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電力自由化の仕組みとは?新電力会社や料金プランの選び方も紹介!


新聞やニュースでは、電力自由化が話題になることも少なくありません。
電力の自由化にともない、様々な業種が電気小売事業者として参入しています。このような電気小売事業者は、新電力と呼ばれています。
しかし、電力の自由化によって電力会社を選べるようになったことは把握していても、仕組みや新電力まで理解している方はそれほど多くないのではないでしょうか。
この記事では、電力自由化の仕組みについてわかりやすく解説していきます。
おすすめの新電力や申し込み手順もあわせて解説しているので、これから電力会社の切り替えを検討している方はぜひ参考にしてください。
目次
どのエリアも「基本料金」は0円で、電力量料金も1段階でシンプルでわかりやすい!乗り換えも簡単!
最低契約期間や違約金もかからないので、突然の引っ越しや万が一の解約時にも安心です。
まずは、Looopでんきの公式サイトで今の電気料金からどのくらいお得になるのか、料金シミュレーションをチェックしてみましょう!
電力の自由化とは

私たちの日常生活において電気は必要不可欠です。
電力会社を選べるようになったということは、消費者の選択肢が増えたともいえます。
しかし、電力会社は数が多いため、サービス内容や料金などを考慮して選ぶことが大切です。
電力会社を選ぶ前に、まずは電力の自由化について理解を深めておきましょう。
ここでは、電力自由化の仕組みやそれによって変化したことについて解説していきます。
電力自由化の仕組み
これまでは東京電力や関西電力といった各エリアの電力会社が、政府の認可を受けた上で電力を独占的に販売していました。
しかし、電力の自由化にともなって送配電線網の利用が緩和されたため、様々な業種による発電と小売りが可能になりました。
電力を乗り換えても送配電線網はこれまでと同じものを利用しているので、電気の質は変わりません。
電力自由化で変化したこと
これまでは、電力会社と言えば東京電力や関西電力が一般的でした。
しかし、電力の自由化によって様々な業種が電気小売事業に参入しています。
たとえば、電気通信事業を手がけるKDDIや石油製品の販売などを手掛けるENEOSです。
このような電気小売事業者は「新電力」と呼ばれており、現在は1,000社以上に及んでいます。
電力の自由化は新電力の相次ぐ参入だけでなく、私たちの生活に主に次のような変化をもたらしています。
消費者が電力会社を選べる
電力の自由化によって大きく変化したのは、各家庭が契約する電力会社を選べるようになったことです。
これまでも様々な業種が電気小売事業に参入していたものの、各家庭では東京電力や関西電力といった各エリアの電力会社が政府の認可を受けた上で電力を独占的に販売していました。
そのため、消費者は居住エリアの電力会社としか契約できませんでした。
電力自由化は段階的に拡大し、2016年4月1日からは家庭を含むすべての消費者が対象となっています。
これにともなって、消費者は各エリアの電力会社に固執することなく自由に選べるようになりました。
電気料金の引き下げ
新電力に切り替えると、毎月の電気代が引き下げられる可能性が高くなりました。
なぜなら、新電力は大規模な設備投資が不要だからです。ほかにも、人件費や管理費といったコストカットの実現や他社との価格競争なども理由の1つです。
新電力の業種は幅広く、独自の商品やサービスとの「セット契約」で割引が受けられるケースも多いです。
新電力では、多様化したライフスタイルにあわせた料金プランの種類も多いため、消費者の選択肢も豊富です。
また、新電力はメインの事業が多種多様です。そのため、大きな利益を電気小売事業だけに頼らないことから、電気料金の引き下げを実現できています。
再生可能エネルギーへの期待
電力の自由化によって、水力や風力といった再生可能エネルギーの普及が期待されています。
2011年3月に発生した東日本大震災を機に、原子力発電の危険性が浮き彫りになりました。
その影響によって原子力発電は激減したため、代わりになる再生可能エネルギーに注目が集まりました。
再生可能エネルギーはCO2の排出量が少なく、将来的に期待されている国産エネルギーの1つです。
再生可能エネルギーを中心に発電している新電力と契約すれば、環境問題の改善が期待できます。
電力自由化までの経緯
