光回線からホームルーターへの乗り換え手順と費用まとめ
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引っ越しや通信費の見直しをきっかけに、光回線からホームルーターへの乗り換えを検討する方が増えています。工事が要らずコンセントに挿すだけで使える手軽さは、賃貸住まいや転勤の多い人にとって大きな魅力です。
一方で、乗り換える前にはいくつか確認しておきたいことがあります。
- 解約・契約の手順がよくわからない
- 違約金や端末残債でいくらかかるか不安
- 乗り換えたあとに速度が遅くなって後悔しないか心配
本記事では、光回線からホームルーターへ乗り換えるときの順序と費用、後悔しないための確認ポイントを整理して解説します。
この記事のポイント
- 乗り換えは「ホームルーターを先に契約 → 8日間お試し → 光回線を解約」の順が鉄則
- 解約違約金・端末残債はキャンペーンで補填できるケースが多く、工事費も実質無料になりやすい
- 重いオンラインゲームや大容量アップロードを日常的に行う方、家族4人以上で同時接続する方は光回線継続の方が無難
目次
乗り換えが向いている人・向いていない人
まずは自分が乗り換えに向いているタイプかを確認します。手軽さで決めると後悔しやすいので、利用シーン別に整理して判断する流れがおすすめです。
| タイプ | 向いている人 | 向いていない人 |
|---|---|---|
| 暮らし方 | 引っ越し・転勤が多い/賃貸で工事許可が出にくい | 持ち家で長く同じ場所に住む |
| 利用用途 | SNS・動画視聴・Web閲覧中心 | FPSや格闘ゲームなど反応速度が重要なゲーム |
| 同時接続 | 1〜3人での利用 | 家族4人以上で同時接続が多い |
| アップロード | 写真・短い動画程度 | YouTube・配信などで日常的に大容量アップロード |
| 部屋づくり | 配線をすっきりさせたい | 設置場所にこだわらず安定性を最優先 |
ホームルーターへの乗り換えで満足しやすいのは、住まいや使い方が変わりやすい方です。引っ越しや転勤が多いと、光回線では撤去工事と開通工事を毎回手配する手間が発生します。ホームルーターは住所変更の手続きだけで新居でも使えるため、引っ越しの負担を大きく減らせます。
賃貸の規約で配線工事の許可が下りにくい物件でも、ホームルーターなら大家さんとの調整なしで導入できます。ネットの使い方が動画視聴やSNS・Web会議中心であれば、ホームルーターでも快適に使えるシーンが多くあります。
一方で、FPSや格闘ゲームのように反応速度が結果を左右するジャンルでは差が出やすくなります。光回線のPing値が15〜20ms程度なのに対し、ホームルーターは30〜50ms程度になりやすく、入力遅延の差が体感に直結します。毎日のように大容量アップロードを行う方や、家族4人以上で夜間に同時利用する家庭では、光回線の継続が安心です。
乗り換えにかかる費用の全体像
費用は「光回線の解約側」と「ホームルーターの契約側」の2つに分けて考えると整理しやすくなります。それぞれにキャンペーンで補填できる項目があるため、まずは全体像を表で把握しましょう。
| 費用項目 | 目安金額(税込) | キャンペーン補填の可否 |
|---|---|---|
| 光回線の解約違約金 | 0〜10,450円程度 | 補填あり(光回線→ホームルーターでは少なめ) |
| 光回線の工事費残債 | 0〜33,000円程度 | 補填あり |
| 撤去工事費(光回線) | 0〜11,000円程度 | 補填あり |
| ホームルーターの事務手数料 | 3,300円程度 | キャッシュバックで相殺可 |
| ホームルーターの端末代 | 0〜70,000円超程度 | 月額割引で実質無料の例あり |
| ホームルーターの月額料金 | 4,840〜5,400円程度(税込) | セット割・キャッシュバックで実質低減 |
数値はホームルーター主要4サービスの2026年5月時点の傾向値です。具体的な金額は各事業者の公式サイトで最新を確認してください。
