光回線の接続方法を住まい別に解説
- #光回線
- #初心者
- #工事
光回線は開通工事が終わっても、すぐにインターネットが使えるわけではありません。
自分でONUとルーターを配線し、スマホやパソコンの設定を済ませて初めてネットにつながります。ただ、初めてだと迷いやすいポイントがいくつかあります。
- 届いた機器をどの順番でつなげばいいかわからない
- 戸建てとマンションで手順が違うのか判断できない
- 配線したのにネットにつながらない原因がわからない
本記事では、住まいのタイプ別に光回線の接続手順をステップで解説します。スマホ・パソコンのWi-Fi設定方法や、つながらないときの対処法もあわせて紹介します。
この記事のポイント
- ONU→ルーター→端末の順に配線すれば、戸建てもマンションも基本は同じ
- 集合住宅は建物の配線方式によって使う機器と速度の上限が変わる
- つながらないときは「ランプ確認→再起動→プロバイダ設定の確認」の3ステップで解決できることが多い
目次
光回線の接続に必要な機器を確認する
光回線でインターネットを使うには、最低でも2つの機器が必要です。1つは回線事業者から届く「ONU」、もう1つは自分で用意するか事業者からレンタルする「ルーター」です。
まずはそれぞれの役割を押さえておきましょう。
ONUとルーターの役割の違い
ONUとは、光ファイバーで届く光信号をパソコンやスマホが扱えるデジタル信号に変換する機器です。電話機くらいの大きさの白い箱であることが多く、開通工事のときに回線事業者が設置します。費用は月額料金に含まれているため、別途かかることはありません。
一方、ルーターとは、複数の機器をインターネットに同時接続するための司令塔のような機器です。Wi-Fi機能が付いた「Wi-Fiルーター」が主流で、スマホ・パソコン・タブレットなどをまとめて無線でつなげます。
ONUだけではインターネットに接続できる端末が1台に限られるうえ、Wi-Fiも使えません。家族や複数の端末で使うなら、ルーターが必須です。
なお、フレッツ光やドコモ光など光コラボの回線では、ONU・ルーター・電話機能が一体になったホームゲートウェイ(HGW)が届くことがあります。HGWがあれば別途ルーターを用意しなくてもWi-Fiが使える場合があります。ただしWi-Fi機能はオプション扱いの事業者もあるため、届いた機器の仕様を確認してください。
ルーターの選び方や購入とレンタルの比較については、光回線のルーターの選び方で詳しく解説しています。
戸建てと集合住宅で異なる終端装置
戸建ての場合、壁にある光コンセントからONUに接続する構成が基本です。機器構成はシンプルで迷うことは少ないでしょう。
一方、マンション・アパートなどの集合住宅では、建物の配線方式によって設置される機器が異なります。
| 配線方式 | 各部屋への配線 | 設置される機器 | 最大速度の目安 |
|---|---|---|---|
| 光配線方式 | 光ファイバー | ONU | 1Gbps以上 |
| LAN配線方式 | LANケーブル | なし(壁のLAN端子に直接接続) | 100Mbps |
| VDSL方式 | 電話線 | VDSLモデム | 100Mbps |
VDSL方式とは、建物の共用部まで光ファイバーが来ていても、各部屋までは電話線で接続する方式です。電話線の帯域の制限で最大100Mbpsが上限となり、1Gbps契約をしていても速度は100Mbps止まりになります。
自分の住まいがどの配線方式かは、壁の差込口の形状で判断できます。光コンセント(「光」と書かれた差込口)があれば光配線方式、LANの差込口があればLAN配線方式、電話用のモジュラージャックだけならVDSL方式の可能性が高いです。
戸建ての光回線接続手順
戸建ての場合、「光コンセント→ONU→ルーター→端末」の順番に配線するだけです。必要なケーブル類はONUに同梱されているか、ルーターの箱に付属していることがほとんどです。
