ポケット型Wi-FiのSIMカードとは?差し替え・格安SIM活用を解説
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ポケット型Wi-Fiを契約すると、端末の中に小さなカード(SIMカード)が入っています。このSIMカードは通信サービスの要となる部品ですが、実は差し替えることで別の通信会社のサービスを使えることをご存知でしょうか。
- SIMカードって何?交換できるの?
- 格安SIMを使えば通信費は安くなる?
- SIMフリーとSIMロックの違いは?
本記事では、ポケット型Wi-FiのSIMカードについて基礎から解説します。差し替えの手順から格安SIMの活用法、さらにクラウドSIMやeSIMといった新しい選択肢まで、あなたに合った通信手段を見つけるための情報をお伝えします。
この記事のポイント
- SIMカードはポケット型Wi-Fiで通信するための「身分証明書」のような役割を果たす
- SIMフリー端末なら好きな通信会社のSIMを選べて、通信費を節約できる可能性がある
- クラウドSIMやeSIMなど、物理SIMカード以外の新しい選択肢も登場している
目次
ポケット型Wi-FiのSIMカードとは
ポケット型Wi-Fiで通信するには、端末本体だけでなくSIMカードが必要です。ここでは、SIMカードの基礎知識とサイズの種類について解説します。
SIMカードの基礎知識
SIMカードとは、スマートフォンやポケット型Wi-Fiなどの通信機器に挿入する小さなICチップです。正式名称は「Subscriber Identity Module」で、日本語にすると「加入者識別モジュール」となります。
SIMカードには契約者を識別するための情報が記録されており、これがないと通信会社の回線に接続できません。いわば、ポケット型Wi-Fiで通信するための「身分証明書」のような役割を果たしています。
通信会社と契約すると、SIMカードが端末に挿入された状態で届くか、別途SIMカードを受け取って自分で挿入します。
SIMカードのサイズと種類
SIMカードには3つのサイズがあります。
| サイズ | 大きさ | 主な用途 |
|---|---|---|
| 標準SIM | 25mm×15mm | 古いガラケー、一部の古い端末 |
| microSIM | 15mm×12mm | 2010年代前半のスマホ・ルーター |
| nanoSIM | 12.3mm×8.8mm | 現在主流のスマホ・ルーター |
現在販売されているポケット型Wi-FiのほとんどはnanoSIM対応です。サイズを間違えると挿入できないため、別の通信会社のSIMに差し替える際は、端末が対応するSIMサイズを必ず確認しましょう。
なお、最近はマルチSIM(1枚のSIMを切り取って複数サイズに対応)として提供されることが多く、サイズ違いによるトラブルは減っています。
SIMフリーとSIMロックの違い
ポケット型Wi-Fiを別の通信会社で使うには、「SIMフリー」または「SIMロック解除済み」の状態が必要です。ここでは、両者の違いと確認方法を解説します。
SIMロック解除の確認方法
SIMロックとは、端末を販売した通信会社以外のSIMカードを使えなくする制限のことです。たとえば、ドコモで購入した端末にSIMロックがかかっていると、auやソフトバンクのSIMを挿しても通信できません。
SIMロックの有無は、以下の方法で確認できます。
- 端末の設定画面で確認(機種により異なる)
- 購入した通信会社のマイページで確認
- 他社のSIMを挿入して通信できるか試す
2021年10月以降に販売された端末は、総務省のガイドライン改正により原則SIMロックなしで販売されています。それ以前の端末でも、条件を満たせばWebや店舗でSIMロック解除が可能です。
SIMフリー端末のメリット
SIMフリー端末とは、最初からSIMロックがかかっていない端末のことです。どの通信会社のSIMでも挿入すれば使えます。
SIMフリー端末には次のメリットがあります。
- 通信会社を自由に選べる
- 契約更新のタイミングでより安いプランに乗り換えやすい
- 海外旅行時に現地SIMを挿して使える
- 端末を長く使い続けられる
家電量販店やネット通販で購入できるSIMフリーのモバイルルーターは、好きな通信会社のSIMを選んで使えるため、通信費を節約したい方に向いています。
格安SIMをポケット型Wi-Fiで使う方法
キャリア契約のポケット型Wi-Fiは月額4,000〜5,000円程度かかることがあります。格安SIMを使えば、月額1,000円台から利用できる場合もあります。ここでは、格安SIM活用のポイントを解説します。
格安SIMのメリットと注意点
格安SIM(MVNO)とは、ドコモ・au・ソフトバンクなどの大手キャリアから回線を借りて、安価にサービスを提供する通信会社のことです。
格安SIMを使うメリットは次のとおりです。
| メリット | 内容 |
|---|---|
| 月額料金が安い | 10GB〜20GBで月額1,500〜2,500円程度のプランが多い |
| 契約縛りが緩い | 違約金なし・いつでも解約可のプランも多い |
| プランの選択肢が多い | 小容量から大容量まで細かく選べる |
一方で、以下の注意点もあります。
| 注意点 | 内容 |
|---|---|