光回線の解約費用
光回線の解約時にかかる主な費用は、解約違約金・工事費残債・撤去工事費の3つです。
解約違約金は契約プランによって幅があります。2022年7月の電気通信事業法改正以降に契約した新プランでは、上限が月額料金1か月分相当(おおむね4,000〜6,000円程度・税込)に抑えられています。それ以前の旧プランでは10,000円前後(税込)の違約金が設定されているケースがあるため、契約書面か事業者のマイページで確認しましょう。
工事費残債は、契約時に分割払いを選んでいる場合、解約時点で残っている回数分を一括で請求されます。auひかりや一部の独自回線では撤去工事費(11,000円程度・税込)が発生することもあるため、解約前に必ず問い合わせて確認します。
ホームルーター側の解約時に発生する違約金の傾向も、あわせて把握しておきましょう。
| サービス | 違約金の目安(税込) | 端末代の扱い |
|---|---|---|
| ドコモ home 5G | 0円 | ドコモ home 5G公式で確認 |
| SoftBank Air | プランにより異なる | SoftBank Air公式で確認 |
| Rakuten Turbo | 0円 | Rakuten Turbo公式で確認 |
| UQ WiMAX | 0円(新プラン) | UQ WiMAX公式で確認 |
ホームルーターの契約費用とキャンペーン活用
ホームルーター側で発生するのは、事務手数料・端末代・月額料金の3つです。事務手数料はどのサービスもおおむね3,300円(税込)に統一されています。
端末代はサービスによって幅があり、分割払いに合わせた月額割引で契約を続けると実質無料になる仕組みを採用しているサービスが多くあります。途中解約した場合は残債が一括請求される点に注意が必要です。なお端末価格は改訂されることがあるため、最新の金額はドコモ home 5G(HR02)やSoftBank Air(Airターミナル6)の各公式サイトで確認してください。
月額料金は主要4サービスで4,840〜5,400円(税込)の範囲が中心です。戸建て光回線(5,000〜7,000円程度・税込)よりは安く、マンション型光回線(4,000〜6,000円程度・税込)とは互角になる傾向です。スマホセット割を組み合わせると、家計全体の通信費をさらに下げられる可能性があります。
なお、ホームルーター→光回線では各社が積極的に違約金補填を行っていますが、光回線→ホームルーターの場合は補填キャンペーンが限られます。それでも、月額割引や端末代相当のキャッシュバックを組み合わせれば、初期費用と月額料金の負担を実質的に下げられます。キャッシュバックは申請期限があるため、契約時にカレンダー登録しておくことをおすすめします(キャンペーンの条件は時期によって変わるため、契約直前に公式サイトで最新を確認してください)。
光回線からホームルーターへの乗り換え手順
費用の全体像が把握できたら、実際の乗り換え手順に進みます。ここで順序を間違えると、ネットが使えない空白期間ができたり、補填特典を受け取れなくなったりするため、順番を守ることが重要です。
ステップ1:ホームルーターを先に契約する
最初に行うのは、ホームルーターの申込みです。光回線の解約を先に進めると、新しいホームルーターが届くまでの数日〜1週間程度、自宅でネットが使えない空白期間が発生します。
もう一つの理由は、自宅の電波状況を事前に確認できないリスクです。ホームルーターはモバイル回線(4G/5G)を受信する仕組みのため、同じ住所でも建物の構造や階数で速度が大きく変わります。光回線を残したまま新サービスを試せば、万が一電波が弱くても契約解除制度で戻れる余地があります。
申込時には設置住所を正確に登録します。ホームルーターの住所の扱いは事業者によって異なります。ドコモhome 5G・SoftBank Airは登録住所での利用が前提で、登録住所以外での常時利用は規約違反になります。一方でWiMAXは利用先住所の登録が不要です。契約前に各社の規約を確認してください。
