通信業界で話題のLiFiとはどんな技術なのか・実用化についても解説

Wi-Fiにとって代わるとも噂されているLi-Fiとはどのような技術なのだろうか。Li-Fiの特徴から使用されることで社会にどのような影響を与えるのかを含めて徹底仮説します。情報化社会である現代の大きなインフラになり得るLi-Fiの技術について今から触れておきましょう。
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Li-Fiという言葉を聞いたことがありますか。どのようなものなのかいまいちピンとこない方が多いのではないでしょうか。

WiFiと同じく無線通信を可能にする技術なのですが、WiFiは電波を使うのに対し、Li-Fiは光波を使って通信します。

光波とは光を使って通信することなのですが、通信手段を光波にすることで、WiFiとは違う様々な効果を発揮することができるのです。

Li-Fiの特徴を理解することで、今後の社会にどのような影響が出るのか、利点や欠点などLi-Fiの様々な点について説明します。

Li-Fiとは

アップルが今後のiPhoneに搭載するのではないかと噂されているLi-Fiですが、いったいどのような技術で、いつから開発されているのでしょうか。

Li-Fiのこれまでの背景からどのような技術なのかについて説明していきます。

LED照明の光でデータ通信する技術

Li-Fi(ライファイ)は、Light Fidelityの略称で、光無線通信技術という光を使った通信方法の一種です。LEDライトの光でデジタル通信をすることが可能です。

Li-Fiでの通信方法は、人の目では認知できないほど速くLEDを点いたり消えたりさせることで、光をデジタルデータに変えてデータを送っています。

Li-Fiの研究と開発

最新技術であるLi-Fiは、2011年のTED Talkにてハラルド・ハース教授によって初めて公表された技術です。彼は2012年にLi-Fi機器を開発する企業pureLi-Fiを設立し、製品開発を始めました。

現在、Li-Fi技術はLEDを使ったデータ通信に焦点が置かれています。2015年にはエストニアの企業がLi-Fiの検証実験を行い、1秒で1GBのダウンロードが可能という結果が出ています。

理論上は、1秒で28GBの情報を送ることができることが確認されています。

Li-Fiで通信する仕組み

Li-Fiは「LED電球」を利用した光波を使った通信で、従来通り光回線を引き、ルーターとLED電球をケーブルで繋ぐことで、LED電球の光を通じて光波を拾って通信します。

Li-Fiを使って通信する方法は、ケータイから赤外線通信を使って写真などのデータを送受信することと似ています。

「データを送信」を押すと、送信するデータがバイナリデータ(*1)に変換されて、赤外線によって送信先のケータイに送信されます。

赤外線によって受信したバイナリデータを解読して写真として保存する。という仕組みになっているのです。

赤外線を通して通信しているのと同様にLi-Fiの場合は光波を使ってLEDから電子機器に送受信することができます。

*1コンピューターが理解できるデータのことをいいます。

WiFiとの違い

WiFiは、ルーターもしくは基地局やアンテナから電波を飛ばして、電波を受信して通信するものです。一方でLi-Fiは、電波ではなく光波を使って通信します。

WiFiの場合は電波を使用しているので、同じ周波数帯であるIHクッキングヒーターなどの電波と干渉して通信が乱れてしまうことがあります。

Li-Fiは回線をLEDライトに繋いで、光波を使って通信するため、他の電子機器と干渉して通信が乱れることがなく、通信が安定します。

WiFiについてはこちらで詳しく解説していますので、あわせて参考にしてみてください。

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Li-Fiの特徴

無線通信に関する技術であるLi-Fiにはどのような特徴があるのでしょうか。WiFiのような技術ですが、Li-Fiならではの特徴や可能なことがあります。

WiFiにとって代わるのではないかといわれているLi-Fiの特徴について説明していきます。

可視光線を使用した超光速通信

Li-Fiが利用する可視光線は、WiFiと違ってLEDを使って通信するため、使用できる範囲を視覚で確認することができます。

可視光線はWiFiの1万倍の通信情報扱うことができるため、高速で通信できます。また、WiFiの100倍の通信速度を実現するとされ、大容量の動画やゲームもスムーズにダウンロードできるようになります。

