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Bluetooth製品を使う際の注意点|意外と知らない落とし穴!

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初めてスマートフォンを買った時の喜びと興奮、そして緊張感。これは一生忘れられないものかもしれません。
同時に、スマホはその人の今後の生活を劇的に変化させる力を持っています。
人生初のスマホを手に取った時の緊張感は、恐らくそこから由来するのでしょう。
では具体的に、どのような変化がもたらされるのでしょうか。
ひとことで言えば、「スマホがいろいろなものとつながる」ということです。
そしてそれを可能にしているもののひとつが、Bluetoothです。
100年後、通信機器に関する歴史書が出版されるとしたら、そこにBluetoothについての項目が載るのは確実でしょう。
この通信規格は、現代人の暮らしを大きく変えたと言っても過言ではありません。
ですが一方で、様々な問題も発生しているようです。
この記事では、Bluetooth接続機器にまつわる注意点に触れつつ、国内クラウドファンディングから注目のガジェットを紹介していきます。
Bluetoothと電波法
まずは、Bluetoothとはきってもきれない電波法について簡単にふれていきます。
Bluetooth製品は「無線機器」
Bluetoothによる接続で、様々な製品の「無線化」が可能になると同時に、とある法律が一般ユーザーの間でも注目されるようになってきました。
それは、電波法第4条です。この条項には「免許を要しない無線局」に関することが書かれています。
Bluetooth機器は、言い換えれば「無線機器」です。無線を利用する以上は免許が必要ですが、その機器が規定以下の出力しか発していない場合は免許取得を省くことができます。
しかしその条件として、機器が総務省の認可を得ていなければなりません。それが「技適マーク」です。
iPhone向けのBluetooth機器として大手オンラインショッピングサイトで売られていたものが、じつは技適マーク未取得だったということもありました。これは当然ながら、電波法に接触します。
オフラインでチャットができるガジェットも
「iPhone向けBluetooth機器」というものをWeb上で購入する時は注意が必要です。
海外クラウドファンディングで、こんなものもありました。スマホとBluetoothで接続するガジェットで、オフライン状況下でも同じ製品を持つユーザーとチャットができるという機能を有しています。
それも短距離ではなく、何十kmも先にいる人とのやり取りです。
短距離通信規格であるBluetoothだけで、このようなことはもちろんできません。
ではどういう仕組かというと、その製品はスマホとBluetoothでつながると同時に独自の周波数を使って送受信を行っているのです。
BluetoothがスマホをFM無線機にもしてしまうという一例ですが、日本で使えば検挙の対象になってしまいます。
電波法遵守のスマホ用トランシーバー
一方、国内クラウドファンディング『Makuake』にこんな製品もあります。
韓国の企業が開発した『MK3』というトランシーバーです。
これもスマホとBluetoothで接続します。かつて韓国軍で通信機器を取り扱っていた人が設計したそうです。

あくまでもオンライン状況下での使用を前提としているため、MK3を使った通信は通常のやり取りと一切変わりません。このあたり、日本の通信事情を当初から考慮しているようです。
もちろん、そうでなければMakuakeの審査を通らないはずで、日本のWebサービス運営者は「無線機器と法律」に関して慎重な態度を示しているということが伺えます。
ちなみにMK3は、Makuakeで目標金額の1000%を越える投資を集めました。
自撮りグッズにも要注意
もうひとつ、Makuake発の製品を例に挙げたいと思います。
『Fingerball』はスマホの背面に貼るガジェットです。
これは指で挟むためのグリップ、スタンド、そして自撮り用シャッターにもなるという機能を持っています。Bluetoothを利用した無線シャッターです。

さて、ここでもBluetoothが出てきます。用途はあくまでもスマホの自撮りで、だれかと交信するわけではないから認証などいらないのでは……というのは大きな間違いです。
こうしたサイズの小さい製品も、Bluetoothが搭載されている限り総務省に掛け合う必要があります。

赤線はMakuakeの許可を得て、筆者が付け足しました。(技適認証済み)という記載は、すでに無線機器としての総務省の認可を得ているということです。
責任感のある業者は、こうしたことを踏まえて製品を市場流通させます。
ガラケーから初めてスマホに乗り換えるという方にとって、Bluetooth機器は「目新しいもの」に映るかもしれません。
まとめ
Bluetoothは、スマホをより面白いものにしてくれます。先述のようにワイヤレスで音楽を聴くこともできますし、他にもあらゆる機能を有した製品が市場に流通しています。
ですが、ここではしゃぎ過ぎてしまうのも考えものです。
技適マークの取得を一切考慮しない悪質な業者は、残念ながら少なくない数存在します。
たとえば上記のFingerballも、今後安価な類似品が登場するかもしれません。
Fingerballの販売予定価格は2,180円です。たとえばこの類似品が、ショッピングサイトで1,000円ほどで売られていたとします。
しかしこちらは日本の技適認証どころか、アメリカやEUの通信規格にも適合していません。
この時点で、ユーザーに法律無視を強いる粗悪品と判断できます。額面で見る2倍の値段差は大きく感じますが、その中身は金と黄鉄鉱にも似た歴然とした差があります。
野菜を買う時に産地を確認するように、Bluetooth機器を購入する際にもユーザーの「ちょっとした注意」が求められます。
参考:Makuake
公開日時 : 2018年10月28日

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