ステップ2:8日以内に電波状況を確認する
ホームルーターが届いたら、設置から8日以内に必ず電波状況を確認します。電気通信事業法の初期契約解除制度とは、端末到着から8日以内であれば、事業者に書面または電磁的方法で通知することで、違約金なしで契約を解除できる制度のことです。端末の返送費用は契約者負担となる点だけ把握しておきます。
確認のチェック項目は以下のとおりです。
- 普段ネットを使う部屋に端末を置いて速度測定アプリで実測する
- 夜20〜23時の混雑時間帯にも測定し、昼との差を比較する
- いつも視聴する動画サービスで画質劣化や読み込み停止が起きないか確認する
- Web会議アプリを実際に使い、音声・映像の途切れがないか確認する
- スマートフォン・PC・テレビなど普段使う台数で同時接続テストを行う
実測値は第三者サイトでも参考値を確認できます。サービス側の理論値(「最大4.2Gbps」など)と実測値の乖離が大きい場合がある点を念頭に置いて判断します。
ステップ3:光回線を解約・機器を返却する
電波状況に問題がないと判断できたら、光回線を解約します。解約の連絡先は契約事業者の公式サイトに記載があり、電話またはマイページから手続きできます。混み合う時期は電話がつながりにくいため、余裕を持って手続きします。
レンタル機器の返却も忘れずに行います。ONU(光回線終端装置)とは、光ファイバーの信号を電気信号に変換する電話機くらいの白い箱です。ルーターやひかり電話アダプターと合わせて、事業者が指定する方法で返送します。
返却期限を過ぎると機器損害金(10,000〜30,000円程度・税込)を請求されるケースがあるため、解約日から2週間以内を目安に対応しましょう。
NTT系の光コラボでは撤去工事不要なことが多く、auひかりやNURO光のような独自回線では撤去工事が発生しやすい傾向があります。事前に解約窓口で確認しておくと安心です。
ステップ4:補填キャンペーンの申請をする(特典がある場合)
補填キャンペーンを利用する場合は、申請手続きが必要です。解約時に発生した違約金・残債の証明書類(解約時の請求書や領収書)の写しを、ホームルーター契約後の決められた期間内に提出する流れが一般的です。
申請の主な注意点は次のとおりです。
- 解約時の請求書・領収書は届いたらすぐに写真を撮ってデジタル保存する
- 申請期間は契約後3〜6か月程度の事業者が多く、過ぎると無効になる
- 申請方法は専用フォーム・メール・郵送など事業者ごとに異なる
- 不備があると差し戻されるため、案内メールは消さずに保管する
条件書面を保管し、申請カレンダーをスマートフォンに登録しておくと申請忘れを防げます。
ホームルーターの主要サービス比較
どのホームルーターを選ぶかは、現在使っているスマホキャリアとの整合性で決めると料金面の失敗が少なくなります。実測速度や安定性の差も把握した上で比較しましょう。
キャリア別の選び方
スマホセット割とは、スマホとホームルーター(または光回線)を同じキャリアグループで契約することでスマホ料金が割り引かれる仕組みです。ホームルーター側の料金は変わらず、スマホ側の料金が月1,100円程度(税込)安くなる形が主流です。家族の人数分まで適用されるサービスもあるため、家族全員のスマホキャリアを基準に選ぶと節約効果が高くなります。
| スマホキャリア | 相性の良いホームルーター | 主な選定理由 |
|---|---|---|
| ドコモ・ahamo | ドコモ home 5G | ドコモのスマホとセット割対象。ahamoはセット割対象外 |
| au・UQモバイル | UQ WiMAX/au ホームルーター 5G | auスマートバリュー/自宅セット割の対象 |
| ソフトバンク・ワイモバイル | SoftBank Air | おうち割光セットの対象 |
| 楽天モバイル | Rakuten Turbo | 楽天モバイル契約者向けの月額割引あり |
| 格安SIM(その他) | セット割対象外のため実質月額で比較 | 月額・キャッシュバックの総額で判断 |
