法人向けポケット型WiFiの選び方|契約前に知るべき比較ポイント
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法人でポケット型Wi-Fiを導入すれば、外出先でも社内システムやクラウドサービスにアクセスできます。営業活動やイベント出展、リモートワークなど、さまざまな業務シーンで活用できる便利なツールです。
ただし、法人契約には個人契約とは異なるポイントがあります。
- 請求書払いや複数台契約に対応しているか
- 自社の利用用途に合ったデータ容量はどれくらいか
- WiMAXやクラウドSIMなど、どの回線タイプが適しているか
本記事では、法人向けポケット型Wi-Fiの選び方を詳しく解説します。回線タイプごとの特徴や料金相場、契約前の注意点まで網羅しているので、自社に最適なサービスを見つける参考にしてください。
この記事のポイント
- 法人契約なら請求書払い・複数台割引・専用サポートが利用可能
- WiMAX系・キャリア系・クラウドSIM系の3タイプから用途に合わせて選ぶ
- データ容量別の料金相場と活用シーン別の選び方を紹介
目次
法人向けポケット型Wi-Fiとは
法人向けポケット型Wi-Fiとは、企業や団体が業務用途で契約するモバイルルーターサービスのことです。個人向けサービスと基本的な通信機能は同じですが、法人契約ならではのメリットがあります。
外出先でノートパソコンやタブレットをインターネットに接続できるため、営業担当者の外回りや、展示会・イベントでの一時的なネット環境構築に重宝します。
法人契約と個人契約の違い
法人契約と個人契約では、支払い方法やサポート体制に大きな違いがあります。
| 項目 | 法人契約 | 個人契約 |
|---|---|---|
| 支払い方法 | 請求書払い・口座振替・クレジットカード | クレジットカードが中心 |
| 見積書発行 | 対応 | 非対応が多い |
| 複数台契約 | 割引あり(サービスによる) | 割引なし |
| サポート窓口 | 法人専用窓口あり | 一般窓口のみ |
| 契約名義 | 法人名義(代表者または担当者) | 個人名義 |
請求書払いに対応している点は、法人契約の大きなメリットです。社内稟議で見積書が必要な場合でも、事前に見積もりを取得できます。経費処理の負担を軽減できるでしょう。
複数台契約での割引も見逃せません。営業チーム全員分など、まとまった台数を導入する場合はコストメリットが大きくなります。割引率はサービスごとに異なるため、契約前に各社の公式サイトで確認してください。
法人専用のサポート窓口を設けているサービスも多くあります。一般の問い合わせ窓口より優先的に対応してもらえるケースがあり、業務への影響を最小限に抑えられます。
法人契約で使える3つの回線タイプ
法人向けポケット型Wi-Fiの回線は、大きく3つのタイプに分かれます。それぞれ特徴が異なるため、利用シーンに合わせて選びましょう。
| 回線タイプ | 特徴 | 向いている用途 |
|---|---|---|
| WiMAX系 | 高速通信・大容量(実質無制限) | オンライン会議、大容量データのやり取り |
| キャリア系 | 広いエリアカバー・安定性 | 地方出張が多い、山間部での利用 |
| クラウドSIM系 | 複数キャリアを自動切替・海外対応 | 全国各地への出張、海外出張 |
WiMAX系は、高速通信と大容量が特徴です。都市部を中心にエリアが整備されており、オンライン会議や大容量ファイルのアップロードにも対応できます。ただし、地下や建物内では電波が弱くなることがあります。
キャリア系は、大手携帯キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)の回線を使うタイプです。人口カバー率が高く、地方や山間部でも比較的安定して通信できます。
クラウドSIM系は、複数のキャリア回線を自動で切り替える仕組みです。その場所で最も電波状況の良い回線に接続するため、移動が多い業務に適しています。海外でもそのまま使えるサービスが多い点も特徴です。
法人向けポケット型Wi-Fiの選び方
法人向けポケット型Wi-Fiを選ぶ際は、データ容量・通信速度・支払い方法・契約形態の4つを軸に検討しましょう。
データ容量と通信速度で選ぶ
必要なデータ容量は、利用する業務内容によって大きく異なります。以下の目安を参考に、自社の利用シーンに合った容量を選んでください。
| 利用シーン | 必要なデータ容量の目安 |
|---|---|
| メール・チャット中心 | 月10GB程度 |
| キャッシュレス決済端末の通信 | 月10GB程度 |
| クラウドシステムの利用 | 月30〜50GB程度 |
| Web会議(1日1〜2時間) | 月50〜100GB程度 |
| Web会議が多い・動画視聴あり | 月100GB以上または無制限 |
データ容量別の料金相場は以下のとおりです。
- 月10〜30GB:月額2,000〜3,000円程度
- 月50GB:月額3,000〜4,000円程度
- 月100GB以上・無制限:月額4,000〜5,000円程度
オンライン会議を頻繁に行う場合は、100GB以上または無制限プランがおすすめです。Web会議は設定や参加人数によりますが、ビデオオンで1時間あたり約0.6〜2GB程度のデータを消費します。毎日のように会議があると月100GBでも足りなくなる可能性があります。