家庭を含むすべての消費者を対象とした電力の自由化は、2016年4月1日にスタートしました。
これにより、各社のサービスや料金プラン、ライフスタイルなどを考慮して自由に電力会社を選べるようになりました。
きっかけは、1995年の電気事業法改正です。それまでの電力会社による電気の購入元は、他社や卸電力事業者に限定されていました。
しかし、法改正によって独立系発電事業者の参入が認められ、電力卸自由化がスタートしました。
1999年に再度電気事業法が改正され、卸だけではなく小売りにまで拡大しています。
この時点では、2,000kW超といった特別高圧区分だけで、大規模な工場や商業施設が対象でした。
その後、2004年4月に500kW以上の中規模な工場や施設、2005年4月には50kW~500kW未満の小規模な工場などが段階的に対象になりました。
2016年4月1日からは、各家庭や小規模な商店といったすべての消費者まで拡大したという経緯があります。
電力自由化で選べる電力会社と電気料金プラン数

これまでは、家庭で契約する電力会社は選べませんでした。
現在は電力の自由化にともない、数多くの電力会社から選ぶことが可能です。
しかし、選べるのは電力会社だけではありません。ここでは、電力の自由化によって選べることや新電力の料金プラン数について解説していきます。
電力自由化で選べること
家庭を含むすべての消費者まで電力の自由化が拡大され、数多くの業種が新電力として参入しています。
電力の自由化によって変化したことは、新電力の参入だけではありません。
私たちは、現在1,000を超える新電力の中から電力会社や料金プラン、発電方法までも選ぶことが可能になりました。
電力会社
新電力と呼ばれる電気小売事業者の業種は様々で、独自のサービスや割引が受けられるケースが多いです。
代表的な独自のサービスや割引は次の通りです。
- ポイントの付与
- ガソリンの割引
- ガス機器や家電の割引
- 駆けつけサービス など
普段の生活で利用頻度の多いサービスの新電力と契約すれば、ポイントなどを効率的に貯めることが可能です。>
電力会社によっては、次のようなサービスとのセット契約で割引が受けられる場合もあります。
- インターネット
- ガス
- 水道
- スマホ
- ケーブルテレビ
- 固定電話 など
他サービスとセット契約すれば、料金の支払先を一本化できるといったメリットもあります。
また、最近では「電気の地産地消」という言葉も登場しています。
これは、地域で発電された電気をその地域で消費し、送電ロスや環境負荷の低減に貢献するというものです。
電気の地産地消は、環境問題に取り組む手段の一つになることに加えて、地域経済の循環が期待されています。
料金プラン
各新電力会社では、様々な料金プランを用意しています。
たとえば、自宅にいる時間が長い夜間の電気代を低く設定、特定の季節の電気代を低く設定などといったケースです。
消費者は、豊富な料金プランの中から、ライフスタイルにあわせて料金プランを選べます。
最適な料金プランを選べば、電気代の節約も期待できます。
発電方法
これまでは電力会社を選べなかったため、たとえ環境に配慮した発電方法でない場合でも、各エリアの電力会社と契約するしかありませんでした。
しかし、最近では水力や風力といった「再生可能エネルギー」による発電を行っている新電力もあります。
このように電力の自由化によって、消費者は発電方法も考慮して電力会社を選べるようになりました。
新電力の料金プラン数
料金プラン数は新電力によって様々です。
新電力会社の中には、わかりやすくシンプルな1種類だけを用意している場合もあれば、ライフスタイルにあわせて複数用意している場合もあります。
代表的な新電力の料金プラン数は次の通りです。
事業者名 | 料金プラン数 |
---|---|
auでんき | 1プラン |
Looopでんき | 4プラン |
ソフトバンクのおうちでんき | 3プラン |
ENEOSでんき | 1〜2プラン(エリアによる) |
auでんきの料金プランは1種類で、切り替え後も電気代は変わりません。代わりに、電気代に応じてPontaポイントが還元される仕組みです。
中でも、Looopでんきは4種類の料金プランを用意しているため、自分のライフスタイルに合わせたプランを選ぶことができます。
乗り換えにおすすめの新電力会社

新電力の中には特定エリアに限定して電力を供給しているケースもあります。
ここでは、全国を網羅したおすすめの新電力を2社紹介していきます。