作業時間は慣れていない方でも15〜20分程度が目安です。
光コンセントからONUをつなぐ
開通工事が完了すると、壁に光コンセントが設置されます。ここからONUまでを光ケーブルでつなぎます。
手順は次のとおりです。
- ONUに同梱されている光ケーブル(細い白や黄色のケーブル)を用意する
- 光ケーブルの一方の端を壁の光コンセントに差し込む
- もう一方の端をONUの「LINE」ポートに差し込む
- ONUの電源アダプターをコンセントに挿し、電源を入れる
光ケーブルは折り曲げると断線する恐れがあります。無理に曲げたり家具の下に挟んだりしないようにしましょう。
ONUの電源を入れると、前面のランプが順番に点灯します。ランプの名称や数は機種によって異なりますが、「電源」「光回線(DS/US)」「PPP(認証)」「UNI」に相当するランプが緑色に点灯すれば、ONUは正常に動作しています。詳細は各機種の取扱説明書を確認してください。
ONUとルーターをLANケーブルでつなぐ(WANポートに接続)
ONUの準備ができたら、ルーターとLANケーブルで接続します。
ここで注意したいのが、ルーター側のポートの選び方です。ルーターには「WAN(またはINTERNET)」と書かれたポートと、「LAN」と書かれたポートがあります。
ONUとルーターをつなぐのは、必ずWANポートです。WANポートは多くのルーターで色が分けられており、青色やグレーで区別されています。LANポートにつないでしまうとインターネットに接続できないため、ここは必ず確認してください。
手順は次のとおりです。
- LANケーブルの一方をONUの「UNI」または「LAN」ポートに差す
- もう一方をルーターの「WAN(INTERNET)」ポートに差す
- ルーターの電源を入れる
- 1〜2分待ち、ルーターのランプが安定するのを確認する
ルーターの電源が入ると、自動でインターネット接続の設定が始まる機種もあります。IPoE対応の光回線であれば、ケーブルを繋いで電源を入れるだけで自動的にインターネットにつながることが多いです。
有線でパソコンを使う場合は、ルーターのLANポートからパソコンへLANケーブルをもう1本つなぎます。
集合住宅の光回線接続手順
マンション・アパートの場合も基本の流れは「終端装置→ルーター→端末」です。ただし、建物の配線方式によって最初に接続する機器が異なります。
自分の住まいの配線方式がわからない場合は、管理会社や大家さんに確認するか、壁の差込口の形状を見て判断しましょう。
配線方式(光配線・LAN配線・VDSL)の確認方法
配線方式ごとの接続手順をまとめます。
光配線方式の場合は、戸建てとほぼ同じです。壁の光コンセントからONUに光ケーブルをつなぎ、ONUとルーターをLANケーブルで接続します。手順は前章の戸建てと同じため、そちらを参照してください。
LAN配線方式の場合は、壁にLAN端子があり、そこからルーターへ直接LANケーブルをつなぎます。ONUは不要です。
- 壁のLAN端子とルーターの「WAN(INTERNET)」ポートをLANケーブルでつなぐ
- ルーターの電源を入れる
LAN配線方式では、壁のLAN端子がONUの代わりを果たしています。シンプルな構成で、配線の手間は最も少ないです。
VDSL方式の場合は、壁のモジュラージャック(電話線の差込口)からVDSLモデムへ電話線で接続し、VDSLモデムとルーターをLANケーブルでつなぎます。
- 壁のモジュラージャックとVDSLモデムを電話線(モジュラーケーブル)でつなぐ
- VDSLモデムの電源を入れる
- VDSLモデムの「LAN」ポートとルーターの「WAN(INTERNET)」ポートをLANケーブルでつなぐ
- ルーターの電源を入れる
