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iPadのストレージ空き容量を増やす方法!外付け・iCloudで容量不足を改善


iPadはインターネットの閲覧や動画視聴だけでなく、動画や画像の編集やビジネスに用いるドキュメント類の作成など、非常に広範囲な用途に活用できます。
このように「何にでも使える」のはiPadの大きな特徴です。しかし、その分問題になりがちなのが「iPadの容量不足」です。
そこでこの記事では、iPadでのストレージの容量不足の原因を突き止める方法と、iCloud・iTunes・外付けストレージを使った空き容量を増やす方法を紹介します。
併せて、データを消しても「ストレージがいっぱいです」というメッセージが表示される場合の対策方法や、iPadの容量に関するよくある質問とその答えも紹介しています。
目次
iPadの容量を増やす方法

iPadの容量を増やすために「最初に確認すべきこと」と、簡単に容量が増やせる方法を3つ紹介します。
0.容量不足の原因を確認する
iPadの容量を増やしたいと思ったら、まずはiPadの容量を圧迫している原因を突き止めましょう。
iPadの主な容量
- システムデータ
- アプリのデータ
- 写真や音楽・動画などのデータ
- その他のデータ
上記4つのうち、どのデータがiPadの容量を圧迫しているかで、iPadの容量を増やす方法は変わります。
どのデータがiPadの容量を圧迫しているかは、「設定」→「一般」→「iPadストレージ」で確認してください。
一般的には、アプリデータ(「App」)と写真や動画などのデータ(「メディア」「写真」)がiPadの容量を圧迫しているケースが多いです。
1.不要なアプリ・データを削除する
「iPadストレージ」の画面には、アプリのデータ量の大きい順にアプリが並びます。サイズが大きく、使用頻度の低いアプリを適宜削除することによって、iPadの容量を増やすことにつながるのです。
アプリを削除するには、削除したいアプリをタップしてください。
表示される内容
- Appのサイズ:アプリ自体の容量
- 書類とデータ:そのアプリで取り扱うファイルの容量
- リスト
さらに、その下には青文字で「Appを取り除く」(iPad上からアプリのみを削除、データは保持)、赤文字で「Appを削除」(アプリもデータも全て削除)と表示されます。
削除する順序
- 「Appを取り除く」で様子を見る
- それでもiPadの容量に余裕がない場合は「Appを削除」に進む
iPadOSのバージョンによっては「非使用のAppを取り除く」があります。
「非使用のAppを取り除く」を有効にしておくと、使用していないアプリを自動的に取り除いてくれます。ついつい色々なアプリをダウンロードして放置しがちな人は、有効にしておきましょう。
2.バックアップをとってデータを削除する
iPadの容量を圧迫する要素として、最も大きいのは「写真や動画などのデータ」です。
写真や動画はiCloudやGoogleフォトなどへアップロードし、iPad本体からは削除しましょう。手元に置いておきたいものだけ残すのがおすすめです。
そうすればiPadの容量を圧迫せずに済みます。
3.iPadを再起動する
iPadの容量不足で悩んでいる場合、一度iPadの電源を切ってから再起動を試してみるのも1つの手です。
iPadに限らず、パソコンやスマホ・タブレットなどのトラブルは、再起動をすることで回復することがよくあります。
iPadの場合も、再起動をすることで余分なデータが整理・削除され、数百MBから場合によっては1GB以上の容量が増えることも少なくありません。
単純ですが簡単に効果を実感できるので、ぜひ試してみてください。
iPadのバックアップをとって容量を増やす方法

iPadの容量が不足している場合、iPadのデータを外部にバックアップし、iPad上からはそのデータを削除していくのが有効です。
iPadのデータのバックアップ先
- iCloud
- iTunes
- 外付けストレージ
それぞれのバックアップ方法を紹介します。
iPadの容量を増やすのにかかる値段
iPadの容量を増やすにあたって、iCloud・iTunes、外付けストレージの利用にかかる値段をまとめました。
iCloudの利用にかかる値段
iCloudとは「Appleが提供するクラウド(=オンラインストレージ)サービス」のことです。
iCloudは、Apple IDを使ってiCloudアカウントを作成し、iOSやiPadOSがインストールされたiPhoneやiPad、パソコンからiCloudの設定をすれば使えるようになります。
料金は無料で、与えられる容量は1アカウントにつき5GBです。
5GBで足りない場合、月額料金を払うことで容量を増やせます。
容量 | 月額料金 |
---|---|
5GBまで | 無料 |
50GBまで | 130円(税込) |
200GBまで | 400円(税込) |
2TBまで | 1,300円(税込) |
iTunesの利用にかかる値段
iTunesとは「Appleが提供するパソコン(Windowsでも可)上で音楽やアプリを管理するソフト」のことです。
これは無料でダウンロードできるので、料金はかかりません。
外付けストレージの相場価格
外付けストレージに対応したiPadは、2019年に登場したiPadOS 13以降なので注意してください。
iPadに外付けするストレージは、一般的にUSBメモリ状のフラッシュドライブを指します。