auでんき

KDDIが提供するauでんきは、電力自由化のスタート時に参入しています。
全国すべてのエリアに対応しており、auユーザーに関わらず申し込みが可能です。
電気代自体は、各エリアの大手電力会社と変わりませが、電気代に応じて段階的にPontaポイントが還元されます。
- 5,000円未満:1%
- 5,000円以上8,000円未満:3%
- 8,000円以上:5%
たとえば、毎月の電気代が13,000円の場合、毎月650ポイント、年間で7,800ポイントが還元される計算です。
料金プランは1種類で、エリアによって基本料金や電力量料金が異なります。
関東エリアの場合の料金は次の通りです。
【基本料金】
契約アンペア数 | 10A | 30A | 50A |
---|---|---|---|
料金 | 286円 | 858円 | 1,430円 |
【電力量料金】
電力消費量 | ~120kWh | 120kWh超~300kWh | 300kWh超 |
---|---|---|---|
1kWhあたりの料金 | 19.87円 | 26.47円 | 30.56円 |
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出典:auでんき
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総務省の調べによると、2人以上の世帯の冬シーズンの電気代は平均13,595円となっています。
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Looopでんき
出典:Looopでんき
Looopでんきが設立されたきっかけは、2011年3月に発生した東日本大震災です。
被災地に太陽光発電を設置するボランティアを通じ、国内の再生エネルギーの普及を目指しています。
Looopでんきは全国すべてのエリアに対応しており、最大の特徴は基本料金が0円のシンプルな料金プランを用意していることです。
そのため、契約者は実際に使った電気代だけを支払う形となっています。
家庭向けのプランは次の4種類で、ライフスタイルにあわせて選べます。
- おうちプラン
- ビジネスプラン
- 再エネどんどん割
- スマートタイムプラン
エリアによって基本料金や電力量料金が異なりますが、関東エリアの場合の料金は次の通りです。
【基本料金】
契約アンペア数 10A 30A 50A 料金 0円 0円 0円
【電力量料金】
電力消費量 ~120kWh 120kWh超~300kWh 300kWh超 1kWhあたりの料金 26.4円 26.4円 26.4円
新電力に切り替える際の申し込み手順
これから新電力への切り替えを検討している場合、スムーズに供給をスタートするためにも申し込み手順を確認しておくことが大切です。
ここでは、新電力を切り替える際の申し込み手順について解説していきます。
- 事前準備
- 新電力への申し込み
- スマートメーターの設置
- 切り替え完了
1.事前準備
新電力を切り替える場合、Webで手続きできるケースも増えています。申し込み前には、まず検針票を準備しておきましょう。
なぜなら、検針票には電力会社への申し込みに必要な次のような情報が記載されているからです。
- 契約者名義
- お客様番号(契約番号)
- 供給地点特定番号
検針票は毎月自宅に届きますが、紛失している場合は現在契約中の電力会社に問い合わせてみましょう。
また、ガスやインターネットといった他サービスとのセット契約を検討している場合は、各サービスの利用状況などがわかる書類の準備も必要です。
2.新電力への申し込み
新電力は1,000以上存在しますが、すべてのエリアが対象だとは限りません。
まずは数多くの新電力の中からエリアに対応した新電力を選び、サービス内容や料金プランを検討しましょう。
料金やサービス内容は新電力によって異なるため、新電力を選ぶ際には複数社を比較して検討するとよいです。
新電力の中には、ガスやインターネットとのセット割があるケースもあるので、忘れないようにチェックしましょう。
料金プラン選びに悩む場合は、各社の公式サイトのシミュレーションを試すのも手段の1つです。
新電力の多くは、Webや郵送で手続きできるケースがほとんどです。Webでの契約の場合、公式サイトにアクセスして画面の案内に従って手続きを進めていきましょう。
申し込み完了後は、新電力からメールや電話で電気の供給開始日が通知されます。その後は、現在契約中の電力会社の解約手続きに移ります。