| 通信速度が遅くなることがある | 昼12時台や夜間は混雑して速度低下しやすい |
| 無制限プランが少ない | 大容量ユーザーには不向きな場合がある |
| サポートが限定的 | 店舗がなく、問い合わせはWebやチャット中心 |
| 端末は自分で用意 | セット販売がないことも多い |
格安SIMは、毎月のデータ使用量が予測できる方、通信速度にこだわりすぎない方に向いています。
APN設定の手順
格安SIMをポケット型Wi-Fiに挿入したら、APN設定が必要です。
APNとは「Access Point Name」の略で、インターネットへの接続先を指定する設定情報です。正しく設定しないと通信できません。
APN設定の基本的な流れは次のとおりです。
- ポケット型Wi-Fiの電源を切り、SIMカードを挿入する
- 電源を入れ、設定画面にアクセスする(PCやスマホのブラウザから接続)
- 契約した格安SIMの公式サイトでAPN情報を確認する
- 設定画面でAPN名・ユーザー名・パスワードなどを入力する
- 保存して端末を再起動する
APNの設定情報は、格安SIMの契約書類や公式サイトに記載されています。端末によっては、あらかじめ主要な格安SIMのAPN情報がプリセットされており、選択するだけで済む場合もあります。
SIMカード以外の選択肢
従来の物理SIMカード以外にも、通信手段には新しい選択肢が登場しています。クラウドSIMとeSIMについて解説します。
クラウドSIMとは
クラウドSIMとは、物理的なSIMカードを端末に挿入する代わりに、クラウドサーバー上でSIM情報を管理する技術です。
通常のSIMカードでは1つの通信会社の回線しか使えませんが、クラウドSIM対応端末ではドコモ・au・ソフトバンクの3回線を状況に応じて自動で切り替えられます。
クラウドSIMのメリットと注意点は次のとおりです。
| メリット | 注意点 |
|---|---|
| 複数キャリアの回線を使える | 通信速度は格安SIM並みのことが多い |
| 電波が弱い場所でも別回線で補える | 端末は専用機が必要 |
| SIMカードの物理的な差し替えが不要 | サービス終了リスクがある |
クラウドSIM対応のポケット型Wi-Fiは、ZEUS WiFiやMugen WiFiなどが提供しています。
eSIMの特徴と対応状況
eSIMとは「embedded SIM」の略で、端末に内蔵されたSIMのことです。物理的なSIMカードを挿入する代わりに、オンラインでSIM情報をダウンロードして開通します。
eSIMのメリットは次のとおりです。
- 契約から開通までオンラインで完結する
- SIMカードの到着を待たずに即日利用可能
- 物理SIMとeSIMの2回線を1台で使える端末もある
ただし、ポケット型Wi-FiのeSIM対応機種はまだ限られています。スマートフォンでは普及が進んでいますが、モバイルルーターは対応が遅れているのが現状です。
eSIMを検討する場合は、通信会社がeSIMに対応しているか、端末がeSIM対応機種かの両方を確認しましょう。
自分に合った選び方のポイント
ポケット型Wi-FiとSIMカードの組み合わせは、利用目的や重視するポイントによって最適解が異なります。以下の表を参考に、自分に合った選択肢を検討してみてください。
| タイプ | おすすめの選択肢 | 理由 |
|---|---|---|
| 料金を重視したい | SIMフリー端末+格安SIM | 月額1,000円台から利用でき、初期費用も抑えられる |
| 手軽に使いたい | キャリアのポケット型Wi-Fi | 契約すればすぐ使え、設定の手間が少ない |
| 速度を重視したい | キャリア回線のポケット型Wi-Fi | 大手キャリアの回線で安定した通信ができる |
| 複数エリアで使いたい | クラウドSIM対応端末 | 電波状況に応じて回線を自動切替できる |
| 海外でも使いたい | SIMフリー端末 | 渡航先で現地SIMを挿して使える |
選ぶ際の確認ポイントは次のとおりです。
- 月間のデータ使用量:10GB程度で足りるか、無制限が必要か
- 利用する場所:対応エリア内か、電波が届きにくい場所で使うか
- 設定の難易度:APN設定などを自分でできるか
- 端末の有無:すでに持っているか、新規購入が必要か
手持ちの端末がSIMロック解除済みであれば、格安SIMを契約して試してみるのもひとつの方法です。合わなければ解約して別のサービスに乗り換えることもできます。
まとめ
ポケット型Wi-FiのSIMカードは、端末と通信会社をつなぐ重要な部品です。SIMフリー端末や格安SIMを活用すれば、月々の通信費を節約できる可能性があります。
一方で、設定の手間や通信速度の面でキャリア契約に及ばない部分もあります。クラウドSIMやeSIMといった新しい選択肢も視野に入れながら、自分の利用スタイルに合った通信手段を選んでみてください。
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参考文献
- 総務省「SIMロック解除 手続きとルールが変わりました」。https://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/ictseisaku/keitai_portal/assets/pdf/kaijorule_r3_10.pdf