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iPhoneでのマナーモードの設定方法とその有効活用法


iPhoneのマナーモードは、本体横のスイッチで切り替えればよいため、特に意識してこなかった人が多いのではないでしょうか。しかし、iPhoneにはそれ以外にも多彩な機能が用意されています。
機能の詳細を把握しておくと、思わぬときに音が鳴ってしまったり、逆に音が出なくなったときにも慌てずに対処できるようになります。
今回は、iPhoneの音に関する機能と設定方法について詳しく解説します。
また、後半ではスイッチの不具合やiOSの不調による音の問題への対処方法も記載しますので、参考にしてみてください。
目次
マナーモードの豆知識

iPhoneは、着信モードとサイレント(マナー)モードの切り替えが可能です。マナーモードというと、すべての音がバイブレーションに切り替わるイメージもあるかと思いますが、マナーモードでも鳴る音があります。
また、イヤホンを接続している場合でも、本体から音が出てしまうケースもあるため、音漏れさせたくないときは注意が必要です。詳細の解説に入る前に、各モードと出る音・出ない音の一覧を見ておきましょう。
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アラーム | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
シャッター音 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
音楽・動画再生 | 〇 | × | 〇 | 〇 | × | 〇 |
アプリ内の音 | 〇 | × | 〇 | × | × | 〇 |
着信 | 〇 | 〇 | 〇 | × | × | 〇 |
スクリーンショット | 〇 | 〇 | 〇 | × | × | × |
操作音 | 〇 | × | 〇 | × | × | × |
メール受信 | 〇 | × | 〇 | × | × | × |
アプリ通知 | 〇 | × | 〇 | × | × | × |
iPhoneの音には5種類ある
iPhoneの機能やアプリに連動した音は、大きく分けて次の5種類があります。

着信音や通話音はマナーモードにすれば消音できます。ゲームアプリの音はおおむね消音できるものの、例外もあるため注意が必要です。音楽や動画、アラーム、シャッター音はサイレントモードにするだけでは消音できません。
とくにシャッター音に関しては、iPhoneに搭載されているカメラで消音にすることは不可能です。シャッター音をならさずに撮影したい場合は、専用のアプリが必要となります。
マナーモードでも音が鳴るもの
マナーモードに切り替えても音が出る機能・アプリは、アラーム・シャッター音・音楽動画再生・着信音です。ただし、これらの音の中でもイヤホン接続の有無によって、音の出所が変わるものがあります。
マナーモードでも本体・イヤホンから音が出るものを表にまとめました。
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アラーム | 〇 | 〇 | 〇 |
シャッター音 | 〇 | 〇 | 〇 |
音楽・動画再生 | 〇 | × | 〇 |
着信 | × | × | 〇 |
アラームとシャッター音については、イヤホンの有無に関係なく本体からも音が出ます。
しかし、音楽・動画再生はイヤホンを付けているときだけ本体からは音が出ず、着信に関してはイヤホンをつけていれば、イヤホンのみで音が鳴ります。
マナーモードで音が鳴らないもの
マナーモードにするだけで、本体・イヤホンともに音が出なくなるのは、次の5つの音です。

ただし、ゲームアプリなどの音は例外もあるため注意が必要です。マナーモードでゲーム自体の音は出なくなっても、アプリ内広告の動画再生では音が出ることがあります。
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マナーモードの設定方法

iPhoneをマナーモードにするとき、本体側面のスイッチを切り替える方がほとんどでしょう。しかし、それ以外にもマナーモードに設定する方法は複数あります。
サウンド設定での調節方法
サウンド設定を使用すると、着信音と通知オンについて、常時音が出ない設定に変えられます。その方法を、実際の操作画面とともに順を追って解説します。
- 「設定」をタップ
- 「サウンドと触覚」を選択
- 「着信音と通知音」の音量のバーを調節する
まずは、ホーム画面の「設定」をタップします。

次に、ユーザー情報・通信情報・通知などの下のブロックにある、スピーカーマークの「サウンドと触覚」をタップします。
「サウンドと触覚」内にある、「着信音と通知オン」の音量調節バーをスライドで変更しましょう。最小にすると、着信音と通知音が鳴らなくなります。

このとき、バーの直下にある「ボタンで変更」をオフにしておくと、本体横のボリュームボタンを押しても着信音と通知音の音量を調節できなくなります。
ポケット内などでボリュームボタンを誤操作し、音量が知らぬ間に変化している事態を避けたい、といった場合には便利です。
なお、iPhone7以前の場合は「設定」>「サウンド」>各オプション(着信音/メールなど)で設定を行います。
本体のボリュームボタンから行う
本体左側面にあるボリュームボタンの+・-で調整します。調整できていれば、次のようなベルマーク、またはスピーカーマークが出るはずです。このどちらが出るかは、開いているアプリや機能で異なります。


ただし、着信音・通知音をボリュームボタンで変更したいときは、設定>サウンドと触覚にある「ボタンで変更」をオンにしておく必要があります。
まずは「ボタンで変更」がオンの場合を見てみましょう。ホーム画面や電話機能を開いているときにボリュームボタンを押せば、下の画像のように、着信/通信音量を調整するベルのマークが表示されます。


