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iPhoneのテザリングの設定方法|接続種類やキャリアごとの料金も解説

テザリングとは、iPhoneなどをWiFiルーター代わりに使い、パソコンやゲーム機をインターネットに接続する通信方法です。
直接インターネットに接続できないデバイスを、ネット接続するときに役立ちます。
もちろん、利用にはパソコンやゲーム機といった接続先のデバイスがテザリングに対応していなければなりません。
設定すれば、外出先でも気軽に他デバイスのネット接続が可能です。
本記事ではiPhoneテザリングのキャリアごとのサービス内容、接続方法、使用方法、トラブル時の対処法を解説します。
目次
キャリアごとのテザリングサービスの提供・料金

テザリングサービスはキャリアやプランによって、無料で利用できます。
テザリング機能の利用を検討している方は、下記を参考に自分が利用しているキャリアやプランを確認しましょう。
テザリングを無料で提供しているキャリア一覧
2019年12月時点、テザリング機能を無料で提供しているキャリアは以下の通りです。

注意点として、テザリング機能を利用すると通信料が増えて毎月の支払額も増えてしまいます。パケ放題などを利用し、お得にテザリングを使えるようにしておくとよいです。
その他多くの格安SIMもテザリング機能を無料で使えます。ただし、機種によってはテザリング機能に対応していないものもあるため、事前に対応機種を公式サイトから確認しておきましょう。
auとソフトバンクはプランによっては有料
auとソフトバンクの場合、テザリング使用時にあらかじめ申し込みが必要です。また、契約内容によってテザリング機能の利用が無料のものと有料のものがあります。
auの場合
auが今も提供中で、テザリング機能が無料で使える契約内容は以下のものです。
- auデータMAXプラン Netflixパック
- auデータMAXプランPro
- auフラットプラン7プラスN
- 新auピタットプランN
- auピタットプランN(s)
- カケホ(ケータイ)/スーパーカケホ(ケータイ)
- VKプラン/VKプランS/VKプランM
- LTEプランS
auが今も提供中で、テザリング機能が有料の契約内容は以下があてはまります。
- auフラットプラン20N/25 NetflixパックN
- タブレットプラン20
上記プランでテザリング機能を使う場合、別途月額550円(税込)の料金が必要です。au携帯でテザリング機能を申し込みたい場合、ネット・auショップ・電話から手続きを行います。
ソフトバンクの場合
ソフトバンクが今も提供中で、テザリング機能が無料で使える契約内容は以下のものです。
- データ定額ミニ 1GB/2GB
- データ定額(おてがるプラン専用)
- データ定額 5GB
- データ定額S(4Gケータイ)
ソフトバンクが今も提供中で、テザリング機能が有料の契約内容は以下があてはまります。
- データプラン50GB+
- データプランミニ
- データプラン1GB(iPhone)
- データプラン1GB(ケータイ)
- データプラン100MB
- データ定額 50GBプラス/ミニモンスター
- データ定額 20GB/30GB/50GB
- データ定額iPhoneデビュー
- 家族データシェア 50GB/100GB
- 法人データシェアギガパック(50)/(100)
上記以外のプランでは、条件付きで2年間テザリング機能を無料で使えます。無料期間が終わった後は別途550円(税込)の料金が必要です。
2年間テザリング機能を無料で使えるサービスを利用するには、以下の条件を満たす必要があります。
- 4G対応の iPhone・スマートフォン・シンプルiPhone・ケータイ・iPad・タブレットをソフトバンクから直接購入している。
- ソフトバンクが定めた期日までに本サービスに加入している。
- 本サービスの加入が初めてである。
ソフトバンク携帯でテザリング機能を申し込みたい場合、ネット・ソフトバンクショップから手続きを行います。
テザリングの接続方法は3種類