このように高速で通信できることから、モノがインターネットにつながるIoTのインフラを整えるのに最適であり、今通信業界では注目されている技術です。

Li-Fiは新しい技術ではあるのですが、現代に浸透しているWiFiの何倍もの速度を出すことを可能にしているのは、私たちでも知っている普通の光なのだから驚きです。

電波干渉が起こらない

電波を使うWiFiは、同じ電波帯域であるHIクッキングヒーターなど、他の電波器具の影響を受けて電波が乱れることで通信が遅くなってしまうことがあります。

一方電波ではなく光波を使うLi-Fiには、電波干渉が起きる心配がなく、電波干渉が起こらない大勢の人が同時に通信をしても、通信の遅延は起こらない。

また、電波が届きづらい地下鉄や地下室も、Li-Fiを使用することでストレスなく通信することが可能になります。

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壁などを透過しない

WiFiだと、使用範囲が壁を透過するので、使用している施設の外部からでもアクセスすることができてしまいます。

ところが、Li-Fiを使用すると、光を壁が遮断するため使用している空間外からのアクセスを防ぐことができるため、セキュリティ対策にもなります。

WiFiだと壁を透過してしまうため、使用範囲が曖昧なのもあり、第三者から使用される恐れがあるのですが、その点Li-Fiは安心してインターネットを活用できます。

エネルギー効率が高い

Li-Fiを利用するために必要なのは、Li-Fiに対応したLED電球のみなので、容易に取り換えることができます。また、この電球は照明としての機能も兼ね備えています。

情報化社会の加速で情報処理やデータで費やす電力が膨大になっている今、基地局や電波塔が長寿命かつ省エネルギーなLED電球に変わることで、環境への負荷は大きく低減されると期待されています。

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照明の光がある場所でしか使えない

LED照明の光を使って通信するため、照明の光がある場所でしか使うことができません。また、電波と違い壁を通さないため、照明と同じ扱いで個室ごとに設置が必要です。

セキュリティ面でのメリットがある一方で、使用範囲に限りがあるということや、野外での使用ができないなどのデメリットもあるため、状況に合わせて使い分ける必要があります。

太陽光に弱い

LEDの光で通信するため、直射日光が当たる場所では光の検出器が変調光波を検出できないため、通信できません。

Li-Fiは今後どのような場面で活躍するのか

様々な可能性を秘めているLi-Fiですが、今後技術が発展していき社会で利用していくとなると、どのような場面で使用することで効果を発揮するのでしょうか。

Li-Fiの特徴であるLEDを使った通信を有効活用して、色々な場面で活躍することが期待できるのであろうLi-Fiの今後の活躍場所について説明します。

病院でのワイヤレス通信を可能にする

病院の機器はWiFiの電波に左右されるため、病院のワイヤレス環境を整えるのは難しいとされているが、Li-Fiは電波を使わないため、導入することが可能になります。

Li-Fiが病院で使用することができるようになれば、病院でもタブレットなどの端末で、電子カルテを見たり管理することが可能になります。

飛行機の中でもネット通信が可能に

病院と同様に、電波干渉の恐れがあるため使用できなかった離陸中の飛行機の中でも、Li-Fiを使用することでインターネットに接続することが可能になります。

2019年10月には、フランスの航空会社であるエールフランスが、世界で初めて機内でLi-Fi技術試験を実施しました。

内容は、実際に機内でオンラインゲームをするという試験で、インターネットの通信は一貫して安定していたという結果になっています。

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自動車のライトに導入

自動車のライトにLi-Fiを導入することで、以下のような利点が生まれるのではないかと期待されています。

  • 車同士で通信することで車間距離を察知し、近づきすぎていたら速度を落すなどの調整をおこなうことが可能になる
  • 走行時に浴びる光(街灯や信号機)で走行中の車へ、現在の交通状況に関する情報を送信することが可能になる