一方、「ボタンで変更」をオフにしている場合は、ボリュームボタンを押しても着信音と通知音の音量は変化せず、その他の音量調整のみとなります。


本体のサイレントモードのオン・オフ
これは、多くの人が使っているマナーモードの設定方法で、ボリュームボタンと同じく本体側面にある「着信/サイレントスイッチ」の切り替えです。サイレントに切り替えると次のような表示が出ます。

この切り替えは、サウンドと触覚の「ボタンで変更」のオン・オフに関わらず操作できます。
Assistive Touchで設定する
Assistive Touchは、今回紹介している音に関する操作以外でも、覚えておくと役立つ機能です。サイレントスイッチの故障時や、その他の操作で不具合が出たときに、画面操作で機能を簡単に呼び出せるようになります。
Assistive Touchは通常設定状態ではオンになっていないため、「設定」から機能をオンにしましょう。
- 「設定」から「一般」を選択
- 「アクセシビリティ」を選択
- 「Assistive Touch」を選択
- 「Assistive Touch」をオンにする




Assistive Touchをオンにすると、画面の右下に灰色のアイコンが表示されるようになります。それをタップしてみましょう。タップすると、次のような選択肢が出てきます。

音量を調節する操作では、「デバイス」をまず選択します。
「デバイス」を選択すると、スピーカーマークの音量調節や、ベルマークの消音のオン・オフが表示されます。ためしにベルマークをタップしてみましょう。

このように、サイレントスイッチを切り換えなくても消音モードになりました。解除するときは、同じようにベルマークをタップすればOKです。
音量の調整もタップで可能になるため、側面のスイッチの故障が生じたときに、応急措置として使ってみましょう。
バイブレーション機能のオン・オフ
バイブレーション機能もオン・オフを設定できます。このオン・オフは、冒頭で解説した音量調節と同じ「サウンドと触覚」内で変更可能です。
マナーモード時だけでなく、着信時も音とバイブレーションの両方が出せるため、音を聞き取りづらい場所でも振動で気づくことができます。
次の画像は、着信/サイレントどちらでもバイブレーションが作動するように設定している場合です。バイブレーションが不要なら、オフにすれば作動しなくなります。

おやすみモードで一定時間サイレントモードに
おやすみモードはその名の通り、睡眠を邪魔しないためのモードです。おやすみモードをオンにすれば、設定した睡眠時間に合わせて、自動的にマナーモードに切り替えてくれます。
ホーム画面の下辺を上にスライドさせて、コントロールセンター開き、三日月マークを押せばオンにできます。

ただし、おやすみモードは時間を設定しておく必要があります。次に時間設定の方法を見てみましょう。「設定」の中に三日月マークの「おやすみモード」があるはずです。

おやすみモードを選択すると、時間指定のオン・オフがあるため、オフになっているならオンにしましょう。オンにすることで開始時間終了時間を選択できるようになります。

開始・終了の横に「>」が表示されるため、それをタップします。


開始と終了のそれぞれの時間を、下に表示される時刻のロールを回転させて設定すれば完了です。
あとはコントロールセンターで「おやすみモード」をオン・オフするだけで、指定の時間で開始・終了が設定されます。
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マナーモードでも音が出てしまうものをオフにする方法

マナーモード・イヤホンの有無に関わらず音が出るのは「アラーム」と「シャッター音」です。これらをオフにするための方法を解説します。
アラームの場合
アラームの音を鳴らないように設定するには、本体機能を使う方法が2種類と、別のアプリをダウンロードする方法があります。
時計アプリでアラームの音の種類を変更する
まずは、アラームの音を「無音」に設定する方法です。時計マークのアイコンをタップしましょう。
- 画面左上の「編集」をタップ
- 音を変更したい時間をタップ
- 「サウンド」をタップ
- サウンドの候補を最後までスクロールして「なし」を選択して終了




時計アプリでアラームの設定時間を消す
アラームが起動する必要がないなら、音を「なし」にするよりアラーム自体をオフにするか、消してしまえばOKです。
アラームをオフにする場合は、時間の横にあるオン・オフをスライドで切り替えましょう。

アラームの設定を消す場合は、時間のある部分を左側にスライドさせて「削除」を表示させます。「削除」をタップすればアラームの設定が消えます。

VIB Timerアプリを使う

出典:VIB Timer
アラームをバイブレーションのみに設定したいときは「VIB Timer」というアプリが便利です。
このアプリには音が出る機能が搭載されていないため、時刻を設定してもバイブレーションのみで音が鳴ることはありません。

カメラのシャッター音の場合
iPhoneに限らず、日本のスマホは、カメラのシャッター音が必ず鳴るようにあらかじめ設定されています。これは盗撮防止のためであり、ユーザーが任意でミュートにすることはできません。
とはいえ、記念館や博物館、あるいは寺院や教会など、撮影が許可されてはいるものの、音を出すのは憚られる場もあるでしょう。そういった場での撮影をするなら、音を消せるカメラアプリがおすすめです。
いくつかの種類がありますが、「Microsoft Pix」と「シンプルカメラ高画質」の2種類をおすすめします。
どちらも、本体をサイレントモードにしておくことで、シャッター音を鳴らさずに撮影可能です。