ahamoや格安SIMなどセット割対象外プランを使っている方は、料金そのものとキャッシュバック額で比較する方法が現実的です。光回線と比べた速度の一般的な傾向は次のとおりです。
| 項目 | 光回線(戸建て) | ホームルーター |
|---|---|---|
| 下り平均速度の目安 ※1 | 500〜840Mbps | 100〜200Mbps |
| 上り平均速度の目安 ※1 | 100〜300Mbps | 10〜30Mbps |
| Ping値の目安 | 15〜20ms | 30〜50ms |
| 夜間の速度低下 | 起きにくい | 起きやすい |
| データ通信量の制限 | 基本的に無制限 | 短期間の大量通信で速度制限 |
※1 いずれもベストエフォート(最大速度保証なし)の実測参考値。時間帯・設置環境により大きく異なる場合があります。
ホームルーターの「無制限」は完全な意味での無制限ではなく、短期間(数日間)に大量通信した場合に速度制限がかかる仕様が一般的です。具体的な閾値はサービス・プランにより異なり、各事業者の利用規約で確認する必要があります。
乗り換え前に確認しておきたいポイント
最後に、契約前に確認しておきたい2つのポイントを整理します。いずれも後から気づくと取り戻しにくい部分のため、申込み前に必ずチェックしてください。
固定電話番号を維持したい場合
光電話とは、光回線を使って提供される固定電話サービスのことです。月額料金が安く、同番号で利用できるため、固定電話番号を持つ家庭で広く使われています。
ホームルーターには光電話に相当するサービスがありません。光回線を解約すると光電話も同時に終了します。
番号の維持を希望する場合は、NTTのアナログ回線へ戻す「アナログ戻し」の手続きが必要になります。電話番号を取引先や家族・知人に長く知らせている方は、解約前に必ず確認しましょう。
マンション・高層階に住んでいる場合
ホームルーターは基地局からの電波を受信する仕組みのため、建物の構造や階数で性能が大きく変わります。10〜20階以上の高層マンションでは電波が弱くなる傾向があり、RC造(鉄筋コンクリート造)の建物は壁による電波減衰も起きやすくなります。
エリア判定マップ上は「対応エリア」となっていても、室内では実用速度に届かないケースがあります。前述の初期契約解除制度を必ず活用し、設置場所をいくつか試した上で本契約に進むようにします。
また、マンション型光回線の月額料金は4,000〜6,000円程度(税込)が中心で、ホームルーターの4,840〜5,400円程度(税込)と大差ありません。実質月額で比較するとマンション型光回線の方が安くなるケースもあるため、集合住宅にお住まいの方は選択肢に入れた上で判断するのが安心です。
まとめ
光回線からホームルーターへの乗り換えは、手順と費用を整理した上で進めれば、ネットが使えない空白期間や予想外の出費を避けられます。鍵になるのは、ホームルーターを先に契約して8日間の試用期間で自宅の電波状況を確かめてから光回線を解約する順序です。
費用面では、解約側(違約金・工事費残債・撤去工事費)と契約側(事務手数料・端末代・月額料金)に分けて把握すると整理しやすくなります。キャッシュバックや月額割引を活用すれば、初期費用を実質的に下げられる場面が多くあります。申請期限があるため、契約時にカレンダー登録しておくことが大切です。
ただし、重いオンラインゲームを楽しむ方、大容量アップロードを日常的に行う方、家族4人以上で同時接続する家庭、固定電話番号を維持したい方は、光回線の継続も含めて比較するのが安心です。マンションにお住まいの方は、マンション型光回線と費用・速度の両面で比べた上で判断しましょう。
参考文献
- 総務省「携帯電話ポータルサイト|みなさまの疑問を解決(初期契約解除・違約金上限)」 https://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/ictseisaku/keitai_portal/gimonkaiketsu.html