光回線を損なく解約する手順
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光回線の解約は、手順自体はそれほど難しくありません。 電話やWebで申し込めば、早ければ数日で手続きが完了します。
ただし、事前に確認しておかないと思わぬ出費につながるケースがあります。
- 違約金(契約解除料)が発生するタイミングだった
- 「実質無料」だった工事費の残債を一括請求された
- レンタル機器の返却を忘れて追加費用がかかった
本記事では、光回線の解約で発生する費用の種類から、手続きの具体的な流れ、損をしないタイミングの選び方まで解説します。
この記事のポイント
- 解約前に「解約・事業者変更・移転」の3択を確認すると、無駄な手間と費用を防げる
- 解約時の費用は最大4種類。事前に総額を把握してから手続きに進む
- 更新月の活用や乗り換え先の特典で、違約金の負担を減らせる
目次
光回線の解約で損しないために、まず確認すること
解約の手続きを始める前に、2つのことを確認しましょう。 「そもそも解約が最適な選択肢か」と「自分の契約先はどこか」です。
自分の契約先を確認する方法
光回線の解約窓口は、契約先によって異なります。 「NTTのフレッツ光だと思っていたら、実は光コラボだった」というケースは少なくありません。
光コラボとは、NTTの光回線をドコモ光やソフトバンク光などの事業者が借り受けて提供するサービスです。 この場合、解約の連絡先はNTTではなく光コラボ事業者になります。
契約先を確認するには、以下の方法があります。
| 確認方法 | 見るポイント |
|---|---|
| 開通のご案内(書類) | 契約先の事業者名・プラン名が記載されている |
| 毎月の請求書・明細 | 請求元の会社名で判断できる |
| クレジットカードの利用明細 | 引き落とし先の名称を確認する |
| 契約時のメール | 件名や差出人に事業者名が入っている |
書類が見つからない場合は、NTT東日本またはNTT西日本の問い合わせ窓口に電話すると、フレッツ光や光コラボの契約状況を確認してもらえます。 電話番号は各社の公式サイトをご確認ください。
解約・事業者変更・移転はどう違うか
光回線を「やめたい」「変えたい」と思ったとき、選択肢は3つあります。
| 手続き | 内容 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 解約 | 回線契約を終了する | ネット回線自体が不要になった場合 |
| 事業者変更 | 光コラボ同士で契約先を乗り換える | ドコモ光からソフトバンク光へ、など |
| 移転 | 同じ回線を引っ越し先でも使う | 転居先が提供エリア内の場合 |
事業者変更は、光コラボ同士であれば原則工事不要で乗り換えられる仕組みです。 解約と新規契約を別々に行うより、手間も費用も抑えられます。
引っ越しの場合は、移転手続きで同じ回線を使い続ける方が、新規の工事費を避けられることがあります。 まずは今の契約先に「移転できるか」を確認してみてください。
「料金が高いから他社に変えたい」という場合は、解約ではなく事業者変更や転用を検討しましょう。 転用とは、フレッツ光から光コラボへ切り替える手続きのことです。 なお、光コラボからフレッツ光への切り替えは転用ではなく「事業者変更」という手続きになります。
光回線の解約手順
契約先と手続きの種類が決まったら、実際の解約手順に進みます。 解約方法は大きく分けて電話とWebの2つです。
解約手続きの進め方(電話・Web)
光回線の解約は、電話またはWebマイページで受け付けています。 手続きの基本的な流れは共通しています。
- 契約先の解約窓口に連絡する(電話またはマイページ)
- 本人確認(契約者名・住所・電話番号など)を行う
- 解約日と撤去工事の要否を確認する
- レンタル機器の返却方法を案内される
- 解約完了の通知が届く
電話窓口に連絡する場合は、混雑しやすい月曜午前や月末を避けるとつながりやすくなります。 0570から始まるナビダイヤルは通話料が発生するため、公式サイトで一般電話番号(03・06など)が掲載されていないか確認しておきましょう。