テザリングの接続方法は、WiFi・Bluetooth・USBを利用した3種類です。ここでは3種類それぞれの簡単な設定方法と、メリットとデメリット、注意点や補足事項について解説します。
対応機器が多いWiFi接続
WiFiを介してiPhoneと他のデバイスを繋ぎ、ネット接続する方法です。接続するには「設定」アプリから「モバイルデータ通信」をタップします。
「インターネット共有」をオンにし、WiFi接続を有効にしましょう。ネットワーク名とパスワードを確認して接続完了です。画像付きの詳細説明は、後述の「テザリング使用方法」にて解説します。
WiFi接続のメリットデメリットは下記の表を参考にしてください。
メリット | デメリット |
---|---|
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注意点として、iPhone機種によって同時接続数に違いがあります。手持ちのiPhoneが何台まで同時接続に対応しているか、公式サイトから確認しましょう。
バッテリー消費が大きい原因は、実際に接続していないときでも常に接続先を探してしまうためです。バッテリー消費が気になる場合、利用しない間はWiFi接続をこまめに切るとよいです。
バッテリーの消費が少ないBluetooth接続
Bluetooth接続とは、近くにある他デバイスとデータ通信する方法です。パソコン・iPhone・イヤホン・スピーカー・マウス・キーボードなどの周辺機器との無線接続にも利用されています。
接続するには「設定」アプリから「モバイルデータ通信」をタップします。「インターネット共有」をオンにし、Bluetooth接続を有効にしましょう。ネットワーク名とパスワードを確認して接続完了です。
画像付きの詳細説明は、後述の「テザリング使用方法」にて解説します。
Bluetooth接続のメリットデメリットは下記の表を参考にしてください。
メリット | デメリット |
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デメリットの通信速度の遅さですが、サイト閲覧やメール送信程度なら問題ありません。どうしても接続速度を優先させたい場合は、WiFi接続を利用しましょう。
USBケーブルが必要なUSB接続
iPhoneと他デバイスをUSBケーブルで直接つなぐ通信方法です。
接続するには「設定」アプリから「モバイルデータ通信」をタップします。「インターネット共有」をオンにし、「USBのみ」をタップしましょう。ネットワーク名とパスワードを確認して接続完了です。
画像付きの詳細説明は、後述の「テザリング使用方法」にて解説します。
USB接続のメリットデメリットは下記の表を参考にしてください。
メリット | デメリット |
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メリットのセキュリティ面が優れている理由は、直接接続しているデバイスとしか通信しないためです。
iPhoneのバッテリー消費が少ない利点と接続先のバッテリー消費が大きい欠点は、接続先のバッテリーをiPhone充電に当てているのが要因です。
USB接続でテザリングを行う場合、接続先デバイスのバッテリー残量をこまめに確認したり、充電したりしながら利用しましょう。
テザリングの使用方法

テザリングを使用するには、iPhone側と接続するデバイス側それぞれで設定を行う必要があります。それぞれの設定手順だけでなく、注意点や補足事項について解説するので参考にしてください。
iPhoneのテザリングは設定画面から行う
iPhoneのテザリングは、「設定」アプリから行います。手順は以下の通りです。
- ホーム画面の「設定」アプリをタップします。
- 「モバイルデータ通信」をタップします。
- 「インターネット共有」をタップします。
- 「インターネット共有」機能をオンにして完了です。




