbpsで、機器の交換では改善しない

最もコストが低く効果が大きいのはLANケーブルの交換です。まずはケーブルのカテゴリを確認するところから始めてみてください。

掲載情報に関する注記

  • 掲載している料金は、特に記載がない限りすべて税込表示です(2026年6月時点)。料金・キャンペーン内容は変更される場合があります。最新情報は各サービスの公式サイトでご確認ください。
  • 「最大速度」は技術規格上の理論値(ベストエフォート)であり、実使用時の速度を保証するものではありません。実際の速度は利用環境・時間帯・端末により変動します。
  • 「実測平均」は第三者の速度計測サイトに投稿された測定値の参考値です。あくまで目安としてご覧ください。
  • 「実質月額」は (月額料金 × 契約月数 + 初期費用 − キャッシュバック − セット割)÷ 契約月数 を基本に算出しています。割引適用条件は各サービスにより異なります。
  • 提供エリア・電波状況・建物の設備(光回線の場合は配線方式等)により、実際に利用できるサービスや速度が異なります。お申し込み前にエリア・対応状況を必ずご確認ください。

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