通信速度も重要なポイントです。Web会議やクラウドサービスを快適に使うには、下り20Mbps以上の実効速度が目安になります。公式サイトに記載されている「最大速度」は理論値であり、実際の速度は環境によって大きく変わります。口コミや実測レポートも参考にしましょう。
支払い方法と契約形態で選ぶ
法人契約では、支払い方法の柔軟性も重要な選定基準です。
確認すべき支払い方法は以下のとおりです。
- 請求書払い(銀行振込)に対応しているか
- 口座振替に対応しているか
- 複数台をまとめて請求できるか
社内の経理ルールに合った支払い方法が選べるかどうかを、契約前に必ず確認してください。
契約形態は、利用期間に応じて選びましょう。
| 契約形態 | 特徴 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 通常契約(1〜2年縛り) | 月額料金が安い傾向 | 1年以上の継続利用が確定している |
| 縛りなし契約 | 解約金なし、月額はやや高め | 利用期間が不確定、まずは試したい |
| 短期レンタル | 日単位・週単位で借りられる | イベント・展示会など一時利用 |
1か月以上の継続利用なら、通常の契約がコストパフォーマンスに優れます。一方、数日から数週間の一時利用なら、短期レンタルのほうが総額を抑えられるケースが多いでしょう。
法人向けポケット型Wi-Fiの活用シーン
法人向けポケット型Wi-Fiは、さまざまなビジネスシーンで活用できます。代表的な活用シーンを紹介します。
営業・外出先での業務利用
外回りの営業担当者にポケット型Wi-Fiを持たせれば、外出先でもスムーズに業務を進められます。
主な活用例を紹介します。
- 顧客先でのプレゼンテーション資料の表示
- 外出先からの社内システム・クラウドサービスへのアクセス
- 移動中のメール対応・チャット連絡
- VPN経由でのオンプレミス環境への接続
公衆Wi-Fiと異なり、自社専用の通信回線を使うため、セキュリティ面でも安心です。カフェや駅のフリーWi-Fiを業務利用するリスクを避けられます。
複数の営業拠点がある場合は、拠点ごとに数台ずつ配備しておくと便利です。外出が多い担当者に優先的に貸し出すなど、柔軟な運用ができます。
展示会・イベントでの一時利用
展示会やイベント会場では、一時的にインターネット環境が必要になるケースがあります。
主な活用例は以下のとおりです。
- 展示ブースでのデモンストレーション
- キャッシュレス決済端末の通信
- 来場者向けのアンケートシステム
- SNSでのリアルタイム発信
会場の有線LANやWi-Fiが提供されていても、回線が混雑して使いものにならないケースは珍しくありません。自前のポケット型Wi-Fiを持ち込めば、安定した通信環境を確保できます。
イベント期間が数日程度の場合は、短期レンタルサービスの活用を検討しましょう。日単位・週単位で借りられるサービスなら、必要な期間だけ利用できます。
法人向けポケット型Wi-Fiの注意点
法人向けポケット型Wi-Fiを導入する際は、いくつかの注意点があります。契約前に確認しておきましょう。
契約前に確認すべきポイント
初期契約解除(クーリングオフ相当)が適用されない場合がある
個人向けの通信サービスでは、電気通信事業法に基づく「初期契約解除制度」により、契約から8日以内であれば解約できます。しかし、法人契約ではこの制度が適用されないケースがあります。
契約前にエリア確認やお試し利用ができるサービスを選ぶと、導入後のミスマッチを防げます。一部のサービスでは、法人向けに無料トライアル期間を設けているものもあります。
対応エリアを事前に確認する
ポケット型Wi-Fiは、サービスによって対応エリアが異なります。特にWiMAX系は都市部に強い一方、地方や山間部ではエリア外になることがあります。
主な利用場所が対応エリアに含まれているか、各サービスの公式サイトでエリアマップを確認してください。営業先や出張先など、利用頻度の高い場所を中心にチェックしましょう。
契約期間と解約金を把握する
法人契約でも、一定期間の契約縛りがあるサービスが多くあります。契約期間中に解約すると、解約金(違約金)が発生します。
事業環境の変化で不要になる可能性がある場合は、縛りなしプランや短期契約が可能なサービスを選ぶのも一つの方法です。
セキュリティ対策を検討する
業務でポケット型Wi-Fiを使う場合、情報セキュリティへの配慮も必要です。端末の紛失・盗難対策として、パスワード設定やリモートロック機能の有無を確認しましょう。
VPN(仮想プライベートネットワーク)を併用すれば、通信内容の暗号化によりセキュリティを強化できます。機密性の高い情報を扱う業務では、VPNの導入を検討してください。
まとめ
法人向けポケット型Wi-Fiは、外出先での業務効率化や、イベント・展示会での一時的なネット環境構築に役立ちます。
法人契約なら、請求書払いや複数台契約割引、法人専用サポートなど、個人契約にはないメリットを活用できます。WiMAX系・キャリア系・クラウドSIM系の3タイプから、利用シーンに合った回線を選びましょう。
導入を検討する際は、データ容量・通信速度・支払い方法・契約期間の4点を軸に比較してください。対応エリアや解約条件も事前に確認しておくと、契約後のトラブルを防げます。
自社の利用目的や台数、利用期間を整理したうえで、複数のサービスを比較検討してみてください。
参考文献
- 総務省「電気通信サービスの消費者保護」 https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/d_syohi/shohi.htm