外付けストレージの相場
- 64GB:2,000円前後
- 128GB:5,000円前後
- 256GB:10,000円前後
増やしたい容量と予算に応じたものを選ぶとよいでしょう。
iCloudにバックアップをとる方法
iCloudへのバックアップ
- iPadの「設定」からApple IDをタップ
- 「iCloud」と進み、「写真」をタップ
- 「iCloud写真」をオンにする
- 全ての写真と動画を自動的にiCloud上にアップロード
この際、「iPadのストレージを最適化」に必ずチェックを入れるようにしてください。
チェックを入れておくと、デバイスにはデータの容量を小さくした写真や動画が保存され、iCloudにはオリジナルのデータが保存されます。
撮影した写真や動画をすぐにiCloud上へアップロードしたい場合、「写真」アプリを起動します。iCloud上にアップロードしていない写真・動画がある場合、ここでアップロードされます。
iCloudにアップロードした写真・動画は、ブラウザからiCloudにアクセスしてApple IDでログインして確認してください。
ここから再度iPadにダウンロードすることも、もちろん可能です。
iTunesにバックアップをとる方法
iTunesは、パソコン上でiPadやiPhoneのデータをバックアップするためのソフトです。
パソコンはWindowsでもMacでも使えます。iTunesをインストールしたパソコンとiPadやiPhoneをUSBケーブルで接続することによって、データのバックアップができます。
iTunesでバックアップできるデータ
- 写真や動画
- アプリのデータ
- 設定情報
- ホーム画面の配置
- アプリのデータ
- iTunes StoreやApp Storeから入手したもの
iCloudは無料なら5GBまでしかバックアップできませんが、iTunesはバックアップを行うパソコンのストレージの空き容量次第です。容量を気にせずバックアップできるのはiTunesです。
ただし、iTunesはパソコンがなければ使えず、わざわざUSBケーブルで接続しなければいけません。
外付けストレージを使う方法
「外付けストレージ」とはパソコンのUSBメモリのようなもので、これをiPadのコネクタに接続することでデータをバックアップできます。
注意点
- iPadOS 13以降のiPadを使う
- iPadと外付けストレージのコネクタを合わせる
- リスト
外付けストレージを使ったバックアップは、iPadに標準でインストールされている「ファイル」アプリを使って簡単にできます。
コネクタに外付けストレージを接続した状態で「ファイル」アプリを開くと、サイドバーに外付けストレージが表示されます。ここにバックアップしたいデータをドラッグ&ドロップすればバックアップは完了です。
また、SSDやHDDなどを接続してもバックアップできますが、これらは大量の電力を消費する場合があります。大量の電力を消費する外付けストレージは、動作に必要な電力をiPadが供給できず、警告画面が出てしまいます。
これを防ぐには、外付けストレージ自体にACアダプタを通してコンセントから電源供給が可能な、セルフパワー式のものを使えばOKです。
データを消しても「ストレージがいっぱいです」になる場合
iPadのデータ量が容量の限界に近づくと「ストレージがいっぱいです」と表示されます。
iPadで「削除」した画像は、30日以内であれば復元できます。
元のデータを削除したにも関わらず、「ストレージがいっぱいです」の表示が消えない場合は、完全削除を試してみましょう。
- 写真アプリの「最近削除した項目」から削除した画像を選択
- 「削除」→「写真を削除」をタップ
- iPadを再起動
また、「設定」→「写真」の中の「マイフォトストリームにアップロード」の設定も確認し、オンになっている場合はオフにしておきましょう。
マイフォトストリームは、過去30日以内に撮った写真を同じApple IDでログインしている別のデバイスからも見られる機能です。
iCloudにバックアップしていれば、事実上同じことはできるので、「マイストリームにアップロード」をオフにした上でiPadを再起動すると、「ストレージがいっぱいです」の表示は消えるはずです。
iPadの容量に関するFAQ

iPadの容量が足りない、容量を増やしたいなど「iPadの容量」に関してよくある質問と、その答えを紹介します。
ストレージの「その他」って何?
iPadの容量は「設定」→「一般」→「iPadストレージ」から確認できます。確認をすると「その他」という項目が大きな割合を占めていることがあります。
「その他」の正体は、iPadOSがアプリで使う一時ファイルや、アプリを使う過程で生成されたデータなどが含まれています。
これらを減らすには、iPadやiTunesをインストールしたパソコンに接続して削除してください。
iPadストレージの「その他」を減らす方法
- iPadとiTunesをインストールしたパソコンをUSBケーブルで接続する
- iTunesを起動し、iPadとiTunesを同期させる
- iPadとパソコンが接続された状態で、ホームボタンと電源を長押ししてiPadを再起動する
- 再起動後に再度iPadとiTunesを同期させる
これでiPadストレージに「その他」が占める割合は、多少小さくなるはずです。ゼロにはなりません。
ただし、元々「その他」の容量がそれほど大きくない場合は、容量が減らないこともあります。
iPadの容量はどれくらいあればいい?