3.スマートメーターの設置
新電力に切り替える場合、スマートメーターが必要不可欠です。
見分ける方法は、従来型は数値がアナログ表示なのに対し、スマートメーターはデジタル表示という点です。
数値の表示を見れば、現在設置してあるものが従来型かスマートメーターかを確認できます。
従来型のメーターが設置されている場合は、スマートメーターに交換しなければなりません。
交換が必要なケースでは、申し込みした新電力と工事日を調整します。
スマートメーターの交換や設置には、工事費はかからず立ち会いは不要です。
4.切り替え完了
スマートメーターの設置が完了すると、あらかじめ通知された供給開始日をもって電力が切り替えられます。
>電力の切り替えまでには、2週間〜2ヶ月程度の期間がかかるのが一般的です。
大型連休を挟む場合や申し込みが殺到した場合には、切り替えまでの期間が長くなる可能性も十分にあります。
そのため、新電力への切り替えを検討した際には、できるだけ早く申し込むようにしましょう。
電力自由化についてのよくある質問
新電力への切り替えを検討している方の中には、品質や供給に不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
ここでは、電力自由化についてのQ&Aについて解説していきます。
Q.賃貸住宅でも新電力に切り替えられますか?
現在の住まいが賃貸住宅の場合でも、新電力への切り替えは可能です。ただし、現在契約中の電力会社と契約者名義が本人の場合に限られます。
従来型のメーターが設置されている場合はスマートメーターへの交換が必要ですが、メーター自体は電力会社の持ち物なので賃貸住宅でも問題なく切り替えできます。
しかし、建物が高圧一括受電契約中の場合は、個別に新電力に切り替えることはできません。
Q.電気の供給が不安定にはなりませんか?
新電力に切り替えた場合、停電の増加や電気の供給が不安定になることはありません。
なぜなら、新電力への切り替え後も電気を供給するための送電線や設備は、これまで通り各エリアにある大手電力会社が担うからです。
また、新電力によって品質が変わるということはありません。
万が一発電量の不足が生じた場合でも、各エリアの電力会社が補う仕組みとなっているので安心です。
Q.電力会社が倒産した場合はどうなりますか?
何かしらの理由で新電力の運営会社が倒産してしまっても、すぐに電力の供給がストップすることはありません。
新電力は、電気小売事業者として国の審査を受けた上で登録されています。
倒産や撤退した場合は、東京電力や関西電力といった各エリアにある大手電力会社が電気を供給するように義務づけられています。
万が一このような事態に陥ったときには、経過措置として各エリアにある大手電力会社の一般的な料金プランで利用できます。
Q.トラブルが起きた際の問い合わせ先は?
停電や漏電といった電気のトラブルが生じた場合、まずは切り替え先の電力会社に問い合わせましょう。
新電力によって問い合わせ方法などのサポート体制は異なるため、あらかじめ確認しておくことが大切です。
地震が落雷、台風といった突発的な自然災害によってトラブルが生じたときには、どの電力会社も一般送電事業者が送配電を管理しているので復旧までの対応に差はありません。
電力自由化の仕組みを理解して新電力に切り替えよう
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新電力は電気小売事業以外にメインの事業を手掛けているケースがほとんどですが、電気の品質自体には何ら問題はありません。
消費者は、各社のサービス内容や料金だけでなく発電方法からも電力会社選ぶことが可能です。日本では、CO2を含む温室効果ガスの排出量を2050年までに80%削減することを目標に掲げています。
太陽光発電や水力といった再生可能エネルギーで発電された電気を選ぶということは、環境貢献活動の一環だといえます。
これから新電力への切り替えを検討している方は、電力の発電方法にも注目してみてはいかがでしょうか。
▼以下の記事では、世帯別・エリア別で電気代を比較しています。
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公開日時 : 2021年01月07日

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