画像引用:ソフトバンク
「WiFiのパスワード」をタップしてパスワードを変更しておくと、セキュリティ面の安全性が高まります。
テザリングオプションに加入しているのに、テザリング機能が使えない場合はiPhoneを再起動してみましょう。それでも改善されない場合、「インターネット共有」のオン・オフの切り替えを試してみてください。
最後に接続したいデバイス側で設定をする
iPhone側のテザリング設定が完了したら、接続先のデバイスからもネットワーク設定を行う必要があります。WiFi・Bluetooth・USB接続それぞれの設定手順は下記を参考にしてください。
WiFi接続では以下の手順を行います。
- 接続したいデバイスのWiFi設定画面を開きます。
- WiFi設定画面から自分のiPhone名を選択します。
- iPhone側で設定したパスワードを入力し「次へ」を押せば完了です。
Bluetoothで接続するには、以下の手順で行います。
- 接続したいデバイスのBluetooth設定画面を開きます。
- 自分のiPhone名を選び「ペアリング」を押します。
- 接続したいデバイスで数字コードが表示されます。
- iPhoneに同じ数字コードが表示されているか確認します。
- iPhoneの「ペアリング」をタップします。
- 接続したいデバイスから「ネットワークへ接続」を押せば完了です。
USB接続では以下の手順を行います。
- iPhoneと接続したいデバイスをUSBケーブルで繋ぎます。
- 接続先のデバイスがインターネット共有されたか確認して完了です。
自分の使用したい方法でテザリングを行いましょう。
パソコンでもテザリングできる
iPhoneだけでなく、パソコンも親機としてテザリングに利用できます。Windows10の場合、手順は以下の通りです。
- 「設定」の「モバイルスポット」からテザリングするための設定を行います。
- テザリング用のパスワードを設定します。
- 「クイックアクション」で「モバイルスポット」機能をオンにします。
- 接続したいデバイスに合わせて設定を行えば完了です。
iPhone以外にテザリング機能を使いたい方は、パソコンを使ったテザリング方法を覚えておくとよいです。
WiFiやBluetooth接続はオンにしておく
iPhoneでテザリング機能を利用する場合、WiFiやBluetooth接続をオンに設定しておく必要があります。手順は以下の通りです。
- ホーム画面から「設定」アプリをタップします。
- WiFiかBluetoothの接続したい方法を選んでタップします。
- WiFiで繋ぎたいときは赤枠をタップしてオン状態(緑)にして完了です。
- Bluetoothで繋ぎたいときは赤枠をタップしてオン状態(緑)にして完了です。



テザリング機能が使えない場合、WiFiやBluetooth機能がオン状態になっているか確認してみましょう。
テザリング中はiPhoneのステータスバーが青くなる
テザリング使えているか確認したい時は、iPhoneの画面上部を見てみましょう。テザリング機能利用中は、下記の画像のようにiPhoneの画面上部のステータスバーが青く表示されます。

テザリング接続がうまくいかないときは、以降の「接続が悪い・繋がらない・テザリングできない原因と対処法」を参考にしてみてください。
画像引用:ソフトバンク
接続が悪い・繋がらない・テザリングできない原因と対処法

iPhoneでテザリング機能が使えないときは、以下の4項目を試したり確認したりしましょう。また、そもそもテザリング機能の契約ができているか確認もするとよいです。
iPhoneの再起動をしてみる
テザリング機能の一時的な不具合の場合であれば、iPhoneを再起動すると改善される可能性があります。また、テザリング機能をいったんオフにしてからオンにしなおすのもよいです。
モバイルデータ通信がオンになっているか確認する
テザリング機能が使えない原因に、モバイルデータ通信がオフ状態になっている場合があるため一度確認してみましょう。
また、そもそもiPhoneがネットに繋がっていないためにテザリング機能が使えない場合もあります。
他にも、画面表示上で問題がなくとも実際の接続が不安定だとテザリングができません。テザリングの設定を見直した上で、接続が安定しているか確認しましょう。
接続が安定しているか確認するには、普段利用しているサイトやオンラインアプリで試すと簡単です。
普段と比べ、閲覧や利用に時間がかかるようでは通信状況が不安定であると予想できます。そんなときは場所を移動するなどして対策しましょう。
デバイス側でパスワード入力ができているか確認する
パスワード入力が間違っているとテザリング機能を利用できません。iPhoneで設定したパスワードと接続先のデバイスに入力したパスワードが一致しているか確認しましょう。
他人に見られない場所であれば、パスワード入力の文字や数字を直接見られるように変更しておくとよいです。入力ミスがないか確認しやすくなります。
すぐにテザリングが切れる場合は接続不良の可能性も
iPhone側の接続状況が悪いと、テザリングがすぐに切れてしまう恐れがあります。
どうしてもiPhone側の接続状況が悪い場所でテザリング機能を多用したい場合、WiFi環境を整えてからの使用がおすすめです。
また、WiFiサービスも様々な種類がありますので、おすすめなWiFiを徹底比較した記事でご参考にしてください。
iPhoneでテザリングをする前に確認しておこう