VDSL方式では最大速度が100Mbpsに制限されます。「1Gbps契約なのに速度が出ない」という場合は、建物がVDSL方式である可能性が高いです。光配線方式への切り替えは建物全体の工事が必要なため、個人では対応できません。管理組合やオーナーに相談してみましょう。
スマホ・パソコンをWi-Fiにつなぐ手順
ルーターの配線が終わったら、スマホやパソコンをWi-Fiに接続します。接続に必要な情報は、ルーター本体の底面や側面に貼られたシールに記載されているSSID(ネットワーク名)とパスワード(暗号化キー)の2つです。
シールが見当たらない場合は、ルーターの取扱説明書や設定カードを確認してください。
iPhone / Androidのつなぎ方
iPhoneでつなぐ場合は次の手順です。
- 「設定」アプリを開く
- 「Wi-Fi」をタップしてオンにする
- 表示されるネットワーク一覧から、ルーターのSSIDを選ぶ
- パスワードを入力して「接続」をタップ
- SSIDの横にチェックマークが表示されれば完了
Androidでつなぐ場合は次の手順です。
- 「設定」を開く
- 「ネットワークとインターネット」→「Wi-Fi」をタップ
- Wi-Fiをオンにして、表示されるネットワーク一覧からSSIDを選ぶ
- パスワードを入力して「接続」をタップ
- 「接続済み」と表示されれば完了
どちらの場合も、SSIDが2つ表示されることがあります。末尾に「-5G」「-A」と付いているのは5GHz帯、「-2G」「-G」と付いているのは2.4GHz帯です。
5GHz帯は速度が速い反面、壁や床を挟むと電波が弱くなります。ルーターと同じ部屋で使うなら5GHz帯、別の部屋で使うなら2.4GHz帯を選ぶと安定しやすいです。
WindowsパソコンとMacのつなぎ方
Windowsでつなぐ場合は次の手順です。
- 画面右下のタスクバーにあるWi-Fiアイコンをクリック
- 接続可能なネットワーク一覧が表示される
- ルーターのSSIDを選んで「接続」をクリック
- パスワードを入力して「次へ」をクリック
- 「接続済み」と表示されれば完了
Macでつなぐ場合は次の手順です。
- 画面右上のメニューバーにあるWi-Fiアイコンをクリック
- ネットワーク一覧からルーターのSSIDを選ぶ
- パスワードを入力して「接続」をクリック
- Wi-Fiアイコンが白く点灯すれば完了
有線LANで接続する場合は、ルーターのLANポートとパソコンをLANケーブルで直接つなぎます。Wi-Fiの設定は不要で、ケーブルを差すだけで自動的にインターネットに接続されます。速度や安定性を重視するなら有線接続がおすすめです。
接続できない・遅いときの対処法
手順どおりに配線したのにインターネットにつながらない場合や、速度が極端に遅い場合の原因と対処法を解説します。
多くのケースは、次の3つのステップで解決できます。
ランプの状態を確認する
最初に確認するのはONUとルーターのランプです。ランプの状態で、問題の原因がどこにあるかを切り分けられます。
ONUのランプを以下の表で確認します。
| ランプ名(目安) | 正常時 | 異常時の意味 |
|---|---|---|
| 電源 | 緑点灯 | 電源が入っていない |
| 光回線(DS/US) | 緑点灯 | 光ファイバーの接続不良 |
| PPP(認証) | 緑点灯 | 回線事業者との認証ができていない |
| UNI | 緑点灯または点滅 | ルーターとの接続不良 |
※ランプの名称・数・配置は機種によって異なります。正確なランプの意味は、ONUに付属の取扱説明書またはメーカーの公式サイトを確認してください。
ランプが消灯や赤点灯している場合は、まず機器の再起動を試します。
再起動の手順は次のとおりです。
- パソコンやスマホのWi-Fiをオフにする
- ルーターの電源を抜く
- ONUの電源を抜く
- 10秒以上待つ
- ONUの電源を入れ、ランプが安定するまで1〜2分待つ
- ルーターの電源を入れ、ランプが安定するまで1〜2分待つ