Webマイページからの手続きは24時間対応しています。 ただし、事業者によってはWebで解約を受け付けておらず、電話のみの場合もあります。 マイページに解約メニューが見当たらない場合は、電話窓口に連絡してください。
なお、光回線とプロバイダを別々に契約している場合(フレッツ光+プロバイダの組み合わせなど)は、両方への解約連絡が必要です。 片方だけ解約すると、もう一方の月額料金が請求され続けることがあります。
解約時にかかる費用の全体像
光回線の解約では、最大4種類の費用が発生する可能性があります。 解約を決める前に、自分のケースでいくらかかるのか確認しておきましょう。
| 費用の種類 | 目安 | 発生条件 |
|---|---|---|
| 契約解除料(違約金) | 月額料金1か月分程度 | 更新月以外に解約した場合 |
| 工事費残債 | 0〜30,000円程度 | 工事費の分割払いが残っている場合 |
| 撤去工事費 | 0〜31,680円(税込)程度 | 事業者や物件条件による |
| 機器未返却費 | 数千〜数万円 | レンタル機器を返却しなかった場合 |
これらが重なると、合計で数万円の出費になることもあります。 以下でそれぞれの内容を詳しく見ていきます。
契約解除料(いわゆる違約金)
契約解除料は、契約期間の途中で解約した場合に発生する費用です。 多くの光回線は2年または3年の自動更新契約になっており、契約期間の満了月とその前後(更新月)以外に解約すると請求されます。
2022年7月1日の電気通信事業法改正以降に締結された契約では、違約金の上限は月額料金1か月分と定められています。 たとえば月額5,000円(税込)のプランなら、違約金も最大5,000円(税込)です。
ただし、2022年6月30日以前に契約した場合はこの上限が適用されません。 改正前の契約では、10,000〜20,000円程度の違約金が設定されていることがあります。
自分の契約がいつ締結されたものかは、契約書やマイページで確認できます。
工事費残債・撤去工事費・機器返却費
「実質無料」と案内されている工事費は、分割払いと毎月の割引を組み合わせた仕組みです。 契約期間を使い続ければ負担はゼロですが、途中で解約すると残りの分割払いが一括請求されます。
たとえば工事費26,400円(税込)を36回払いにした場合の残債目安は以下のとおりです。
| 利用期間 | 工事費残債の目安 |
|---|---|
| 12か月で解約 | 約17,600円(税込) |
| 24か月で解約 | 約8,800円(税込) |
| 36か月で解約 | 0円 |
工事費の残債がいくらあるかは、契約先のマイページや電話窓口で確認できます。
解約時には撤去工事が必要になる場合もあります。 たとえばauひかりのホームタイプでは、撤去工事費として31,680円(税込)がかかるケースがあります(auひかり ホーム10ギガ・5ギガ 標準プラン料金ページより)。 一方、フレッツ光やドコモ光などでは、撤去工事費が無料の場合がほとんどです。
解約後はレンタル機器の返却も必要です。 ONU(光回線終端装置)とは、光信号をLANケーブルで扱える電気信号に変換する装置です。 ホームゲートウェイとは、ルーター機能やひかり電話機能などを備えた通信機器のことです(機能構成は機種により異なります)。
返却対象の主な機器は以下です。
- ONU(光回線終端装置)
- ホームゲートウェイ
- Wi-Fiルーター(レンタルの場合)
返却期限は解約日から2週間〜1か月程度が多く、期限を過ぎると機器相当額を請求されることがあります。 返却先や期限は解約手続き時に案内されるため、必ずメモしておきましょう。
違約金を抑える3つの方法
解約時の費用をできるだけ抑えるには、3つのアプローチがあります。
- 更新月に合わせて解約する
- 違約金を負担してくれる事業者へ乗り換える
- 乗り換え先のキャッシュバックで補填する
順番に見ていきましょう。
更新月を確認して解約タイミングを合わせる
違約金を避けるもっとも確実な方法は、更新月に解約することです。
更新月とは、契約期間の満了に伴い、違約金なしで解約できる期間です。 多くの事業者では、契約満了月とその翌月・翌々月の3か月間が更新月に設定されています。
| 事業者 | 契約期間の目安 | 更新月の目安 |
|---|---|---|
| ドコモ光 | 2年 | 契約満了月・翌月・翌々月の3か月間 |
| ソフトバンク光 | 2年 | 契約満了月・翌月・翌々月の3か月間 |