iPadはmicro SDカードなどを使って容量が増やせません。予算が許すのであれば、より容量の大きいiPadを選んだ方がよいでしょう。
判断の目安は「動画をどれだけ扱うのか」「バックアップにパソコンを使えるのか」です。
iPadの容量の選び方
- 予算が許せば大容量のものを買う
- 動画の保存・編集をするならできるだけ大容量
- パソコンでバックアップをするなら小容量でも大丈夫
動画は非常にサイズが大きいです。そのため、特にiPad上で動画を編集する人は、元の動画データと編集した動画データの両方を保持する必要があったりするので、なおさら容量が大きいモデルは必須でしょう。
また、動画データはiCloudやiTunesを使ってバックアップ可能です。iTunesを使えばパソコンでバックアップができます。
iTunesを使ったパソコンでのバックアップは、パソコンのストレージの容量に応じてバックアップの上限が変わります。iTunesを使ったパソコンでのバックアップができれば、iPad自体の容量はそれほど大きくなくてもよい、という考え方もできるでしょう。
パソコンを持っておらず、iCloudを始めとするクラウド上にしかバックアップができない人は、iPadの容量はできるだけ大きい方がおすすめです。
iPadの容量別おすすめの人
- 128GB:動画はストリーミングで視聴するだけで保存や撮影はしない
- 256GB:動画の編集はしない
- 512GB:動画の編集もする
- 1TB/2TB:セミプロもしくはプロユース、本格的に動画や音楽、写真を編集も含めて触る
以下に、現在発売中のiPadの容量と価格を表にまとめました。こちらも参考にしてください。
機種名 | iPad Pro(第5世代) | iPad Pro(第3世代) | iPad Air(第4世代) | iPad(第9世代) | iPad mini(第6世代) |
---|---|---|---|---|---|
画面サイズ | 12.9 | 11 | 10.9 | 10.2 | 8.3 |
64GB(Wi-Fiモデル) | × | × | 69,800円(税込) | 39,800円(税込) | 59,800円(税込) |
64GB(Wi-Fi + Cellularモデル) | × | × | 85,580円(税込) | 56,800円(税込) | 77,800円(税込) |
128GB(Wi-Fiモデル) | 129,800円(税込) | 94,800円(税込) | × | × | × |
129GB(Wi-Fi + Cellularモデル) | 147,800円(税込) | 112,800円(税込) | × | × | × |
256GB(Wi-Fiモデル) | 141,800円(税込) | 106,800円(税込) | 87,780円(税込) | 57,800円(税込) | 77,800円(税込) |
256GB(Wi-Fi + Cellularモデル) | 159,800円(税込) | 124,800円(税込) | 104,280円(税込) | 74,800円(税込) | 95,800円(税込) |
512GB(Wi-Fiモデル) | 165,800円(税込) | 130,800円(税込) | × | × | × |
512GB(Wi-Fi + Cellularモデル) | 183,800円(税込) | 148,800円(税込) | × | × | × |
1TB(Wi-Fiモデル) | 213,800円(税込) | 178,800円(税込) | × | × | × |
1TB(Wi-Fi + Cellularモデル) | 231,800円(税込) | 196,800円(税込) | × | × | × |
2TB(Wi-Fiモデル) | 261,800円(税込) | 226,800円(税込) | × | × | × |
2TB(Wi-Fi + Cellularモデル) | 279,800円(税込) | 244,800円(税込) | × | × | × |
iPadは工夫すれば空き容量を増やせる!
iPadの空き容量を増やす3つの方法を紹介するとともに、バックアップの取り方の詳細、「ストレージがいっぱいです」が表示された場合の対処方法、iPadの容量についてよくある質問とその答えも併せて紹介しました。
iPadは使っていくうちに、どうしても容量が減ってしまいます。データを保存している意識がなくても、アプリやブラウザを使っていればどうしてもキャッシュなどのデータが溜まってしまうからです。
容量不足を防ぐには、まずはこまめにiPadを再起動して不要なデータを自動的に削除すること、次に使っていないアプリなど不要なデータを積極的に削除すること、最後にiCloudやiTunesを使ったバックアップを取得した上での、データ整理という順に対策を進めてみてください。
それでも容量が足りなくなってしまったら、より容量が大きい最新のiPadへの買い替えを検討することをおすすめします。
その際の容量選択は「動画をどの程度扱うのか」と「バックアップにパソコン + iTunesを使うか」です。
この記事で紹介した容量不足対策を参考にして、快適にiPadを使ってください。
公開日時 : 2021年11月01日