- スマホやパソコンのWi-Fiをオンにして接続を試す
再起動は「ONU→ルーター→端末」の順番で電源を入れることが大切です。逆の順番で入れると、正しく認証できない場合があります。
再起動しても改善しない場合は、回線事業者のサポート窓口に連絡してください。
プロバイダ設定とケーブル規格を確認する
ルーターとONUの配線が正しいのにインターネットにつながらない場合、プロバイダの接続設定が未完了の可能性があります。
IPoEとは、IPv6を利用した接続方式で、対応ルーターとプロバイダの両方がIPoEに対応していれば、ケーブルをつないで電源を入れるだけで自動的にインターネットに接続できることが多いです。多くの光コラボではIPoEが標準提供されていますが、プロバイダへの申し込みが別途必要な場合もあります。IPoEは夜間の混雑時間帯でも速度が落ちにくいのが特徴です。
一方、PPPoEとは、ルーターにプロバイダから届いたIDとパスワードを手動で入力して認証する接続方式です。設定画面は、ブラウザで「192.168.1.1」や「192.168.0.1」にアクセスすると開けます(ルーターの機種によって異なります)。
| 接続方式 | 設定の手間 | 特徴 |
|---|---|---|
| IPoE(IPv6) | 対応ルーター+プロバイダがIPoE提供なら自動設定 | 夜の混雑時間帯でも速度が落ちにくい |
| PPPoE(IPv4) | 手動でIDとパスワードを入力 | 混雑時に速度低下しやすい |
注意点として、事業者によっては市販ルーターではIPoEが利用できない場合があります。市販ルーターを使っていてつながらない場合は、利用する回線事業者の対応状況を公式サイトで確認しましょう。
プロバイダのIDとパスワードは、契約時に届く書類(開通案内や会員証)に記載されています。紛失した場合はプロバイダに再発行を依頼してください。
配線もプロバイダ設定も正しいのに速度が遅い場合は、LANケーブルの規格が原因かもしれません。
LANケーブルにはカテゴリ(CAT)という規格があり、対応する最大速度が異なります。古いケーブルを使っていると、回線の速度を活かしきれません。
| カテゴリ | 最大速度 | 用途の目安 |
|---|---|---|
| CAT5 | 100Mbps | 速度不足。買い替え推奨 |
| CAT5e | 1Gbps | 一般的な光回線に対応 |
| CAT6 | 1Gbps(※) | CAT5eより安定。おすすめ |
| CAT6A | 10Gbps | 10ギガ回線に対応 |
※CAT6は規格上10Gbpsに対応しますが、伝送距離が55m以内に限られます。一般家庭の配線距離(数m〜十数m程度)では1Gbps超の光回線でも安定して使用できます。10ギガ回線では伝送距離の制限なく10Gbpsに対応するCAT6Aの使用を推奨します。
たとえば1Gbps契約の光回線でCAT5のケーブルを使っていると、有線接続でも最大100Mbpsしか出ません。ケーブルのカテゴリはケーブル本体に「CAT5e」「CAT6」などと印字されています。
確認して古い規格であれば、CAT5e以上(できればCAT6)のケーブルに交換しましょう。ケーブルは家電量販店やネット通販で数百円から購入できます。
まとめ
光回線の接続は、機器の役割と配線の順番を理解すれば初めてでも30分以内に完了できます。
戸建ては「光コンセント→ONU→ルーター」の3ステップ、集合住宅は配線方式に応じて最初に接続する機器が変わりますが、ルーターから先の手順は共通です。
つながらないときは、まずランプの確認と再起動を試してください。それでも解決しない場合はプロバイダ設定やLANケーブルの規格を見直すことで、多くのトラブルは自力で解決できます。
配線方式がVDSLで速度に限界がある場合や、ルーターの選定に迷う場合は、自分の住まいと使い方に合った回線・機器を見つけることが大切です。