こちらの記事では、無音カメラアプリのおすすめを紹介しています。
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マナーモードに設定ができない原因と対処法

本体側面のスイッチを切り替えてもマナーモードに設定できないことがあります。ここでは、その原因と対処法について解説します。
マナーモードにならない原因
マナーモードにならない場合、主な原因として考えられるのは、マナーモードスイッチの故障か、iOSの誤作動の2種類です。
マナーモードスイッチが壊れた
以下の症状が出ていれば、マナーモードのスイッチの故障が可能性として高いといえます。

また、ボリュームボタンの「-」を使って音を最小にしても消音にならないケースもあります。
iOSの誤作動
マナーモードスイッチはしっかりとオン・オフできている感触があるなど、スイッチには問題が見られないようであれば、iOSの誤作動も考えられます。
iOSを最新版にアップデートしたり、バックグラウンドで動作しているアプリをオフにして様子を見てみましょう。それでも直らないときの対処法は後ほど詳しく解説します。
マナーモードスイッチが故障時の対処法
まずはマナーモードのスイッチが故障している時の対処法です。先に解説した「おやすみモード」や「Assistive Touch」を活用してみましょう。
それでもダメなときは、取り急ぎ音が鳴らないようにするために、「機内モード」に切り替えて対処します。
機内モードに設定する
ホーム画面の下辺を上にスライドさせ、コントロールセンターを開きます。表示される飛行機のマークをタップして、機内モードに切り替えましょう。

機内モードに設定すると、あらゆる通信を遮断します。通信を伴わない本体機能に関わる音は出てしまうため、アラームなどはオフにする必要がありますが、着信や通知による不意の音には困りません。
ただし、この方法は音が鳴らないというよりは、通信をオフにする機能であるため、緊急時の応急処置です。通信をオフにしたまま使用するというのは、スマホの用途からして現実的ではありません。
iOSの誤作動時の対処法
iOSの誤作動が原因と考えられる場合、まず試したいのはiOSのアップデートと、バックグラウンドで起動しているアプリをオフにすることです。
それでも解決しない、またはアップデートができない場合は下記の方法を試してみましょう。
iPhoneを再起動する
再起動は一度電源を切り、再度入れ直すことで完了します。ただし、細かな操作手順は機種によって異なるため、下記で該当の機種を確認しましょう。
機種 | 再起動の手順 |
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iPhone X・11 |
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iPhone 6・7・8 |
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iPhoneを初期化する
初期化は、あまりおすすめしない方法ではありますが、どうしても改善できないときの手段として試す価値はあります。
ただし、初期化するとiPhone内にあるデータが消える恐れがあるため、先にバックアップを行った上で以下の手順を試してください。バックアップはiCloudまたはiTunesから可能です。
ではリセットの方法を紹介します。
- 「設定」>「一般」の最下部にあるリセットをタップ
- 「すべての設定をリセット」または「すべてのコンテンツと設定を消去」をタップ


なお、「すべての設定をリセット」を選択した場合は、設定のリセットになるため写真やアプリデータには、基本的に影響がありません。
一方「すべてのコンテンツと設定を消去」を選択すると、iPhoneが工場出荷状態に戻るため、データが削除されます。これを選択する場合は、バックアップ必須です。
とはいえ、リセットをするときには警告文が出ます。また、その後にパスコードの入力も必要になるため、誤操作の心配はほとんどありません。
修理に出す
あらゆる方法を試してみても改善できない場合は、修理に出す以外に方法がありません。なお、専門家の診断の結果、サイレントスイッチの交換だけで済む場合もあれば、本体交換になる可能性もあります。
Apple StoreやAppleの正規サービスプロバイダへ依頼すれば、純正品での修理または本体交換が可能です。それ以外であれば、iCrackedという修理業者をおすすめします。
iCrakedなら、利用者の目の前で修理を行ってくれるため、必要以上にデータを見られる心配がありません。
また、総務省が定める「登録修理業者制度」において、iPhone 5s以降の13機種の登録を完了しており、修理パーツも高品質なものを使用しています。
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iPhoneのマナーモードを使いこなそう

サイレントスイッチだけでマナーモードに切り替えている人も多いかと思いますが、iPhoneにはそれ以外の方法も複数あることがわかりました。
スイッチに不具合が出たときや、特定の音だけを調整したい場合には、紹介した方法を試してみてください。
また、なんらかの不具合でマナーモードが通常通りに動作しなくなった場合は、再起動や修理も視野に入れて対処してみましょう。
公開日時 : 2020年01月07日

最新ガジェット、家電、デバイスが大好物。秋葉原、ネットショップでコスパの高い中古端末に目を光らせている。iPhone・iPadを格安SIMとWiMAXで利用中。趣味はダンス、週4日のトレーニングを欠かさない。