iPhoneのテザリング機能を利用するにあたって、プライバシーの観点やバッテリー残量など、気をつけなければならない点が5点あります。
それぞれを確認したうえでテザリング機能を利用しましょう。
iPhoneの名前を変更しておく
テザリング機能を使用する際、iPhoneのユーザー名を変えておきましょう。初期設定では本名に設定されているからです。
ネットワーク名では、iPhoneに設定された名前(ユーザー名)がそのまま表示されてしまいます。
第三者に本名を見られてしまう恐れがあり、プライバシーやセキュリティ面からもよくありません。
とくに公共の場でテザリング機能を使う方は、iPhoneのユーザー名を事前に変えておくことがおすすめです。
iPhoneの名前変更の手順
iPhoneのユーザー名を変更する手順は以下の通りです。
- ホーム画面の「設定」アプリをタップします。
- 「一般」をタップします。
- 「情報」をタップします。
- 「名前」をタップします。
- 好きな名前に変更して完了です。





プライバシー保護の観点から、iPhoneのユーザー名は事前に変えておきましょう。
バッテリーの消費に注意する
テザリング中はiPhoneのバッテリー消耗が激しくなります。利用中はバッテリー残量が十分あるか確認しながら利用しましょう。
テザリング機能のうち、Bluetooth接続が1番バッテリー消費が少ないです。それでも長時間使用によってバッテリー消耗が気になる場合、ポケットWiFi(WiMAX)を利用しましょう。
古い機種は通信速度が遅い
iPhoneは機種によって通信速度が違います。とくに古い機種は通信速度が遅く、テザリング利用中の通信速度も遅いです。
たとえばiPhone7とiPhone8では約2倍近くも通信速度に差があります。
手持ちのiPhoneが古い機種の場合は、テザリング機能を利用するよりもポケットWiFi(WiMAX)の利用を検討しましょう。
iPhoneの機種ごとのテザリング速度を比較
以下はiPhoneの6SからiPhone11 Pro・iPhone11 Pro Maxまでの通信速度の比較表です。
機種名 | 通信速度 |
---|---|
iPhone11 Pro・iPhone11 Pro Max | 下り最大 838.0Mbps |
iPhone11 | 下り最大 500.0Mbps |
iPhone XS・iPhone XS Max | 下り最大 676.0Mbps |
iPhone XR | 下り最大 650.0Mbps |
iPhone X・iPhone 8・iPhone 8 Plus | 下り最大 500.0Mbps |
iPhone 7・iPhone 7 Plus | 下り最大 262.5Mbps |
iPhone6S | 下り最大 187.5Mbps |
iPhone6SとiPhone11 ProやiPhone11 Pro Maxでは、通信速度に最大4倍以上もの差があります。
注意点として、iPhone11よりもiPhone XR・iPhone XS・iPhone XS Maxの方が通信速度が速いです。
手持ちのiPhoneの通信速度や、利用時に通信速度の速さが必要かどうかを考えたうえでテザリング機能の利用を検討しましょう。
通信制限を超えないようにする
テザリング機能は、iPhoneのネットワーク通信を利用します。長時間テザリング機能を使用していると通信制限をオーバーしてしまうため注意しましょう。
通信制限まで余裕あるかをこまめに確認しておくとよいです。頻繁に通信制限をオーバーするほどテザリング機能を利用する方は、ポケットWiFi(WiMAX)の利用を検討しましょう。
こちらの記事では、おすすめポケットWiFiを徹底比較しているので、ぜひ合わせてご参考にしてください。
iPhoneのテザリングで外出先でも快適なインターネットを

iPhoneのテザリング機能を利用すれば、外出先から他デバイスでも快適にインターネットを利用できます。
ノートパソコンを持ち歩いてインターネットしたい方などにおすすめの機能です。サイトの閲覧程度であれば問題なく利用できます。
テザリング機能をもっと手軽に活用していきましょう。
公開日時 : 2020年01月15日

最新ガジェット、家電、デバイスが大好物。秋葉原、ネットショップでコスパの高い中古端末に目を光らせている。iPhone・iPadを格安SIMとWiMAXで利用中。趣味はダンス、週4日のトレーニングを欠かさない。