| auひかり | 2年または3年 | 契約満了月・翌月・翌々月の3か月間 |
| NURO光 | 2年または3年 | 契約満了月を中心とした前後1か月程度 |
上記は一般的な目安です。契約時期やプランによって異なるため、必ずマイページまたは電話窓口で自分の更新月を確認してください。 解約を急がない場合は、更新月まで待つことで違約金を0円にできます。
乗り換え先の違約金負担特典とキャッシュバックの活用
「更新月まで待てない」「すぐに乗り換えたい」という場合は、乗り換え先が提供する違約金負担特典を利用する方法があります。 他社の解約にかかった費用を、乗り換え先が還元してくれる仕組みで、違約金・工事費残債・撤去工事費が対象に含まれるケースがあります。
ただし、以下の点に注意が必要です。
- 還元額には上限がある(事業者によって異なる)
- 申請手続きが必要で、期限内に行わないと受け取れない
- 一定期間の利用が条件になっている場合がある
乗り換え先のキャッシュバックで解約費用を実質的に相殺する方法も有効です。 受取条件(申請時期・利用期間など)を事前に確認し、取り逃しがないようにしましょう。 特典の詳細は各事業者の公式サイトで最新情報を確認してください。
解約前に知っておくべき注意点
解約手続きを進める前に、見落としがちな注意点を3つ確認しておきましょう。
解約月の料金と乗り換えの順番
ほとんどの光回線事業者では、解約月の月額料金は日割り計算されません。 月の初めに解約しても1か月分の料金が請求されます。 解約するなら月末に近いタイミングで手続きを完了させる方が、費用を無駄にせずに済みます。
他社回線に乗り換える場合、解約と開通の順番を誤るとインターネットが使えない空白期間が発生します。 空白期間を作らないための順番は以下のとおりです。
- 先に新回線の申し込みを行う
- 新回線の開通日が確定してから、旧回線の解約日を決める
- 新回線が開通した後に、旧回線を解約する
光コラボ同士の乗り換え(事業者変更)であれば、切り替え日に自動で旧回線が解約されるため、空白期間は基本的に発生しません。 独自回線(auひかり、NURO光など)への乗り換えは開通工事に1〜2か月かかることがあるため、早めの申し込みが重要です。
賃貸の場合は撤去工事の確認も必要
賃貸物件にお住まいの場合、退去時に光回線設備の撤去(原状回復)を求められることがあります。
撤去が必要かどうかは、物件の管理会社や大家さんに確認してください。 マンションの共用設備として光回線が導入されている場合は、個別の撤去は不要なことがほとんどです。
一方、戸建てタイプの回線を引き込んだ場合は、撤去工事が必要になることがあります。 退去日と撤去工事の日程が合わないとトラブルになるため、退去が決まったら早めに契約先と管理会社の両方に連絡することをおすすめします。
まとめ
光回線の解約は、事前の確認さえしておけば難しい手続きではありません。
まず、解約・事業者変更・移転のどれが自分に合っているかを判断してください。 乗り換えが目的なら、事業者変更の方が手間も費用も抑えられる場合があります。
解約を進める場合は、費用の総額を事前に把握することが大切です。 契約解除料・工事費残債・撤去工事費・機器返却費の4つを確認し、想定外の出費を防ぎましょう。
費用を抑えるには、更新月に合わせた解約や、乗り換え先の違約金負担特典の活用が有効です。 また、解約月の料金は日割りにならない事業者が多いため、月末に近いタイミングで手続きするのが合理的です。
解約の手続きを始める前に、以下のチェックリストで準備を確認してみてください。
| 確認項目 | 確認先 |
|---|---|
| 契約先の事業者名 | 請求書・マイページ・NTTへの問い合わせ |
| 解約か事業者変更か移転か | 乗り換え先のエリア確認・現契約先への相談 |
| 更新月 | マイページ・電話窓口 |
| 工事費残債 | マイページ・電話窓口 |
| 撤去工事の要否 | 契約先・管理会社への確認 |
| 返却が必要な機器 | 解約手続き時の案内 |
参考文献
- 総務省「電気通信事業消費者コーナー:消費者保護ルール」 https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/d_syohi/shohi.htm