また、自動車のスマートキーをLi-Fiに変えることで、電波を傍受して車を盗まれることを防ぐことも可能ではないかといわれています。

Li-Fiの実用化はいつ頃になるのか

色々な場面での活躍が期待されるLi-Fiですが、いつごろから実際に使用されるのか気になるところです。まだ発展途上の技術で、今すぐに実用可能ではありませんが、通信会社による実験は着々とすすめられています。

Li-Fiが実用化されて社会に反映されるのはいつ頃になるのかについて説明していきます。

実用化には問題点を克服する必要がある

利点がたくさんあるLi-Fiにも次のような論点があり、普及させるにはこれらの問題を克服する必要があります。

太陽光に弱いため、日中外で使用することができない

Li-Fiは日の光が当たる所だと、光波を受け取る光センサーが影響を受けてしまいます。光波を見つけられなくなるため通信ができません。

太陽光に当たっても、多少であればLi-Fiを使える可能性はあるのですが、実用的ではないため現在の状況ではほぼ不可能な状態です。

現段階ではまだまだ開発途中の技術ということもありますが、汎用的に使用することを考えると、技術の進歩によって太陽光に負けない光波を出すことが必要になります。

陰になっている所では使用できない

自身のデバイスに光センサーを搭載しても、陰に隠れてしまうと光波を受け取ることができないため通信することができません。

特にスマホやiPadは、自分の陰に隠れてしまいがちなので、場合によってはLi-Fiを使用するために姿勢を変えないといけなくなるかもしれません。

設備を整えるのに時間がかかる

Li-Fiを普及させる場合、使用する場所全ての電球をLi-Fiに対応しているLED電球に変更しないといけません。

Li-Fiからの可視光線を受け取るために、パソコンやスマホなどの電子機器にLi-Fi対応の光センサーを搭載することも必要です。

また、WiFiだと一家に一台で十分だったのが、Li-FiになるとLEDライトが届く範囲でのみ使用可能なため、部屋ごとにLEDライトを設置する必要があります。

2019年にはLi-Fi対応照明器具が発表された

令和元年に、シグニファイジャパン合同会社がインターネットに繋ぐことができるLi-Fiに対応したの投光器具が公表されました。

同社はこれまでも光通信に関して積極的に取り組んでおり、可視光通信を使用した事業を展開していましたが、光を通してインターネットに繋ぐのは初の試みだったそうです。

投光器具としてのクオリティはそのままに、30Mbpsのブロードバンド接続が可能で、通話をしながら高画質の動画をストリーミング再生することができます。

5Gを補う技術としての実用化に期待

5Gは、2020年に使用開始を目指して、各キャリア及び通信会社が研究をしており、今後の主流の通信技術となっていくことが予測されています。

5Gが普及する中で、病院や飛行機など使用することができない場所でLi-Fiが使われたりと、5Gの弱点を補う存在としてのLi-Fiに期待が寄せられています。

Li-Fiと5Gのいい所と悪い所をお互いが補填し合うことで、インターネットのインフラが今以上に整い、ストレスを感じることなくインターネットを活用することができるようになります。

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今後も光通信技術に注目しよう

Li-Fiの特徴から利点、今後の課題まで説明してきましたが、これから技術がさらに発展していき、うまく普及することで社会のIoT化をさらに進めることができる可能性があります。

また、Li-Fiによって、飛行機内や病院など機材トラブルになることが原因で、今までインターネットのインフラを整えることができなかった所で通信ができるようになることは、業界からしても大きな革命になります。

電波は人の体に良くないのではないかといわれていますが、光通信だとこのようなこともないため、気にすることなく使用することができます。

まだ現時点では発展途上で改善点はあるものの、社会や通信業界を大きく変える可能性を持っているだけに、今後の発展が楽しみな技術です。

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公開日時 : 2020年04月12日

菅野 辰則 ― ライター
菅野 辰則 ― ライター

最新ガジェット、家電、デバイスが大好物。秋葉原、ネットショップでコスパの高い中古端末に目を光らせている。iPhone・iPadを格安SIMとWiMAXで利用中。趣味はダンス、週4日のトレーニングを欠かさない。

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